第49話 Our relation

二人で例のように話しながら歩いていたら、いつの間にか駅前だった。互いの手はもはや当たり前のようにつながっている。初めの頃は恥ずかしさなどもあり、周囲を気にしてこんなことはできなかった。でも、今はこうすることに俺は何のためらいもなかった。

このまま帰るのは、何か物足りないので、俺たちは初めて二人で過ごした自販機のところへ行く。

自販機は変わらず立っていた。飲み物のラインナップが少し変わっていただけだった。

各々でジュースを買い、飲み始めると、マイの視線に気づいた。

「飲む?」

俺が持ってる缶を差し出すと、

「うん、もらうね。」

彼女は頷いてから、缶を受け取って飲んだ。

「アタシのも飲む?」

「じゃあ、いただこうかな。」

同じような缶を受け取って、飲んだ。あの時と同じ甘さだった。少し前のことのはずなのに、何故か凄く懐かしい気持ちになった。

「初めて二人でジュース飲んだときのこと、覚えてる?」

「もちろん、覚えてるよ。マイ、あの時と同じやつ飲んでるしね。」

「ちゃんと覚えててくれてる。よかった。」

「でも、あの時はまだ、今みたいに仲良くなれるとは、正直思わなかったなあ。」

出会ってすぐは、もしかしたらからかわれているのかと、少し思っていた。でも、何回も会っていたら、マイにそんな気持ちはないのが何となく分かってきた。

「アタシはからかうとか、そんなつもりで、人に話しかけたりなんか、しないよ。だから、はーくんには、分かって欲しかったから、ちゃんと伝わってよかったなって、思ってるよ。」

分かったとき、俺はそういうふうに少しでもそう思ってしまったことを恥ずかしいと思った。でも、こんな俺が、マイみたいなかわいい女の子と仲良くなれるなんて、思えなかった。顔も良くないし、運動神経も人並み、正直気の利いたことも、言えるわけでもない。自分には、こんな恋とかなんて縁なんかないと思っていた。

最初は派手な容姿ばかりが目についていたけれども、関わっていくうちに、彼女自身の中身は、非常にしっかりしていることもわかった。明るく元気だけど、真面目で、思えば俺の容姿をとやかく言ったことは思えばなかった。

心を開ける相手だったと分かってから、俺は彼女をより魅力的に思ってしまった。その頃にはもう、彼女の好意を疑うことはなくなった。

そうこうして、関係はかなり深いものだったわけだが、そのことにより、今までとは違う悩みのようなものも生まれてきた。それは、俺たちがこれからどうしていくか、ということだった。

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