因習村VSチャラ男(邦題:禁足地に入った俺が美少女たちと結婚する羽目になりそうになった件)
園業公起
第1話 チャラ男、島に上陸する
はじめての彼女を覚えているかい?
もちろん俺は覚えている。
艶やかなカラスの羽のように濡れたような黒髪に、黒曜石の様に光る黒目の美しい大和撫子。
俺は彼女を愛していた。だけど別れは唐突だった。
「私。もうあなたを愛せないから。さようなら」
そう言われて次の日には音信不通となってしまった。
とにかく泣いた。泣きまくった。そして俺は悟った。
女の子に泣かされるくらいなら、愛などいらぬぅ!
俺は女を愛さない!女体だけ愛でると!
そして俺こと
『因習村VSチャラ男!!(邦題(仮):初恋の人の故郷の離島にリゾートバイトしに来たけど、禁足地に入っちゃたらハーレムできちゃいました!今更よりを戻しましょうと言われてももう遅い!)』
大学の二学年の夏季休みになり、俺は大金に目が眩んでリゾートバイトに申し込んだ。女遊びをするにしてもお金はかかる。ラブホ代とか。俺はホストではないので女に金は出させない。だからヤリまくりでモテモテだけど万年金欠だった。
「しかしマジで離島過ぎんだろ。つーか伊豆大島より先に島あるの知らなかったぞ……」
「マジで日本なのか?海きれいすぎない?」
「間違いなく日本よ。まあちょっと特別な土地だけどね」
後ろから女の声が聞こえた。振り向くとそこには妙齢の白人女性がいた。とても流暢な日本語で話を続けてくる。
「部素伏地島は明治になるまで中央もその存在を関知していなかった忘れ去られた『日本』なのよ」
このお姉さん絶対にオタクだ。多分歴史とかそっち系。
「ふーん。そうなんだ。面白いね」
「そうでしょ!日本という国はまず日本書紀の頃に一度はその領域と民族意識を確定させて……」
「なるほど。それはすごいね」
「そして明治維新で欧米との本格的な接触により、国民意識と領土の帰属、さらには文化の……」
「すばらしいね!実に興味深い!」
と島につくまでの間ずっとお姉さんは喋り続けていた。そして島についてもべらべらと俺の隣でしゃべり続けて、夜になりいっしょにバーで飲んで、気がついたら朝チュンしてた。記念すべき77人目の女は良くしゃべる外国人だった。俺は持ち歩いている日記帳にそれを記しておく。今までヤッた女については一人残らず記録をつけている。いずれは理論化して情報教材として売りさばいて億万長者になるのが俺の細やかな夢だ。
「あなたのファック。超カミングだったわ。オーイエス」
「であるか」
朝になってお姉さんがメッチャべたべた俺にくっついてきた。女の人ってどうして一回やった程度でこんなにもべたついてくるのか不思議で仕方がない。
「朝食いく?」
「うーん。いや。俺今日からここで働くんだよね。今日はオリエンテーションあるからパス」
「あらそうなの……残念ね」
お姉さんはしゅんとしていた。俺は一度やった女に興味はない。だからこの人と会うことはもうないだろう。
「わたしは暫くこの部屋に泊まってるから暇なときは遊びましょう」
「そーだねー」
こういう誘いは聞き流すに限る。女は沢山いるのだ。一人の女にかまけてられない。早く次の女をヤりたい。そのためにも金を稼がないと。
「ところでこの島は注意しないといけないルールがあるの知ってる?」
「うん?なに?」
「ホテルのある観光地化されたエリア以外、島民以外は立ち入り禁止なの」
「なにそれ?」
「もしもそれを破ってしまうと、その人は二度と島から出られない呪いにかかってしまうんですって」
お姉さんは面白がってそういうけど、俺はちっとも響かなかった。
「ふーん。まあ気をつけるよ」
どうでもいいけど、今時呪いとか信じるとかまじで女って感じ。女はいつまでたっても占いとお呪いから卒業できない生き物なのだろう。そして俺はわかれのキスをして部屋を後にした。
後になってこの時のアドバイスを真面目に聞いておけばよかったと死ぬほど後悔することになるとは思わなかったのだ。
---作者のひとり言---
カテゴリエラーではありません。
本作はラブコメです。
ただの因習村にチャラ男がやってきたオラつくだけのお話です('Д')
よろしくお願いしますね。
もしチャラ男君を応援してもいいって方がいらっしゃったら★★★を入れてやってください。
コメントとかももらえたら嬉しいです(*´Д`)
もしなんかコメントしたいけど、言葉が思いつかない人は、
♪( 'ω' و(و"インシューウェーイ₍₍ (ง ›ω‹ )ว ⁾⁾
ってコメ欄に残していってください!
因習うぇいwwwwww
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