雪那(せつな)~悪魔外道の水野忠邦と歴史の影に隠れた雪の殿様~
たってぃ/増森海晶
第1話
冬の寒さで冷え込む江戸城。
年齢は五十ほど、
ややあって、はぁ。と、男の唇から
雪が降りそうな気配の中で一人、心ここにあらずと言ったようすで、ただただ
まるで
頭脳明晰で将軍からも信頼が厚く、老中のまとめ役である
男の屋敷が
水野の復職は将軍の意向とあるが、幕臣たちにとっては冗談で済ませる話ではない。
この男の行った
だが、それは……と、彼らは無意識に下を向く。
幕府の行く末よりも、自分たちの行く末を案じることは、武士として情けないことだろうか。
深々とため息をつく幕臣たちは、空から小雪がちらついていることに気づかず、服に雪がついた水野が、虫を払うように
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