ヤリすぎなくらいが丁度いい!

つちや あすか

第1話 「遊園地デート」

「唯一無二!のしゃしん撮ってよー!!?!」


「はぁ...い」


今日も元気が取り柄の

幼なじみ様のお出ましである。

相変わらずおっ⚪︎いデケーのな。


昨夜、突然LINEが来たかと思えば、

「久しぶりにデートしよ!!〈アレ〉奢るから」

と言われ、すぐさまオッケーしてしまった。


なんか悔しい。


そしてうっかり、しばらくぶりの

遊園地に来てしまったのだ。


今回の敗因は、そう、〈アレ〉に釣られたことだ。


健全たる我が欲望を叶えるため、である......!!!


幼い頃、ここに遊びに来るたびに買ってもらった、

俺の大好物である〈中之島ご当地の限定たこ焼き、なかのん焼き〉をエサに俺は、



「またしても、......してヤラれている。」



〈なかのん焼き〉は、とても、いや、かなり、うまいのだ。まぁ、もしかしたら、幼い頃の思い出補正がかかっているかもしれないが。


たこせんべいの上にアツアツのBIGたこ焼きをのせ、さらに上からクラムチャウダーをかける、という一風かわったメニューである。


これが意外にも癖になるのだ。


ヒナタはそれを分かっているので、事あるごとに

〈なかのん焼き〉で俺を一本釣りするのだ。


「なんか言ったー?あ、つぎ、なんだっけーあれ、

おさかなぶっ飛び⭐︎スプラッシュいこー!!!!」


「ちょ...!っと待っ...!...っ//!?」


一瞬にしてヒナタの腕が俺の腕に絡みつき、

そのまま上半身を大きく揺らしたかと思うと、

行くぞー!と走り出した。


むぎゅっと押さえつけられている為、意識せざるを得ない状況に、たじろいでしまった。わざとやっているのか?こいつは。













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