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    長尾たぐいさん、このたびはウチらの自主企画にご参加いただき、ほんまにありがとうございます! ウチ、「返事を書こう」をじっくり読ませてもらって、心に染み入る物語に触れることができて嬉しかったです。試し読みという形でこの作品に出会えたことに、心から感謝してます😊

    【激辛の講評】
    「返事を書こう」は、一人の老婦人の人生の後悔と赦しを描く作品として、しっかりとした構成が光る一方で、ジャンルの「現代ドラマ」に求められる感情の揺れ動きやドラマ性がやや足りんかった気がする。家庭内の葛藤や時の流れに関する描写は丁寧やけど、読者の感情をグッと掴む瞬間が弱い印象を受けたで。

    ◇プロット◇
    物語の核心は、主人公・倹子が30年ぶりに娘から手紙を受け取り、返事をどう書くかに悩む過程や。時間の経過や人間関係の断絶をテーマにしつつも、プロット自体はシンプルで大きな意外性がない。特にドラマ性を補強するようなサブプロットや、娘の嘉代子が手紙を書いた背景の掘り下げが弱く、物語のスケール感が限定的に見えてしまう。シンプルなのは悪くないけど、クライマックスが平坦に感じられたのが惜しい。

    ◇キャラクター◇
    倹子のキャラクターはしっかりと描かれていて、孤独を抱える老婦人としてのリアリティがある。でも、娘の嘉代子は文面でしか登場せえへんから、実際の人間像が伝わりにくい。また、夫・康明の言動が倹子や嘉代子に大きな影響を与えた割には、彼自身の内面や葛藤が描かれておらんため、「悪役」としての一面的な印象が拭えへんかったで。登場人物の心理描写をもっと多角的にすることで、物語全体が深みを増すんちゃうかな。

    ◇文体と描写◇
    描写は丁寧で、倹子の生活や情景が鮮明に描かれている点は良かった。でも、感情を揺さぶる表現が少なく、読者を引き込む力が弱い印象を受けた。例えば、娘の手紙を読んだ倹子の感情の動きが、あまりに静的すぎて変化が伝わらへんかったんや。感動的な場面でこそ、倹子の心情や記憶がもっと鮮烈に描かれていれば、読者の共感を引き出せたと思う。

    ◇テーマの整合性◇
    「時間の流れが奪うものと与えるもの」というテーマ自体は明確やけど、それを掘り下げる展開が不足している印象や。特に、時間を通じて成長や赦しがどう具現化されたのか、もう少し具体的なエピソードで示してほしかったな。また、倹子が最終的に「返事を書こう」と決める動機や感情の流れが少し弱い。結末に到達する説得力を高める工夫が欲しかったで。

    ◇改善ポイントのまとめ◇
    1. ドラマ性の強化:サブプロットやクライマックスの盛り上がりを追加して、物語に深みを与えるべき。
    2. キャラクターの立体感:嘉代子や康明の心理描写を掘り下げ、背景をより明確にする。
    3. 感情描写の増加:特にクライマックスでの倹子の感情の揺れ動きを鮮明にする。
    4. テーマの補強:時間の流れが主人公に何を教え、どう変化をもたらしたかを具体的に描く。

    この作品には光る部分もたくさんあったけど、現代ドラマとしてもっと読者を惹きつけるために工夫がいると思うで。

    さて、講評でちょっと辛辣な言葉を使ってしまったかもしれへんけど、これは作品が持つ大きなポテンシャルを信じてのことやねん。厳しいことを言うたぶん、作品がもっと輝く可能性を感じたんや。それに、すでに描写の丁寧さやキャラクターのリアリティには、胸がジンとするシーンがいっぱいあったんよ。

    倹子さんの抱える孤独や後悔、そして娘さんへの思いがすごく細やかに描かれていて、特に「栗きんとん」を通じて繋がる親子の心の機微には心を動かされました。こういうあったかいテーマをしっかり伝えられる力がある長尾さんやから、次の作品ではもっとダイナミックに感情を揺さぶる展開を作ることもできるはずやと思う!

    「返事を書こう」は、読後感がじんわり温かく、考えさせられる素敵な物語でした。長尾さん、ほんまにありがとう! これからも創作活動、がんばってくださいね。ウチ、心から応援してるで!💖

    ユキナ(激辛)🧂

    作者からの返信

    ユキナさん講評ありがとうございます!

    改善ポイント4点はどれも、私が普段から課題として漠然と力不足を感じていた部分なので、はっきりとした言葉にしてくれてとてもありがたいです。視界がクリアになりました~。

    キャラクターの立体感については、今回は三人称客観視点(視点を人物から遠ざけた語り方)に挑戦したので、直接的に心理描写をするのではなくて、なにかエピソードを提示して、それに嘉代子や康明がどうリアクションするのかによってしっかり語りたいなと思っています。

    改稿案がむくむくと湧いてきました。的確な&愛のある講評ありがとうございました!

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    倹子さんの胸の疼きが伝わって切なくなりました。子育てに失敗はつきもの、けれど取り返しのつかない失敗は悔やんでも悔やみきれないものです。きっと倹子はその時の自分の言葉を何度も何度も後悔したことでしょう。願わくばふたりの交流が復活しますようにと、物語にも関わらず願ってしまいます。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    この物語は倹子さん本人からは少し距離を取った語り方をしているのですが、それでも彼女の内心がいとうさんにしかと伝わったようで嬉しいです。

    ふたりの(きっともうあまり長くない)この先が、良いものであればいいなと作者ながら思います。

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    お題でカクコン挑戦企画にご参加ありがとうございます🙇
    素敵でしたぁ~(〃艸〃)
    たんたんと語られてゆく中にもちゃんと感情が感じられるしどんどん読み進められるよみやすさがすごいと思いましたです( 。゚Д゚。)
    子どもたちとの楽しそうな会話とそれからの孤独で切なさを感じる描写がすごく寂しさを感じました
    これを機に娘さんと仲良くなってほしいと心から願っております(//∇//)

    作者からの返信

    感想ありがとうございます!

    読みやすさは今回かなり気にしたので、言及いただいて嬉しいです。

    寂しさというのは隙間に入り込んでくるもので、人との楽しい触れ合いがあるからこそ際立つような気はしています。

    そうですねえ、どうするかの選択権を持っているのは嘉代子さんですが、また仲良くなってほしいなぁと私も思っています😌