第三話 巨大獣ガガビビ なぜだ! 合体不能 4
いつものロボット格納庫。
そして手伝ってくれるのはマーヤちゃん。
今回も一般兵はミザーリンが休みを与えて俺に全部仕事押し付け。
それでいながら侵略用の巨大獣を作れって、マジでブラック上司だな、アレ。
どこの会社にもいるよなー、一人だけに仕事押し付けて他の社員には好待遇に見せる奴。
その押し付けている社員が抜けたらどうなるかって、わかってないから後で痛い目を見るんだよな。
――小説家をめざそう!――のサイトにブラック上司を揶揄した転生系やギルドからの追放物では大抵そのキャラがいなくなった途端組織破綻でザマァってのが多いのも、仕事を押し付けられる系社畜が多いからなんだろうなと感じるわ。
さあボヤいてても仕方ない、お仕事お仕事。
今は優秀な部下のマーヤちゃんがいるからオレも頑張れる、――ポンコツだけど――。マーヤちゃんマジ天使。
さて、巨大獣ガガビビだが、これは外見的な物で話題になるロボットだ。
原作でもそうだったが、このアバンギャルドなデザイン、マジで考えたヤツ何考えてたの??
このガガビビのデザインを語る上で欠かせないのが――乳首レーダー――。
誰だ、こんなイカれたアホなデザイン考えた奴は!
この乳首レーダーの巨大獣ガガビビ、大体の【ロボット系シミュレーションゲームに】出た時にはミサイル無効能力を持っているのだが、そのミサイル無効のエフェクトを出す時には胸部の乳首レーダーがきちんと開くアニメーションを入れてからミサイル無効アニメーションが始まる。
お前ら乳首レーダー好きだな、って言いたくなるくらい毎回新作アニメーションに力が入っているのが笑える。
マシンダーAのヘスティアンαや、ワルキューレイβの代名詞と言えばおっぱいミサイルだが、乳首にレーダー付けたアホは後にも先にもコイツだけだよ!
まあ後の魔女っ子アニメを作ってたアニメ会社のロボ、銃星士ザイドリッツにも乳首ビームが最強必殺技のロボットは居たが、お前らマジでおっぱい好きだな。
「ご主人様、さっきからおっぱいおっぱいって、何を言っているのですか?」
「えっ!? マーヤちゃん、――俺……何か言ってた?」
「はい、さっきからおっぱいがなんだレーダーがなんだと」
えー、聞かれてたの!?
そしてマーヤちゃんが顔を赤らめながら胸をはだけようとしていた。
「ご主人様、そんなにおっぱいが良いならマーヤがしてあげますよ、ぱふ……ぱふ……」
「まっままま、ま……待てっ! こんなとこで胸をはだけるな!」
「えーっ、誰もいなかったですよ、ご主人様ー」
いや、万が一こんなとこにまた便所掃除帰りのバルガル将軍でも現れたらせっかくの信用がまた音を立てて崩れる……。
マーヤはなんだか少しふくれっ面になりながら胸をしまった。
「それで! ご主人様はどうするんですかっ」
いや、マーヤちゃん。機嫌が悪くなったの露骨に態度に出さないで頂戴。
「話はとにかく巨大獣を作ってからだ、その後俺の部屋で話を聞くから!」
「本当ですよ、ご主人様ー」
いや本当にいつも思うが、ブキミーダのヤツ、よくもまあここまで男の願望丸出しなアンドロイド作ったもんだ。
でもアイツ一応既婚のはずだったけどな……、確か番組の中盤か後半あたりに、ブキミーダの実の娘が出てきたが、それが父親に似ずメチャクチャ美人だった記憶がある。
「ご主人様、何かエッチなこと考えてましたでしょっ」
「えっ!? 何だって」
「ほら、鼻の下伸ばしちゃって……ワタシ以外の何を考えてたんですかっ?」
「ままま待て、マーヤちゃん、誤解だから!」
「ご主人様の浮気者ーっ!」
「ぶげぇッッ!!」
俺はマーヤちゃんのパンチを喰らってしまい、数メートル先のガラクタ置き場に突っ込んでしまった。
そして、気を失った俺が、気が付いたのは……一時間程後の事だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます