私が先生の怒鳴る姿を見て思ったこと
ぼっちマック競技勢 KKG所属
なぜこの人たちは気づかないんだろう
「暴力はダメです!」
私たちの前で教師が怒鳴る。怒声が教室に響き渡る。生徒たちはびくりと肩を振るわせ皆一様に下を向く。教師の隣には一人の男児が肩を掴まれて佇んでいた。
「早く名乗り出てください。誰ですか、曜くんを泣かせたのは」
誰も、名乗り出ない。そりゃそうだ。あなたは怖すぎる。
確かに暴力はダメだ。でも、あなたのやっている権力は、暴力ではないのか?
私はそう問いたい。彼女たちと、それに従う少年少女たちに。
よく見るだろう。こういうことを。なぜ気づかないのだろうか。
世間は政治に興味を持ち、権力の濫用だのと過敏に騒ぎ立てるくせになぜここには気づかない。子供の相手だから?そんな隠れ蓑が通用すると思うな。
私は立ち上がる。
そして先生はややうず割った声で怒鳴りつける。
「あなたですか!いつもいつも屁理屈ばっかり言って...言葉では解決できない時は暴力に頼るんですね!」
あなたは権力と大きな声に頼るんですね。
「暴力は人を傷つけますよ!わかっているんですか」
あなたのその行動一つ一つが私たちを傷つけるんですよ。
「僕はやってませんけど」
「え...じゃあなんで立ったんですか!」
歯切れの悪さを隠すように先生は怒鳴りつける。何度目の怒鳴り声だろうか。
「はぁ」
ため息をひとつ。
先生の頬はより好調する。握りしめる手に血管が浮かぶ。
なぜ、この人たちは気づかないんだろうか。
私が先生の怒鳴る姿を見て思ったこと ぼっちマック競技勢 KKG所属 @bocchimakkukyougizei
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