ゼロ(彼女ver.)

 君はいつも私を見つめて悲しそうな目をしている。でも私は君に触れることも、君と会話をすることさえできない。


 私は今日も泣いている


そんな日々の隣はいつも空席だった。友達がいないわけではない。恋人だっている。でも、私は誰にも自分の事を話す気にはならない。

 大前提として彼らとは私の悲しさを紛らわすために付きあってるわけではない。そのうえ、彼らなりに苦しみとか、孤独とか、そういった悩みを持っているのだ。だからそこにさらに私の悩みまで上乗せしたくない。

 

  というのが建前だ。

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