第18話

「ちょっと、かなり型が古いよ」


「文句言わない。この時代の物はいいんだから」


「たしかにそうだけどさ~」



先輩の言う通り、どれも埃をかぶっているし、ヘッドも変色している。



「はい、これね、これでいいよ」



店主は片手五本の指を広げていた。



五万・・・かあ。

ちょっと厳しいな。


この先の仕送りを切り詰めて分割にしてもらおうか・・・。



「五千円?!めっちゃいいじゃん!本当にいいの?おじさん?」



ちょ・・・先輩。

それは天然が過ぎるんじゃ・・・。


物の価値は分からないけど、五千円じゃない気がする。


「ああ、いいよ。五千円で」


「え、本当っすか?」



それだったら今すぐにも払える。

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