「つま先」の向き
千瑛路音
「つま先」の向き
歩くときつま先の向きを気にして歩いている人はいるのだろうか。
歩いているときに、わざわざつま先の向きを気にしながら歩く人はあまりいないだろう。骨盤があって、足の骨がその骨盤に刺さっているわけだが、直角気味に骨盤に刺さる足の骨は、斜め外側に傾いていたように思う。
その為か、歩くときは若干、つま先が逆八の字に開いているのだ。まっすぐ歩いているつもりでも、足先は両方とも若干外側を向いている。
これが何だか、少し気になった。
前を向いて歩こうというが、足先は外側を向いている。外側は厳密に言うと前ではない。と思った。
なので、何とかつま先を前にして歩けないものだろうかと工夫したことがある。しかし、これがなかなか歩きづらい。つま先が前の方向からずれないようにするためには常に意識してつま先を前へ向けなければならない。
歩くときにいちいちつま先が前を向いているかどうか確認して歩くわけだ。目線の先、歩く先を見て、そして目線を下げて足元を見てつま先を確認する。道に線などがひかれていると目印にできてありがたい。
そうやって歩くと足の筋肉をつま先が前へ向くように使っていることがなんとなくわかる。だから、それは若干無理をしているのだと気づく。
しばらくそうやって歩くよう心掛けていたがいつの間にかそんなこと忘れて全く意識せずに歩いている。たぶん、つま先は自然に任せ外側を向いていることだろう。無理はそう長くは続かないという事だろうか。 おわり
「つま先」の向き 千瑛路音 @cheroone
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