4.残響への応援コメント
物語の本質に入ってきた感じがしますね!
もしかして、これは実在の人物や、西奈さんの実体験を元にしているのでは……と勝手に思い始めました。
そこに強い感情の動きがあったからこそ、深みのある物語になるのかなと。
また失礼します!
7段落目で「受診ボックス」となっていますが、「受信ボックス」かもしれません!
作者からの返信
道端ノ椿様
たびたび恐れ入ります💦
何回か見直したんですが、全然気づきませんでした💦
ちなみにこちらの作品は、まったくのフィクションです。
誰かをモデルにしているわけでもなく、強いて言えば私の死生観を物語にしたら、このようなかたちになった、という感じです。
とはいえ、やはり島本理生作品の影響はかなりあると思います。
無慈悲な現実、残酷な人間に尊厳を踏みにじられながらも、生を求めて歩き回る、そんな島本作品に、本当に長い間お世話になってきましたから。
長い間、島本理生作品の影響をあまりに受けすぎているから、恋愛ものは書けませんって言っていたんですが、とあるフォロワーさんから、ぜひ!と後押しをいただいて。
本作だけではありませんが、その過程で生まれたもののひとつが、本作です。
島本作品にとらわれないまま走り抜けた、他作品では見られない西奈の世界観を、凝縮しています。
お楽しみいただけますと、幸いです。
3.ブイへの応援コメント
加害者からすれば「過去の失敗」「一度きりの過ち」でも、被害者は一生の傷を負ってしまうこともありますよね。私も経験があります。
動物の本能として、恐怖(死を連想)の記憶は生存のために必要なので、褒美より罰の方が強く刻まれてしまう。だからといって受け入れられるものではありません。
1点だけ、生意気ながら……
5段落目で、佳樹の漢字が「芳樹」になっているようです!
(ご返信いただけたら、このコメントは削除します)
作者からの返信
道端ノ椿様
まずは誤字のご指摘、ありがとうございます💦
この間違いはやたらやってしまっていて、そのたびご指摘いただいていたので、むしろありがたいです💦
私、ゆくゆくは校正技能検定を受けたいと思っているのですが、先が思いやられますね笑💦
どうぞ、コメントはそのままにされてください。
外傷体験の、消えない理由ですよね。
仰る通り、生存戦略のためのものです。
ポリヴェーガル理論なども、話題になりましたね。
消えない傷を抱えて、どう生きていくのか。
これは、傷を負った人の物語でもあります。
2.落葉への応援コメント
千尋の佳樹に対する気持ちが語られないまま進んでいくな、と思っていたら、そういった過去があったのですね。
情景描写や心理描写はあるものの、佳樹に関しては事実を淡々と述べている感じというか……
それが千尋の戸惑いを表しているのかなと思いました。好きだけど(少なくとも普段の彼のことは嫌いではないのかなと)、あの日の手が千尋の心に刺さったままでいる。
じっくり続きを読ませていただきます!
作者からの返信
道端ノ椿様
こんばんは。お世話になっております。
こちらの作品、久々の読者様で、喜んでおります。
くせの強い作品ですが、お付き合いいただければと思います。
敬愛する作家・島本理生氏の作品を意識しつつも、自分なりの作品を、と書いたのが、こちらの作品です。
>好きだけど、あの日の手が千尋の心に刺さったままでいる。
はい、それを意識して書いています。
島本さんは自身の作品について、「愛情と支配」の関係をテーマにしていると答えられていました。
本作は、そうした関係性を描きながら、私なりに幸福のかたちを描いた作品です。
千尋の今は、ある意味、一番苦しい気持ちの位置かもしれません。
あとがきへの応援コメント
西奈りゆ様
完結、おめでとうございます。
そしてお疲れさまでした。
「幸せになれる境界線」。難しいテーマに取り組んだ物語、見事な完成度だと思います。その分、考えること、それを文章にすることに、多くのエネルギーを使ったのではないでしょうか?
今は、時間の流れを気にせず、ゆっくりと休んでくださいね^^
素敵な物語、ありがとうございました^^
作者からの返信
七倉様
お読みいただき、ありがとうございました。
難しいテーマでしたが、なんとか結ぶことができたように思います。
とはいえ、結末は読み手様任せではありますが。
裏話ですが、毎日更新していた各エピソードは、ほぼ毎日ぶっつけ本番。
ほとんどプロットもありませんでした。
ひたすら物語任せ。終わってみれば、それが正解だったようです。
お察しの通り、この作品を書き終えて、さらに企画に参加して力を出し尽くした感じがあります💦
今月末はライブなので、それでまた燃え上がってこれればと思います!
重ねて、ありがとうございました!
あとがきへの応援コメント
西奈りゆさま
完結おめでとうございます!🎊✨
ミステリーから始まり、DVなのかわからない不穏な彼氏
心の機微が丁寧に描かれていて引き込まれました。
このようなお話を書くのはしんどかったでしょうね
りゆさまは、とても繊細な方だと思ってメンタル心配になりました。
身を削って生み出した素晴らしい作品に
出会えたこと感謝です(((o(*゚▽゚*)o)))☆
わたしの勝手な解釈
千尋は美知恵に助けられたと思っています。
だから三浦に出会わせた。
これからは佳樹みたいな男に引っかからず
前を向いて歩いていくんだろうと思っていますよ!
りゆさま、ありがとうございました✨
作者からの返信
青木様
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
(濃い物語を、お疲れ様です💦)
繊細かどうかは置いておいて、まぁ、豆腐メンタルです( ̄▽ ̄;)
もともと、恋愛小説が読みたい、というオーダーに応えて書き始めた本作なんですが、敬愛する作家・島本理生氏に思いっきり影響を受けているのがよく分かる作品になっています。
本作の完結後に知ったことですが、島本理生氏はある自作について、「愛情と加害を分ける作業をずっとしていた」と語っていて、どうしてこんなにこの人の作品に惹かれるんだろうと思っていた、長年の疑問が氷解しました。
ただそれでも、こうしてオリジナルを完結できたことに、安堵と誇りを感じています。
他の読者様で、青木様と同じく本作から、美知恵による千尋の解放というテーマを読み取ってくださった方がいらっしゃいます。
この作品にはラストを含め、様々なテーマを盛り込みましたが、一つの解釈として、私もそのように思います。
近況ノートに書きましたが、5月末までコメントへの返信以外の、カクヨムでの活動を全面的に休止しております。
6月にはまた桃ちゃんに会いに行きますので、よろしくお願いいたします。
21.行先への応援コメント
西奈りゆさま
(;;)無事だったのね、よかった。
どこか連れ去られて監禁されるかと心配しちゃった💦
三浦さんともう会うことはないのですね。
二人の共通は美知恵さんでしたから
しかも佳樹もからんで警察沙汰になるし
お互いつらい過去と決別したかったのでしょうか。
作者からの返信
青木様
お返事遅くなりまして、大変申し訳ありません💦
体調を崩しておりました。
まさに九死に一生でしたね。そうなっていた可能性は、十分にあったと思います。
他の方のコメントへのお返事でも書いたのですが、千尋と三浦とでハッピーエンドを迎える結末も、ありだとは思っていたのです。
ただ、青木様の仰る通り、この二人は互いに共通する過去を持ちすぎた。
離れる、決別する選択をしたというのは、二人ならではの、美知恵への手向けでもあるのかもしれません。
または、お互いが個々人として、美知恵に愛された存在であることを、最後まで守り抜きたかったのかもしれないというのが、作者の見解です。、
18.暴走への応援コメント
西奈りゆさま
……(´;ω;`)ブワッ。
DVする男って、女性側もDV(精神含む)を
受けたことある女性を見つける嗅覚が鋭いって
本で読んだことあるけど。
佳樹もそうだったのかな……。
佳樹って名前の響きが優しそうで
尽くす彼だっただけに豹変するのが
余計怖いです((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
千尋ちゃん、なんとか逃げてほしい( ;∀;)
作者からの返信
青木様
いつもお読みくださり、本当にありがとうございます!
「嗅覚」のお話は、私もどこかで読んだことがあります。
わりとちゃんとした本に書いてあったような。
この辺りの話は、後ほどもう少し出てきます。
もう、ここからいったんノンストップの展開ではしります。
本作のテーマのうち、ひとつが浮かび上がってくることになるかと思います。
相変わらず重い話が続きますが、続きを見届けてくださりますと、
幸甚でございます。
あとがきへの応援コメント
特別な何かを感じる作品でした。純文学という言葉の定義は分かりませんが、りゆ様の小説には、純文学、青春文学という言葉が似合っていますね。
私は初めの「手」というエピソードにあった、「何であんな人が、同じ手で私を打つことができるんだろう」という言葉にまず、ガツンときました。一見普通の人から出る攻撃の意志という衝撃、じわりときます。ここからしてスゴい作品という香りがします。
それと、終盤で出てきた「俺の色に染めやすそうだったから」という部分、グサリときました。何か自分自身が人生の中でそう勘違いされやすいタイプだったので、分かるんですよね。そうやって近づいてきた誰かを善い人とか愛情のある人と勘違いしてしまう怖さが。その後の面倒なあれやこれやとか。
「幸せは、壊されることが前提」の意味は深く、私にはその言葉の真意を想像してみる事しかできません。でも結局人は勘違いしている間は意外と至福の時で、それから真実の姿が見えた時にも感じる気持ち、ただ酔いしれるだけとは違う気持ちが真の愛情なんだろうという気はしています。
登場人物達のこれからが幸せである事を祈りたい気持ちでいっぱいです。
作者からの返信
秋色様
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私も「純文学」の定義が分からなくて、前に「純文学とは何か」的な本を読んだら、余計に分からなくなりました(笑)
学者さんが話すと、余計に難しくなるというあるある。
DV、毒親など、いろいろな負の要素が混じった本作。毒されそうになる感覚に陥った読者様も多いと思います。当初のジャンルは「恋愛」だったのですが、あれは恋愛というより「愛情」の話で、だから最終的に「現代ドラマ」ジャンルに変更したという経緯があります。
それにしても、「愛情」の話でこんな話を書くか?ということにはなりますが・・・・・・。
私は世の中の良い部分と同じくらい、暗い部分を抉って目の前にかざしたいという欲求が強いので、このような作品が出来上がりました。
何もないところから生まれた作品ではないので、読み手様それぞれに刺さる部分は、もちろんあったかと思います。
>「幸せは、壊されることが前提」の意味は深く、私にはその言葉の真意を想像してみる事しかできません。でも結局人は勘違いしている間は意外と至福の時で、それから真実の姿が見えた時にも感じる気持ち、ただ酔いしれるだけとは違う気持ちが真の愛情なんだろうという気はしています。
今回は、叶わないかたちの両想いだったとでも言えばいいのか。
美知恵は生の世界でのその成就よりも、死の世界での保存を選んだわけですが、彼女にとって幸福の想像だったのだろうと思います。
もちろんこれも、作者の想像にすぎません。
>登場人物達のこれからが幸せである事を祈りたい気持ちでいっぱいです。
最終的に、読み手様にそうした「願望」が生じるような作品に仕上がったようです。心持ちを同じくする作者には、嬉しいばかりです。
あとがきへの応援コメント
前話で思わず感想を書いてしまったのですが💦
改めてこちらでも。
皆様の感想もつらつらと読ませていただきつつ……
三浦さんね……
彼にはもう少し救いがあってもよかった気がするんですよね…💦
最後に渡したメッセージが、自分ではなく、別な女性であったこと。
それを、恨みも抱かず納得して謝罪までしているところからも、彼が誠実で真っ当な……それも、優しさと愛情の深い人だと分かります。
幸せになる難しさ……
読み手に委ねられたその解釈ですが、正直なところ物語からは、幸せと云うものの難しさしか感じとることはできませんでした。
しかし皆さんの感想を改めて拝見して──
自分と照らし合わせて省みた時、
自分の作品を受け取ってくれる人がいたということが、美知恵にとってどれほど大きな救いになったであろうか、ということはひしひしと感じます。
誰に読まれることがなくても死の直前まで書き綴りそれを誰に託すこと無く生涯を終えた、宮沢賢治──
もの書き誰もが、彼のような書聖人ではありません。
自分の作品が世にでて、それを受け取って貰えることは何よりの喜びであります。少なくともそれが叶った彼女は、幸せであったと受け取って良いのではないかと、今思います。
私の作品も、どこかの誰かに届くことを願って……
作者からの返信
最後になりますね。
まずは最後までお読みいただいたこと、厚く感謝申し上げます。
そのうえで・・・・・・。
>三浦さん
あくまで作者なりの現実主義を貫いた結果ではありますが、やはり生涯の孤独を背負わせてしまったという負い目はあります。
この先を描くことはできませんが、もしかしたら別のかたちで彼の「幸せ」を描くことがあるかもしれません。
>幸せになる難しさ……
読み手に委ねられたその解釈ですが、正直なところ物語からは、幸せと云うものの難しさしか感じとることはできませんでした。
しかし皆さんの感想を改めて拝見して──・・・・・・
これは、本当にそうだと思います。作中、一番手を加えて、推敲に推敲を重ねたのは、このあとがきなのかもしれません。
幸せになるのも難しければ、それを維持するのも難しい。
無条件に目指すことができるのが理想なのですが、それも叶わない存在に何も光が当たらないのは、あまりにも残酷すぎる。
という、欺瞞ではありますが、私の主張です。
>誰に読まれることがなくても死の直前まで書き綴りそれを誰に託すこと無く生涯を終えた、宮沢賢治──
もの書き誰もが、彼のような書聖人ではありません。
自分の作品が世にでて、それを受け取って貰えることは何よりの喜びであります。少なくともそれが叶った彼女は、幸せであったと受け取って良いのではないかと、今思います。
宮沢賢治の名を浮かべたのは天川様に指摘されてからですが、確かにその通りですね。はたして、美知恵の生は、それでも幸福だったと言えるのか。
十人十色の答えがあると思います。
天川様はもちろん、リアルでお話したかった方がここにはたくさんいらっしゃいます。
レビューに書いていただいていますが、「幸せの尊厳」、この一言が、この作品を端的に言い表してくださっていると思います。
このコメント欄は、一回以上のやりとりにならないところが、確かに痛いですね💦
レビューも拝読しております。
長い時間を割いていただいたうえ、丁寧に読み込んでいただき、冥利に尽きます。天川様の誰に対しても中立的な視点は、慧眼だと思います。
エピローグへの応援コメント
それでも私は、彼女に生きていてほしかった……。
彼女の幸せの概念は分からなくはないのですが、やはり今を閉じ込めて繭に帰る……という選択には、手放しで納得できないのですよね。
それでも彼女はそれを選んだ。たぶん止めても彼女は喜んではくれなかったでしょう。名前すら思い出したくないですが、あのダメ男(佳樹っすね💦)は、奇しくも美知恵がこの先、変質していった成れの果てなのかもしれないとも思えるのですよね……。
そうなる前に……そう考えていたなら彼女の行動も優しさなのかもしれない、と無理矢理思うことにします💦
なんとも、濃密でで読後感の厚いものでした。道中の不穏な空気感は下手なホラーより恐ろしいですね💦 あたしは常々、超常や幽霊など、生きている人間に比べたら何も恐ろしくないと思っています。
生きている人間が最も危険で恐ろしい……なんか、変な感想になってしまいましたが、とても引き込まれました。
これに比べたら…私の作品は幼稚だなぁ…と打ちのめされておりますw
素晴らしい作品ありがとうございました✨
作者からの返信
>それでも私は、彼女に生きていてほしかった……。
彼女の幸せの概念は分からなくはないのですが、やはり今を閉じ込めて繭に帰る……という選択には、手放しで納得できないのですよね。
この物語、何でこういう話になったんだろうと、連載が終わってからしばらく考えてたんですよ。あまりに不思議な話になったので。
ひとつは、作者の死生観がそのまま出ていたから。シンプルな理由ですよね。
もうひとつは、作者の原点が反映された。私は、こちら側の要因が強いと思っています。
(もう誰も来ないと思うので書きますが)この本を天川様がご存じか分かりませんが、私は一番多感な時期を、故・南条あやさんの「卒業式まで死にません」とCoccoの音楽だけを頼りに生き延びたという過去があります。二十歳過ぎまでそうだったと思います。
当時ネットアイドルと称された南条さんは、18歳で推定自死されているのですが、生前婚約者に対して、「嬉しくて嬉しくて、分裂病になりそうです」と語っていたにも関わらず、最終的には多量服薬で亡くなってしまいました。
この「卒業式まで死にません」は、今でいうSNSのまとめ本みたいなもので、ネット上で彼女が連載していた日記の総集編です。
百回は言い過ぎだと思いますが、50回は確実に読んだと思います。読みすぎて、今手元にあるのが3冊目です。
ひっくり返してみると、この南条さんと私を含む多くの読者との関係は、驚くほど似ているのです。同じような境遇の人たちから圧倒的な支持を受け続けた彼女の遺したものは、「日記」以外のサイトも含めて、今もそのままに残されています。逆説的ですが、彼女の日記からは「大変だけど、みんな生きようね!」というメッセージが随所に感じられるんです。
だからこそ、この本を手に私は生き延びられた。
原体験というにはそもそも意味が違うし大げさですが、ニュアンス的には同一だと思います。少なくとも大きな影響を与えた本であることには変わりないでしょう。
>名前すら思い出したくないですが、あのダメ男(佳樹っすね💦)は、奇しくも美知恵がこの先、変質していった成れの果てなのかもしれないとも思えるのですよね……。
この視点は、天川様に指摘されるまで、じつは私にはなかったのですよ。
別に、純真無垢なままにしておくつもりもなかったのですが。
彩瀬まるさんの、「不在」という作品を思い出しました。あれは、女性加害者視点の話でしたが、とにかく歪んだ思考回路がむきだしになった、えぐみのある作品でした。
>生きている人間が最も危険で恐ろしい……なんか、変な感想になってしまいましたが、とても引き込まれました。
これに比べたら…私の作品は幼稚だなぁ…と打ちのめされておりますw
まず、天川様の作品のほうに私は憧れてますけどね!w
例えば「カサブランカ」。まだ原作しか読めてませんが、あれを初めて読んだときは、「敵わなねー」と声に出しましたよ(ホント)。
いや、勝負事じゃないのは承知なんですが。
簡単なことを難しく書きすぎただけなのかもしれない(それなら誰でもできる)という疑念は、連載終了してある程度するまでは、しばらく続きました。
21.行先への応援コメント
私は安直なので、この二人なら支え合って生きていけるのではないか、等と考えてしまいますが、そんな簡単なことではないのでしょうね。
作者からの返信
それは私も思いましたし、そういう結末も考えてはいたんです。
ただ、互いにそれは辛すぎる。この二人の場合、共通の記憶を抱え合うことよりも、互いに離れることを選んだ、というのが、作者側の意図です。
もちろん再会する可能性はありますが、自分だったらくっつきはしないなと。作者の価値観が多分に反映された回ですね。
これは、どちらの結末でもありえたと思います。
簡単とか難しいとかいうことではなく、今回、私がこちらを選択したというだけで。
6.正体への応援コメント
正常性バイアス、コンコルド効果、さまざまな理由と要因があるのでしょうが、一番は、結局現状維持が一番エネルギーを消費しないからなのでしょう。
一度安定した構造は容易には変えられません。
漠然とした不安というのには必ず理由があるものですからね。
この、じっとりとした圧迫感が、リアルで苦しいですね。
作者からの返信
ストックホルム症候群とはちょっと違うと思いますが、バイアスを招く支配構造という見方もできるかと思います。ただ、確かに一度安定すると、構造はなかなか崩れませんね。
傍から見ると、何で???っていう構造に、ずぶずぶと浸かりきってしまってどうしようもない。
そういう、共依存に陥っているようなパターンも、珍しくないでしょう。
何ででしょうね。この「じっとりとした圧迫感」は、自然に描写できました。この不穏さ自体が、結果的に伏線になったわけですが。
2.落葉への応援コメント
先に出ていた、私を打つの文字があまりに何気なく出てきたので思わず流してしまっていたのですが、やはり見間違いではなかったのですね……
こういうのがあると、彼の優しさや明るさがペルソナなのではないかという不穏な感じがしますね
作者からの返信
天川様
あえて、あのように書きました。あまりに何気なくというのはその通りで、それだけ自然なので、かえって不気味さが増すというお声をいただきました。
分かりやすくガチャガチャの関係なら、かえって決断ができるものかもしれませんけれどね(現実は、明らかに壊れていても抜け出せない方も多いようですが)。
彼の言動は、もちろんこの物語のキーになります。
1.手への応援コメント
遅くなって申し訳ありません、ようやく読みに来られました✨
西奈さまの作品は格段に読みやすいのが良いですね。
ほかの作品は、表現が重すぎたり難解だったり、一度じっくり咀嚼することを要求する作品が多いんですよね💦
西奈さまの作品はどれも、平易な文体でありながら決して薄くも軽くもないという、絶妙なバランスが魅力です。
続きも読ませていただきます✨
作者からの返信
天川様
まさか来ていただけるとは、思っていませんでした!
ありがとうございます!!(びっくりしました)
>ほかの作品は、表現が重すぎたり難解だったり、一度じっくり咀嚼することを要求する作品が多いんですよね💦
今回、そこがコンプレックスだったんですよね💦
私としては逆で、もうちょい深みがほしい気がする・・・・・・という気もしてて。ちょうど昨日、島本理生の新刊を読み終わったのですが、平易そうに見えてすごく深いことを言っていて、それこそ一つの文章で一つの物語ができそうなほどの含蓄を、さらりと見せてきたりする。
とはいえ、それは自己評価なので、読者様にそう言っていただけるのは、何とも嬉しいばかりです!
なんでしょうね、これ。島本理生コンプレックス?笑
近況ノートに書きましたが、本作は「島本理生に憧れた西奈の、けれどオリジナル恋愛小説」という位置づけでスタートしました。
幸いご好評をいただき、私も公募作品を書こうというきっかけになった作品ですが、はたして天川様の目にどう映るか。楽しみです。
あとがきへの応援コメント
彼らの関係がどこへ向かうのか、とても惹き付けられる展開で最後まで一気に読んでしまいました。
千尋が得たものをひとことで言えるなら解放だと感じました。それを与えるきっかけになったのが美知恵の遺稿なら、彼女の願いは叶えられたと一読者として解釈しました。
幸せは壊れ物というセットでしか生きられない者と、壊した先を生きようとする者と、双子のようでありながら対をなしているようにも見えます。これも「願望」が引き寄せた運命なのかもしれません。
佳樹には不幸の連鎖の象徴を見るようで、このあとの彼の人生についても考えさせられました。こういう人、表には出なくても実は多いのではないかと思います。
三浦が好人物だったので、彼の無念が余計痛かったです。彼もこの先どう生きていくのか。
幸せという大きなテーマを深く抉ってくる、ずっしりとした余韻を残す作品でした。それを可能にする表現も素晴らしいです。読み応えのある作品でした。
作者からの返信
柊様
お返事、長らくお待たせしまして申し訳ありません。
レビューコメントまでいただき、感激しております。
千尋が得たものについては、私も同感です。もっといえば、彼女はあのようなかたちでなければ、救済されなかったのではないかと思っています。
だからこそ、「双子」である美知恵の行動によって、この物語は始まりと同時に、終わりを迎えた、というのが、私なりの解釈です。
救われないものは救われない。これが断言できるわけではありませんが、あるものはある。書かないことは許せない。私にはそういうところがあるので、見て知って、感じた以上は読み手様にげんなりされてでも譲れなかったんです。暗闇を一概に避けて、そこに生はあるのかと。
そういう意味で、読まれないだろうなとは思っていました。
嬉しい誤算です。
柊様はご存じのことと思いますが、本作は島本理生作品への引け目から脱却するという、作者の個人的なテーマも背負った一作でした。
氏の作品を知りつつも、このようなかたちで自作を送り出すことができたことに、今は安堵と、労いを覚えています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
追記:
エッセイ(書評?)まで読んでいただき、ありがとうございます。
あとがきへの応援コメント
完結おめでとうございます💐
皆様が口を揃えられるように、比喩と表現力が素晴らしいと思いました。
亡き友人の作品を通じたミステリアスな展開にグイグイと引き込まれました。
美知恵、千尋、佳樹、それぞれ育った家庭に問題があり、歪んでいます。というか人は皆、その成育歴によって大なり小なり歪められるものなのかもしれません。要は、その『程度』の問題なのかもしれないと思いました。
>Can I fly ? Maybe…….
美知恵の本意は分かりませんが、幸せを終わらせずに閉じ込める為の手段がそれであったのなら悲しい事です。
読ませて頂きありがとうございました。
作者からの返信
時輪様
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
確かに比喩的表現は意識して多用しましたが、ここまで皆様から評価をいただけるとは思っておらず、嬉しい悲鳴を上げています。
また、あまり意識していませんでしたが、ミステリアスな展開との評価もいただき(なので、途中からタグ付けしました)、嬉しく思っています。
「程度」。仰る通りで、コインの裏表があるように、あるいは作中で三浦が言った通り、「(何かが違えば)僕は彼であったかもしれない」ともいえ、その一つの要因に、時輪様の仰るような家族要因が挙げられるものと思います。逃げ場のない、箱のような「家族」という場所での。
>Can I fly ? Maybe…….
当初の原稿では、明確なセリフを用意していましたが、それは作者が意図して書くものではないと考えを改め、削除しました。
ご覧いただいた通り、美知恵と千尋の、交わらない交点に、皆様に言葉をあてていただくかたちを選択しました。
美知恵の最期については、あのような書き方をしたのは私ですが、時輪様に同意いたします。あのような方が実際にいらっしゃるのも事実なので、逆に私がそうしたことを題材にしていいのか迷いましたが、今回踏み切ることにしました。何か一つでも、皆様の胸に残ることがありましたら幸いです。
あとがきへの応援コメント
幸せって何?幸せになるためにはどうしたらいい? それは人類の長年のテーマです。哲学って学問のジャンルあります。私もあまりってか全然分かっていないのですが哲学は人間の幸せを追求する学問だと思っています。そしてその中にはいくつか全然違う答えがあるらしい。その1つに私は感銘を受けました。でも、何か物足りない。それは「幸せ」の追求を外部から阻害された場合の対処方が書かれていないことでした。今の日本のように平和ならいいです。でも戦前の日本のような社会で実践できるかなって疑問を持ってしまうのです。
美知恵や千尋や佳樹は、狂った親とか家からの呪縛から逃れられなかったって感じます。それは現実世界でよくあるパターンでありながら最も逃れることが難しい呪縛だと思います。
「Can I fly? Maybe…….」じゃなくて「I can fly! OfCourse!」って言える強さ、持てたらいいなって思います。すごくセンシティブでしたがミステリー要素もあってどきどきしながら拝読させていただきました。ありがとうございました!
作者からの返信
@nakamayu7様
「哲学」のジャンルは私も未体験なので、本当にイメージでしかないのですが、@nakamayu7様が仰る「物足りない」ところ、確かにそういう場合を想定しているイメージがないなと気づきました。自己完結的というか。仰る通り、外部からの力を前に、個人の「知」(?)がどこまでの役割を果たすのか。もちろん、アリストテレスやプラトンの時代にも争いはあったのでしょうけれど、考えるための人のための学問という感じで、いまいち馴染みがない、というのが私です。たぶん、偏見にまみれてる気がしますが💦
「最も逃れることが難しい呪縛」と読んで、以前「墓守娘の嘆き」という本がかなり売れていたというニュースがあったのを思い出しました。
実際、一部の現実はその通りなのだろうと思います。
作品名については、これはもう私の価値観に近いです。
けれど、@nakamayu7様がこの作品から何かを受け取り、何かを(例えば、『「I can fly! OfCourse!」って言える強さ』)そこに見出していただけたのであれば、@nakamayu7様に読んでいただけて、よかったと思います。コメントにも、何度も励まされました。
最後まで伴走してくださり、ありがとうございます。
またお互い、他の作品で、お会いしましょう!
5.白への応援コメント
ここまで読んで、全体に漂うじわじわと胃が締められるような感覚の理由のひとつが、お母さんの存在にあると思いました。自分の代わりにあなたが叶えて、という圧力に反発を覚えながらも流されているというか、こういう関係は母と息子より母と娘のほうが強そうですね。佳樹との関係にもそれが反映されてしまっていて、やはり胃の腑がじわじわ痛みます。
最後の小説の一節がそのまま千尋を表しているようでもあります。
ところで前のエピソードでは、『願い』はファイルの名前で、小説のタイトルは『願望』だったと思います。細かいところすみません。
作者からの返信
柊様
母親と千尋、もしくは佳樹も含めての関係については、作者の意図するところは、仰る通りです。先ほど他の読者様にもお伝えしたのですが、数年前、日本では「母は娘を支配する」「墓守娘の嘆き」といった本がそれなりに売れていたのを思い出しました。
そして、ご指摘の通り、「願望」という作品は、この作品においてもじわりじわりと重要な位置を担うことになります。
直接的か、間接的か、その他か。それは、本編をご覧いただければと思います(誘導です笑)。
そして!ご指摘の件、完全に見逃していました!!💦
当初の案ではすべてが「願い」で統一されていたので、より響きの強い「願望」という言葉を選定するにあたり、全部修正したつもりでしたが、見落としていました💦
むしろ、ありがとうございます💦
あとがきへの応援コメント
序盤の頃の、幸せそうな二人の間で不意に響く不協和音にドキドキしながら読み進めていき、考えさせられる、悲しみの余韻の残るラストまでたどり着きました。
「受け取ったもの」が、相手の意図したものかどうかわからなくても、間違いなく心が反応したという事実はあって、それこそが何かを受け取った証拠で、そこは否定したくないなと私は思うんです。
美知恵さんは、どう思うんでしょうね。たとえ解釈違いがあったとしても(ないと思いますが)、千尋さんが自分なりに考えて、答えを出してくれたことそのものが嬉しいんじゃないでしょうか。それを「受け取る」と呼ぶのだと私は思います。正しく他者の意図を理解できるのは技量の問題ですが、理解しようと心を砕くかどうかは愛情の問題ですし。
読んでよかった作品でした!
作者からの返信
ゴオルド様
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
>「相手が意図したものかどうかわからなくても、間違いなく心が反応したという事実はあって、~・・・・・・」
そうなんです。本作は、あとがきと重複する話になりますが、死によって千尋と美知恵は隔てられていて、推測や願いでしか、もはや交点はありません。けれどそこには悲劇しか残らないかというと、不在という余白の中に人は願い合えるという可能性を残せるんじゃないかと思ったんです。
余談ですが、美知恵があえて「Can I fly ? Maybe…….」という言葉を選んだのは、美知恵自身が、自分の枠にはまらないでいたいという思い、千尋に羽ばたいていてもらいたいという思い、けれどそれらを日本語でしっかり言い表してしまうと、意味が限定されて、かえって何も言えなくなる。だから、口ずさむようなあの一言が生まれたのだと、作者は想像しています。
フェリーでのご縁が、こんなかたちで結実したこと、
心から嬉しく思います。
また、笑わせに寄らせていただきますね(⌒∇⌒)
あとがきへの応援コメント
西奈さん、素晴らしかったです‼︎ 出し切りましたね。想いはレビューに込めさせて頂きましたが、覚悟を感じました。残酷さも救いのなさも希望もそれぞれの幸せの価値観も。読み手への配慮(媚び)を振り切り、西奈さんの真実を受け取りました。脱稿、おめでとうございます✨ お疲れ様でした。
作者からの返信
葵様
いろいろな意味で、感謝しております。あの言葉がなければ、この作品はそもそも生まれてこなかったのは、間違いありません。
貴重な機会を、ありがとうございます。
これが恋愛?と言われてしまいそうなんですが、私は恋愛というと、こういう部分がどうしても目についてしまい、その目についたものをある意味極端なかたちで表現したような作品になりました。
結末については、特に千尋においては、美知恵からの明確なメッセージを受け取る草案があったのですが、読み手様それぞれの空白の埋め方をしてほしいとの思いから、削除しております(あとがきにも繋がる通りです)。
レビューコメントまで、ありがとうございます!
もうなんか、本編よりすごい・・・・・・!笑
後ほど近況ノートに記しますが、収穫の多い2カ月間でした。
心臓には悪かったですが( ̄▽ ̄;)
このたびは、本当にありがとうございます!
エピローグへの応援コメント
西奈様
完結、おめでとうございます。
ラストで美知恵が伝え残した言葉『Can I Fly? Maybe……』の真の意味が明かされ、それが千尋に生きていく勇気と覚悟を与えたことに深い感慨を覚えました。
彼女は幸せがいつか必ず潰えていくものだとしながら、一方で憧れの存在である千尋にはそうであって欲しくないと願っていたのかもしれませんね。
千尋は美知恵の書いた『願望』とその言葉を自分の中にある宝箱にそっと納めたまま、これからも生きていくのでしょう。
読後、幸福感というものは人それぞれにやはり相対的であり、そして受け止め方によっては自らを滅してしまうほど昏いものになるのかもしれないと胸の奥底で感じられたように思います。
この度は素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございました。
作者からの返信
那智様
私も概ね、そのような解釈をしています。ただ、千尋が受け取った美知恵からのメッセージはあくまで推測で、実際に美知恵から答えを聞くことはできない。けれどその空白の中に自分の答えを見つけて、人はそれを願いとして生きていける。そんな可能性を残すことができればと思って、あのような展開にしました。
比喩的に「双子」と書きましたが、ある意味それは千尋と美知恵の間で成立した勅諭的な関係だったのかもしれません。ただし、千尋は生き残り、美知恵は死を選んでしまった。そこに、彼女たちが問うた、「幸福の条件」の有無が絡み、それはもしかすると、境界線のないまま、命ある限りこの生を試し続けるのかもしれません。
レビューコメントも、拝読しました。
身に余るお言葉をいただき、感激です。
特に美知恵の幸福論は極端なものだったかもしれませんが、私は心から彼女の冥福を祈るばかりです。願い合う人間の可能性に、幸福の欠片が訪れることを、信じたいのでしょうか。
あとがきへの応援コメント
お疲れさまでした。主人公と美知恵さんの深い絆のようなものも受け取れる作品でした。「願望」という小説が、美知恵さんの死後も二人を繋いでいる物語で、そこには確かに血が通っているような気がします。
死やDVなどの要因もあり深く考えさせられるお話でした。
最後まで完走されお疲れさまでした。また素晴らしい作品を読ませて頂きありがとうございます。満足感でいっぱいです。少し余韻に浸ろうと思います。
作者からの返信
明様
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます!
そうですね。あとがきにも書きましたが、彼女たちが死で隔てられている以上、直接言葉を交わすことはできない。あるのは、「願望」という作品を通した「願望」、あるいは「願い」。
そしてそこには、絶対的に隔てられていながらも、明様の仰るように血が通うような交点があったのかもしれません。
中盤の明様のレビューにも、勇気づけられました。
こちらこそ、ありがとうございます。
18.暴走への応援コメント
ま、マジか佳樹……。
なんだか怪しい気配があったのでもしかしてとは思っていましたが。まさかここまで酷いデートDVをいきなり振るうとは……。
怪我をしてしまって心配ですが、彼女が逃げ出せたことにホッとしました。
次のお話に向かいます。
作者からの返信
那智様
最終調整(何度目?)に寄ったら、那智様の読了スピードに驚きました。
ありがとうございます😭
たぶん、後続のお話で佳樹自身の過去については本人(千尋や、三浦も)が語っていたはずなので、ここでは省きますね。
もう、ラスト公開を前に生きた心地がしないので、スーパーで時間潰してきます笑💦
でももし読了されたら、忌憚のないご意見をお願いします。
感想は、割れると思います。
19.孤独への応援コメント
やっと小説の盗作のことが分かったと思ったら、一話前から急展開でビクビクしおります。三浦さんとのやり取りが冷静なものだっただけに、佳樹さんが……。
今回もラストが怖いです(もちろんいい意味で!)
作者からの返信
明様
毎度毎度、「今読者様は、何を思われているんだろう・・・・・・」と、明様と違う意味でビクビクしております( ̄▽ ̄;)💦
(ということで、シリアスな会ですが、ホッとしました💦)
もうそろそろ、ラストが見えてくる頃合いとはなっています。
美知恵の残したメッセージの、最後の意味も明かされるかもしれません。
ただ、その前にこの展開。大嵐です。
予定では、あと5話か6話で本編完結です。
最後まで見届けていただけるような作品になるよう、そう描けるよう、精進してまいります。
16.美知恵への応援コメント
なぜでしょうか。美知恵さんの自死がタイムカプセルのように思えました。
彼女にとっては自分のことを知ってくれようとしたり大事に思ってくれるそのこと自体が望外な幸せに感じられていたのかもしれません。
その幸福感を体のどこかに閉じ込めたまま、命を終わりたい。そうすればずっと未来永劫、その気持ちが失われることはない。彼女がそのように考えていたように思えて切ないです。
作者からの返信
那智様
こんばんは。お疲れ様です。
タイムカプセルという表現を拝見して、まさに本質をつかれた思いです。
美知恵がいない場であっても、三浦が美知恵の父に従ったことにも示唆されていますが、彼女にとって生きること、生きる世界は強すぎ、幸せは相対的に儚く、脆いものだったということから、あの行為を選んだ。
というのが、三浦の解釈です。大筋はその通りだとこの時点で作者も考えていましたが、まだ謎が残っています。
これから終盤にかけて、少しずつ明らかになっていくこととなります。
たくさん読んでくださり、ありがとうございました。
私もうかがいますが、読み合いのようなことは意識なさらず、ご無理のない範囲で来られてください。「をた活」好きです(笑)
13.リミットへの応援コメント
様々な伏線がまだ関係性を見せないであちこちに張られている感じですね。その伏線によってお話全体の緊張感がキリキリと張り詰めてる感じがします。ものすごい構成力! その構成を丁寧に描き上げる筆致もすごい!
今のところ一番不気味なのは佳樹かな。敵に転ぶか味方に転ぶか。道庭さんは味方な気がする。勘ですけど…
作者からの返信
@nakamayu7様
ご感想、ありがとうございます!
正直、自分で書いていても緊張感がすごいです・・・・・・。
各話を書き終えた後の疲れが、他の二作品とは明らかに異質で💦
男性陣の動きは、確かに今後の物語の、大きなキーになりますね。
「願望」はどこへ向かうのか。もし満足のいくかたちで描き切れたときは、私自身も脱皮したときだと思っています。そのときは、祝杯をあげようと思っています笑
追記:
お星さまに、今気がつきました!
貴重なお星さま、励みになります。ありがとうございます。
13.リミットへの応援コメント
ようやく追いつきました。
申し訳ありません。少し体調を崩していて読みに来れていませんでした。
ゆっくりと暗い穴の底に堕ちていくような不穏さがかえって読み手の目を釘付けにして離しません。また散りばめられた絶妙な比喩もまた読者を物語に引き込んでいく極上のアイテムとして機能しているように感じます。
この後、道庭から聞かされるであろう彼女が自死をするまでの経緯が主人公にとってどういう意味を持つものになるのか。また何かに気づいてしまった佳樹との関係がどうなっていくのか。とても気になります。
とにかくこれはこの後もしっかりと読み進めていきたい素晴らしい作品です。
作者からの返信
那智様
私のことはお気になさらないでくださいませ💦
まずはお身体を大事に。大変な中、お読みいただいて恐縮です。
本当に、ご無理はされないでください。
少なくとも、私の作品に対しては・・・・・・。
他の連載ではかなりマイルドにしているか、そもそもほぼ描かないでいるのですが、今回の連載は好き放題やると決めていたので、私の嗜好?全開の展開です。嗜好というか、元々の感覚というか。
もう少し細かく話を広げようかとも思いましたが、字数制限や、よく読み返すと全体からすると必要性が高くないと判断し、軌道修正を図っております(昨日、ご覧いただいた近況ノートに記した通りです)。
少しずつ、ラストが近づいてきています。
那智様の負担のないように、お楽しみいただけますことを願っております。
7.影への応援コメント
亡くなっているはずの彼女からのDM。もしかすると送り主は道庭氏でしょうか?
ひょっとして彼はこの作品が盗作であると知る人物を探していたのでは?
このサスペンス、めちゃくちゃ面白いです。
続きを楽しみにお待ちしております。
作者からの返信
那智様
面白いなんて、救いの糸のような言葉ですよ!!
執筆は、孤独ですから・・・・・・(いや、家族はいるんですけど)。
そうですね。今日公開するお話で分かりますが、道庭の目的は千尋との接触です。ただ、その目的は・・・・・・という感じで。
字数制限上、他の連載のような長さにはできないので、サスペンスっぽく展開は早めです。
3月中に結末にたどり着けるよう、頑張ります!
6.正体への応援コメント
たった一度とはいえ暴力を受けた彼女の胸にしこりが残っていることは当然の帰結と言えるでしょう。そして彼女はその理由以外に佳樹に対して微かな苛立ちや不満があるように感じます。満たされない何かがある、そんな風に。
あっさり盗作を認めた作者はそこにどんな意図を持っているのでしょうか。
ますます謎めいてきたように思えます。
続きも楽しみにしております。
作者からの返信
那智様
那智様の分析は、枝葉末節まで観察が行き届いていて、読み込んでくださっているのを感じて感激しきりです。
書きたいものを書きたいように書いている本作ですが、それと自信があるないは話が別。励みになります。
コンテスト応募の関係で、しばらく高頻度の更新になります。
25話程度で完結予定なので、他の作品に比べてスピーディに展開していきます。
完結編でお会いできるのを、楽しみにしています。
編集済
5.白への応援コメント
恋人のたった一度のDVであっても、許さない人は多い。別れない方にも何か問題があるのですよね。もっと言うと自己肯定感が高く気が強い女性にはそういう男性は近づかない場合が多いと思います。支配的な母親に育てられ、成人しても兄のようには距離を取れない千尋の背景になるほど…と頷きました。
作者からの返信
葵様
この回は、その点を掘り下げたというか、浮き彫りにした回ですね。
こういう「家」で出来上がってしまった関係性から抜け出せない、
そういう意味で、囚われの身になってしまう。墓守の娘?という本が、昔流行りましたよね。
この回というより、ここまでの回で、この物語に通底するものを描けたのではないかと思います。
お気づきのことと思いますが、表題はそこに絡めています。
5.白への応援コメント
遺作のような『願い』に綴られている文章が、もしかすると今の彼女には自分の心理を投影しているように感じているのかもしれませんね。
彼のこと、母親のこと、いくつものしがらみが彼女をやんわりと確実に縛り上げていく。そんな気配を感じます。
作者からの返信
那智様
おはようございます。
千尋をとりまくしがらみというのはまさにその通りで、今回テーマにしたいことのひとつが、「家族関係」なんですよね。佳樹との関係は、厳密にはまだ「家族」には含まれませんが。
今回は、徹底的に千尋の人生を描き出そうと思っています。
盗作という題材を選びましたが、どこまでいけるか。
一抹の不安はありますが、頑張ります。
4.残響への応援コメント
洗練された比喩がそこかしこに散りばめられていて、それが彼女の動揺や疑心をとても露わに表現していると感じました。秀逸な文章力に脱帽です。
そして盗作疑惑の端緒がここで明らかにされましたね。
これは自死してしまったその人の思惑を汲んだものなのか、あるいは別の何者かの意図や悪意で為されたものなのか、とても気になるところです。
続きも楽しみにお待ちしております。
作者からの返信
那智様
そう言っていただけますと、報われます😭💦
今回普段書かないサスペンスを意識し、あまつさえ冒頭の「願い」の本文、寒くなってないかと心配だった(ようするに自信がなかった)んですよ💦
比喩表現も意図的に散りばめたんですが、わざとらしくなってないかと思って💦
まぁそれでも、こう書きたい!が上回ったんですけどね。
ご丁寧なコメント、参考になります。
ありがとうございます😊
3.ブイへの応援コメント
『急に現れたお互いの境界線にブイを置いて、ちょっとした流れに過敏になっている』
この表現、好きです。
心の揺れのようなものを端的に表していて。
『デートDV』時々耳にしますね。
当然ですけど男としてもこのようなことは決してあってはならないと思います。
ですが癇癪を起こして暴力に訴えてしまう男(時に女性)がいるのも事実。
『6秒ルール』というのがあってキレた時にたった6秒堪えるだけで客観的に自分の立ち位置や行動を捉えられ、怒りを抑えられるというものですが、そういう遣り方自体を知らない人もいるし、そもそも6秒が永遠のように長く感じる人もいるのでしょう。
彼は普段から暴力を振るう人ではなさそうですが、千尋にとってそのたった一度の暴力が事あるごとにリフレインしてしまうことは仕方のない事だと思います。
彼らの関係の行く末が案じられる展開、とても気になります。
作者からの返信
那智様
コメントありがとうございます!
先日の那智様のお言葉を借りて、じつはこっそり「自画自賛」していますw(ちょっとハマった)
アンガーマネージメントの件ですが、いろいろ実際だったり、当事者の方の声をあたってみたのですが、そもそも6秒我慢できるような人は暴力とは縁遠いし、6秒我慢しても気持ちは変わらなくて意味がなかったという声も、少なくはなかったです。スキルというより、特に加害者側の心理的背景の影響が大きいようで・・・・・・。
物語は、佳樹だけでなく、千尋の背景を徐々に明かしながら、盗作のサスペンスストーリーとしても進行していきます。
那智様はじめ、読者様に支えられているおかげで、書くことができています。ありがとうございます。
3.ブイへの応援コメント
2人の関係って言うか千尋さんの佳樹さんへの気持ち、微妙ですね… 私としてはわざと自分の本心に蓋をしているようにも読み取れますが…
それと「よしき」さんですが、
芳樹→佳樹
ですよね。
*
「生まれ出づる悩み」名作!ですよね。間を空けて何回も読みました。現実は変わるけれど時代に色あせないあの北海道の情景描写がたまらなく好きです。
作者からの返信
@nakamayu7様
たくさんの応援コメント、ありがとうございます!
そして、盛大な誤字・・・・・・。ストーリーに気を取られて、まったく気がつきませんでした。ご指摘、ありがとうございます💦💦
千尋の気持ちについては、仰る通りかなり両価的ですね。
佳樹に心酔しているわけでもないけれど、信頼もできない。
佳樹もそうですが、彼女の背景については、今後ストーリーとともに掘り下げていきます。
有島武郎、じつは名前も知らなかったんですよ💦
ブックオフでたまたま見つけて、初めて知って!
いやはや、もう全然他人事じゃなかったですね・・・・・・!
波しぶきが、凍る寒さが押し寄せるようでした。
ちょっと、北海道つながりで、河崎秋子さんの「土に贖う」や「鯨の岬」を思い出しました。
編集済
2.落葉への応援コメント
料理の描写、すごくいい〜。ポテサラ作る時の光景が浮かんだ。ポテサラって作り手によって微妙に材料や味付けが変わるんですよね、ウスターはナイけど(笑)。千尋のあかぎれは気にするけど、DVはするという。リアル。
「私が知らない場所で抱え込んだ佳樹の何か」
これなんだよね、する方も闇を抱えていて。千尋の距離の取り方も、優しさと弱さが顕れていて。前半と後半のコントラストが見事でした。コメントしないで静かに堪能しようとしたけど…よかったです(*´-`)
作者からの返信
葵様
この作品は、なんだか予想の外から好評をいただけるので、不思議な作品だなと思っています笑
ちなみにウスターは、我が家では本当にやってます。
妻が濃い味が好きで、知り合いから教わって今に至っておりまして。茶色いポテサラができます笑 味が濃いので、完全におかずですね。なんていうか、中高生にウケそうな味がします。
(というように、ポテサラ、仰る通り、意外に作り方が分かれるんですよねー)
正常と異常、優しさと弱さ。アンビバレントとも、コントラストともとれる一致しない不安定感。本作でひとつ挑戦したかったのは、「恋愛」でもあり、人と人が一致できない暴力的なかたちです。
「盗作」もその意味で用いますので、お付き合いいただければと思います。
1.手への応援コメント
誰にでも愛想が良くて自然な愛嬌がある男性が、目立たない私に突然の告白…付き合ってみたらDVだった…。いますね、こういう男性。
それでも別れられなくて、自然な会話をしているという空気感が冷んやりと恐ろしくて絶妙でした。
やはり感性豊かな西奈さんの文章と恋愛は相性がいいように思います。楽しみにしていますね♪
作者からの返信
葵様
確かにキッチンは出てくるけれど、「台所」とは程遠い作品を書いてしまいました。ので、これは本当に、(葵様に)ちょっと顔向けできないかもしれない・・・・・・💦と、申し訳なく思いつつも、これしか書けないよなぁと書いたのが、本作です。
「DV」「盗作」という大きな展開の括りがありますが、本作では人が抱えるよるべなさと身勝手さをテーマに、今のところ話を考えています。
とはいえ、私の作品なので、メインテーマはやっぱり「喪失」です。
一人で描ききるのは難しい作品です。
葵様はじめ、皆様からのご意見やエールをいただきながら、チャレンジしていきたいと思います。
1.手への応援コメント
彼の手の温もりを感じる主人公。
今のところ幸せな恋愛のようですが、この後何か起こってしまうのでしょうか。
また作品紹介で盗作が絡んでくると記されていて、物書き(素人ですが)としてはそこにとても興味を惹かれます。
続きを楽しみにお待ちしております。
作者からの返信
那智様
さっそくのご反応、嬉しく思いつつも笑ってしまいました(那智様らしいと思って)。
今の時点で下書きがあるにはあるのですが、「起こります」とだけ・・・・・・。「DV」「盗作」と、那智様もおっしゃる通り、本作は完全にチャレンジというか、今までにない素材を使っています。
何と言いますか、書きたいものを書くには今までの型では無理だった、というような作品です。ただし、正直あまりウケるとは思ってません笑💦
ある程度メッセージ性(タイトル)のある内容を想定していますので、
その点でもお楽しみいただけるよう頑張ります。
あとがきへの応援コメント
執筆お疲れさまでした!!
本作とちゃんと向き合うために心の準備をして、ゆっくり読み進めました。
佳樹がやったことは決して許されませんが、初めて手をあげた時にすぐ土下座したのは、その頃はまだ純粋な反省というか、親のようになりたくないという自制心もあったのだなと思いました。私は佳樹のことを許せませんが、でも彼がそうなってしまった原因は過去にある。親から受けたことを自分も繰り返してしまうケースは確かにあるので、理解できてしまう部分もあり、とても複雑です。
〈幸せは、壊されることが前提だ。だから私は、いつまでも幸せでいることが〉
その幸せが壊れてしまう前に別れを告げ、ある意味永遠の幸せを手に入れようとした美知恵。その行為を喜ぶことはできませんが、本当に彼女にとってそれが最善だったのだろうかと考えてしまいます。きっと誰にも止められなかったのだと思いますが、それでも、何か他の道はなかったのか……と。
辛い美知恵の死から目を背けるのではなく、胸にしまい、新しい生活に向かっていく千尋が素敵です。
素晴らしい作品をありがとうございました!
作者からの返信
道端ノ椿様
お返事遅くなりまして、大変申し訳ありません💦
美知恵の選んだ道については、誰しも、とは言いませんが、椿様のようにお感じになる方は多い(もしくは、大半)だと思います。
死は救済たりえるか。
心理的視野狭窄といわれればそれまでですが、私は完全には否定できないんですよね。こういう運命もあるのではないかと、そんな気がします。
死を美化するわけではありませんが、魔法もないのに残酷な世界の中で、
その選択を思うことは、許されてもいいと思っています。
その実行は、完全に悲劇ですが、何万人単位で毎年、現実に起こっていることですし。
こういう作品に仕上げたことに後悔はありませんが、喪失感は残りました。
これもまた、椿様の仰る「どう向き合うか」ということなのかもしれませんね。
長い物語、最後までお読みいただき、ありがとうございました。