第23話命を振り切った後の兄叡視点
命を払い除け長岡京へ行く長岡京の場所は把握しているので転移ですぐに着く、全く神も意地が悪い命をこちらに寄こすとは妹を見て思い直せという事か?少しは気が揺らいだが、今の私は怨念を取りこみ復讐で頭が一杯だ、それに
「この雨は、先ほどの力を感じる?」
天候を操るとはなんと馬鹿げた力だ怨念の籠もったこの雨が何をするのか興味が湧いた、力の制御に努めながら様子を見る、雨は、徐々に激しくなり三日ほど降り続いた、その結果長岡京にある川が氾濫し、都は洪水に、その後疫病が流行り数名の藤原氏が死んだ、都は酷い有様となっている、天皇はこの状況に苦しんでいる、素晴らしい、この力でもっともっと苦しめ殺してやる、この力と同化し、より自分の存在を高める、この力の高揚感素晴らしい、まさしくこれこそ神の領域!!自らの存在が薄れ自分は点ではなく空間に溶け込むように広がった、なんたる全能感すべてを把握できる!残念ながら天皇の護りの強固さがより明るみになる今の私でも無理だろう憎いが直接呪詛でやるのが無理ならば天災で都を壊し間接的にじわじわとやってやる。さっきの雨による災害ですら内裏に影響がない、もっとだもっと降らさないと空間に溶け込んだ事により周辺の雨雲をかき集め雲を大きくすることが出来る雨がまた降り出す雨は再び洪水を引き起こし都を蹂躙する疫病が流行り色々な貴族共が亡くなる、しかし天皇にまで届かない実に憎い、庶民から家臣まで犠牲が出ていると言うのに己の保身に力を入れ、のうのうと生きているなぜ神々はこんな奴を生きながらえさす春香を死に追いやるほどの事をしているというのになぜ!腹を立て憎しみを脹らませ力を膨らませる、憎しみで力が沸くと言うより怨念を焚き付ける感じだこれは良いだが、瞬間的な力は増せても怨念の総量が減る、これならば怨念が無くなる前に天皇をやらないと、今までの間接的な方法では駄目だ雨が駄目ならこれでどうだ瞬間的に上げた力を思いっきり地面に叩きつける地は揺れ都にあった建物を倒壊させてゆく、しかし天皇がいる内裏は崩れず憎しみは増すばかり、どうすれば天皇をやれる?
「やっと見つけた叡兄上!!」
むっ、この声は命!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます