このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(272文字)
嫌な展開になるかなと思って途中から更新が有っても読まずにいましたが、完結となっていたので改めて読み直しました。登場人物に極端なクズキャラの存在が無く、苦悩と再出発・関係性の変化と継続など個人的に好みな内容でした。誰か(又はすべて)が破滅する展開が好みの方には期待外れかも。
ある程度の年輪を経た人であれば、本人か近しい人かは問わないにしろ程度の差はあれ覚えのある葛藤。それを、少しだけ尖らせて形づくった「痛い」作品。一連の事象に対し、すべての主要登場人物が自分事として語り尽くすため、読む側が共感する「痛さ」は生半可なものではない。結末については異論も百出するだろうが、物語としては多くの選択肢の中でひとつに収斂しなければならない。そのひと筋をあの形で選んだ作者の胆力は、十二分に褒め称える価値がある。「大傑作」よりは、「問題作」の称号こそがふさわしい。
ざまぁもハッピーエンドもない、再生のストーリー。タイトルの「後悔」は、最初に過ちを犯した涼香だけじゃなく、全ての登場人物が抱えている想いなのでしょう。ただ、後ろ向きな後悔だけではなく、迷いながらも間違いながらも、それでもそこから前に進んで行こうとするそれぞれの行動がこの物語を魅力的にしているのだと思います。ありがとうございました。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(160文字)
今のカクヨムでは珍しい、人の葛藤を丁寧に描くシリアスなNTRもの
人間模様がリアルで凄い。