特徴的な行動動機の主人公による、目を引く書き出し
- ★★ Very Good!!
長編小説の序章として読ませていただきました! 以下感想ですが、普段この手のジャンルの作品を読まないので、的外れなことを書いていましたら申し訳ありません。
かなりテンポ良く話がポンポンと進み、すらすらと読めたことが好印象です。さらにその中でしっかりと主人公が行動するための特徴的な動機を提示してあること、ヒロインの登場シーンにちゃんと見せ場を作ってあることなど、随所に工夫が施されていて良かったです。コメディ部分は人によってどうしても合う合わないあると思いますが、私は結構好きです! 永眠学習のくだりが特に好き。
本当に僭越ながらアドバイスさせていただくとすれば、
①主人公の行動動機である男の娘についての説明の補強
→個人的には、「ある方がお得」なのはマジで同意なのですが、男の娘はまだ一般性癖とは言い難いため、もっと具体的に「単なる美少女ではどうしてもダメな理由」を説明する方がいいのかな、と思います。せっかく目の前に男の娘趣味に疎い神様がいるので、こいつ相手に主人公の男の娘愛を全力で語り尽くすくらいの勢いが欲しいと感じました。
また途中、主人公はだらけた生活を送って十年過ごすというシーンがありますが、ここも「お前、どうしても男の娘になりたかったんじゃないのか! せっかくのチャンスなんだから、だらけてないでもっと熱くなれよ!」と思ってしまいました。
②十年後の戦争描写の掘り下げ
→戦争で崩壊する未来を、序盤のこの段階で見せておく判断はマジで素晴らしいです。これによって物語の緊張感がグッと高まり、続きが気になる仕組みになっています! ただ、現状の描写だと少しあっさりしている印象を受けるのでもっと詳細に描写して、例えば絶望感マシマシのドシリアスなくらいに描写する方が、前半の軽めなコメディとの間に大きな落差を生み出せること、ヒロインの存在感をより引き立たせることができて、もっと面白くなるかな、という印象を受けました。
どちらの指摘についても、「今後の展開でちゃんと補強している」「作風とは合わない」「考えた末にあえてこのような描写にしている」などなどありましたら申し訳ありません。
いずれにせよ、立ち上がりのアイデアとしては結構良い感じだと思います!
お目汚しすみません、応援してます。