第391話

『匠、集合写真送ってくれてありがとう。

すごく綺麗に撮れてた。

蓮井にお礼をいっておいて。』


無事桜華に着いた春菜は俺が送った集合写真の画像に喜びメールを送ってきた。


『あと、純子さんが前取りした写真が出来たら私にも送って。志藤兼のドレスを亜依さまや友達に見せたいの。』


春菜は余程志藤兼のドレスが気に入ったらしい。そんなにしなくても『お前にも着せてやる』と言いたいところだがサプライズだからな。春菜の喜んだ顔を想像しながらその時を待とう。


「声は大丈夫か?」


話題を変えようとして送信したら薮蛇だったらしい。


『匠のマスクのお陰で。掠れた声のお陰で皆に風邪だと思われました。

会う人皆に直ぐに部屋で寝る様に言われましたわ。』


軽い嫌味が返って来た。


「悪かった。大事にして直してくれ。」


送信しながらベッドでの春菜を思い出してニヤけていると、


『風邪を心配されてしばらく亜依さまがベッドサイドに付き添ってくれましたの。

不謹慎ですけどラッキーでしたわ。』


「‥‥‥」


すっかり桜華学園モードになった返信の文章を読んで複雑な気分になった。

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