職種選択

じゃせんちゃん

職種

もう直ぐ卒業を控えたいつも仲良しのコンビが今後の進路について話し合っていた。


A「もう直ぐ俺らも卒業だなぁ、やっぱり働き出したら揃ってバカやったり出来なくなるのかな?」


B「どうだろうな、確かお前は卒業後は大手メーカーに就職先が決まってるんだろ?」


A「お前の方はまだ決まって無いんだろ?」


B「ああ、どうしても俺は人の役に立ったり助けになる職種になりたいんだ」


A「まだそんな事言ってるのかよ、そのせいでこの前も親まで学校に呼び出されて大騒ぎになったんだろ?だいたい俺達みたいなのが人の助けになる職種になれる訳ないだろ、生まれた時点で人生のレールはある程度決まってるんだよ」


B「そりゃ俺達みたいなのが世間からどんな目で見られてるかぐらい分かってるよ、親もバカな事言って無いで同じ職種になれってさ、でも生まれは変えられないかも知れないけどどんな職種になるか、どう生きるかぐらいは自分で決めたって良いだろ?俺は俺自身で成りたい職種になってやるよ」


A「相変わらずお前は頑固で意地っ張りだな、でもそんなお前が羨ましいよ、俺は応援してるぜ」


B「ああ、多分時間はかかるかも知れないけど俺は立派な職種になって見せるよ」


お互いに顔を見合わせて恥ずかしそうに笑い、固い握手を結ぶ。



そして、時は流れて数年後



雑誌の表紙に大きく取り上げられた友の姿を見つけたAはインタビュー記事を読み、自分負けてられないと思い仕事に励むのであった。



『世界初の介護士ローパー、人を軽々と持ち上げる力強さと滑らかで柔軟な触手を使って大活躍!』


Bは夢だった人の助けになり役に立つ触手になれたのだ。



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