彼女は孤独なスナイパー
@JULIA_JULIA
第1話
なんの変哲もない、とある高校に、腕利きの
二年三組の教室の隅───窓側の最後尾に陣取る
とはいえ狙撃を気付かれるのは、三流の仕事。
狙撃するにあたって重要なのは、
獲物にも大衆にも絶対に知られることなく、
しかしながら、それは決して簡単なことではない。
となると授業中ではなく、休み時間に狙撃をした方が良いと思われるかもしれないが、そうではない。休み時間になれば、生徒たちは
するとやがて教師は黒板と向き合い、隣の生徒は自身のノートへと視線を落とした。その二人と同様に、他の生徒たちの視線も黒板かノートに向いている。
今しかない!
その強烈なまでの想いと共に、
『好きな人に投げキッスを届け続ければ、恋が叶う』
そうして
一・投げキッスをするときは、届ける相手を含めて誰にも見られてはいけない。
二・投げキッスをするときは、相手の名前と自分の気持ちを心に浮かべ、その想いを指先に乗せなければいけない。
三・投げキッスは一日に一回しか、してはいけない。
四・最初の投げキッスから半年以内に百回連続で成功しなければいけない。ただし、日は連続していなくても良い。
今日で、通算九十二回目の狙撃成功。
今日も狙撃を成功させた
彼女は孤独なスナイパー @JULIA_JULIA
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