冬朝の詩を二編
織風 羊
冬の朝の輝き
朝早く起きれば辺りは暗く
灰色の空が世界いっぱいに広がる
私の空
私の世界
舞台に立つのは
いつも私一人
昨日は雪が降り
今日吹く風は強く冷たい
明日はきっと晴れるだろう
庭仕事をしても冷えた身体は
未だ暖まらず
土を纏った手を冷たい水で洗い
悴んだ手が身体の芯へと届ける冬の声
まだ緑色を残している山に気付けば
月のように弱い光が辺りを照らし始め
大地を暖めようとする
青い空に白い雲が見えたなら
それは微かな青と厚い白が描く冬の空
いつの間に小さくなったのか
太陽の光は温もりよりも
この世の中を灯火のように照らし
小さく微笑む心の蕾
花咲き乱れる春が恋しければ
そこへ向かって歩き出せば良い
誰も居ない自分自身が輝く場所に向かって走り出せば
汗が流れるくらいに暖まるであろう
さぁ心よ
行っておいで
自分の為の自分が居るべき場所へ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます