第11話 安倍屋塔子の災難
ホームルームが終わり一限目の準備をしていると隣のクラスの美少女四天王の
伊勢あゆみが僕に怒鳴り込んできた。
何を怒っているのか聞くと昨日待っていたのに来なかった事をプンプン怒っているようだ。
僕は確かに断った筈なのに理不尽に伊勢さんに怒られた。
周りの男子は美少女四天王の伊勢あゆみが自分達のクラスに来てくれて普段絶対お目にかかれないプンプン激怒が見れて眼福眼福と喜ばれていた。
「良かったな男子諸君でも伊勢さんは僕に文句を言いにきたのだよ」
「分かったか!放課後必ず来るんだぞ
お姉さんとの約束だ」
何処のヒーローピンクさんだ!
「あー行けたら行くかも知れないかな?」
「あんだと!」
キレた伊勢さんは僕の背後に周りスリーパーホールドを決めるのだ。
「ううう苦しいでも当たってる伊勢さん当たってる」
「あん?チョークには当たってないぞ」
「ち、ち、違う苦しいが胸が後頭部に当たってる」
「えっ?」
「えっ!」
「えーー!伊勢あゆみさんのオッパイだとなんて羨ましいのだケシカランぞ!!
黒宮貴幸!!」
そうだ!そうだ!黒宮が悪い!
「ほら変なのが出てきた」
「あ、スマン」
「いえいえ大変素晴らしい謝礼かと思いますよ。ありがとうございます」
「イヤ、こんなんで私の気が済まない放課後待っているからな」
「行けるようならいくかも知れないかな
でも未定ですねもう直ぐに授業が始まりますよ伊勢さん」
「ぐっ覚えてれよ貴幸!」
「黒宮!伊勢さんに名前呼びされて
羨ましいぞ化けて出てやる」
「伊勢さん三下口調はやめて下さい男子がガッカリしています」
「えっゴメン」
「直ぐに謝れる人は僕は好きだな」
「えっ」
何で赤くなってんだ?この人。
放課後、僕は速攻で帰宅する昇降口がB組みの前を通らないのには助かった。
絡まれなくて済んだ。
「ふうあ〜!帰ったらゲームでもすんか
ん?また家の前に誰かいるってまたアイツか何がしたいんだよ」
「貴幸!お願い助けて!」
「助けてってお前副会長と付き合っているんだろそいつに頼めよ」
「違うの私騙されていたの!」
「だからチョロいって教えてたよな
何聞いていたんだ!」
「……」
都合が悪くなればダンマリか昔と変わらないな。
「副会長と付き合っていつもニコニコしてただろうソイツの所へ行けよ僕が電話して呼んでやろうか?」
「イヤーーー!!辞めて頂戴ーー!!」
「……」
僕は塔子の手を引いて家の中に入るリビングのソファに座らせて冷たい緑茶のペットボトルを渡した。
勿論キャップを回してやって。
「それで副会長に抱かれにホイホイと着いていったら五人のヤンキーがいて回されたとそれが昨日かそんなに時間をかけなかったんだなあのボンクラの都合か
で今日もソイツらに呼び出されているんだろ泣いてたら分からんだろうが!」
ぞう、ひっぐ、ひっぐ、えーーーん!
私が、馬鹿だから、こんな目に遭うんだ
うわーーん、うぐっ、うぐっ、ぐずん
「本当だな自業自得だ、でソイツらの所に行くんだろ呼ばれているし当然動画も撮られているしお前の彼氏も何回も撮影しているんだろう有頂天にピースでもしてたんだろな脅しに使われるなんて考えもしなかったか」
「……」
「まずはお前の家に行くおばさんがいるだろう全部ぶち撒けるからついて来い」
「いや!お母さんに教えないで!
お願いだからお母さんには……」
「馬鹿お前には選択肢も無けりゃ自由も無いそのうちお前のセックス動画が全世界に流れるんだからな何処に逃げてもバレるんだぞどうすんだ」
「……」
「なあ一つ教えてくれ何故直ぐに警察に行かなかった何故親に言わなかった
僕の渡したスパイセットはどうした
全部無視して何をしたいの?」
またダンマリか……
「ほら大好きな副会長の所へ行けよ
僕の所に来るのは違うだろ
ほら早く行けよもう俺に近づくな!」
「嫌よ!貴幸助けてよ!お願いだから
私、貴幸の為何でもするからお願いよ」
僕は家電から隣の安倍屋さんのおばさんを家に呼んだ警察沙汰だと話したら
飛んで来た。
僕は事のあらましを全ておばさんに伝えたおばさんは泣き崩れ塔子を何回も何回も叩いた。
「なあ、クズどもに何時に何処に来いと言われた」
「七時に池上くんちの倉庫」
「ハァまだ君付けて呼ぶのかここに池上君を呼んで連れて行って貰えや馬鹿!」
「イヤーーー!!そんなこと言わないでよ助けて!貴幸!助けてよ!」
コイツ事の重大さ分かってないのかよ
あーー面倒くせ!
「おばさん今ならクズどもを一網打尽に出来ます決断して下さい」
「塔子の人生はもう詰んでいます。だけど今ならほんの少しだけ希望があるかも知れませんおじさんを呼んで警察へいくのです!時間が有りません!」
おばさんは決断をした今動かないとこれ以上悪化してしまうと分かっていたからだ。
数分後おじさんが飛んで来た。
僕は全てをぶち撒ける
おじさんはガックリと肩を落とした
そして塔子を見て。
「どうして貴幸君を裏切った?」
何も答えない娘に苛つくが深いため息を吐いて立ち上がる。
まずは警察だ塔子隠さず全てを話すんだ
そしてクズどもを押さえる。
「貴幸君本当にありがとうございます」
おじさんは僕の手を両手で握り締め深く頭を下げた。
「まだ終わっていません。これからが闘いが始まるのです」
塔子達親子はおじさんの車で警察に向かったこれからが大変なんだろうな。
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