歳月~Cortaderia selloana~

再会

第1話

side 実紅




「新入生代表、百瀬実紅。」


唐突に名前を呼ばれ、何事かと教員席の方を向いた。

しかし当たり前に私の方を見る人はなく……



「百瀬実紅、壇上へ上がりなさい。」



嘘……



「あの、私じゃないと思いますが…」



ひとまず立ち上がって、壇上へ進む途中に控えていた先生に聞くと、



「違うのか?とりあえずやってくれ。」



と、なんとも無責任なセリフを吐かれ、仕方なく壇上へ上がった。



ありきたりな事をしゃべって席に着く。



「これをもちまして第28回陽森高等学校入学式を終わります。一同礼。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る