第2話 告白されたの?

 えっと……告白された、の?


 私、陰キャすぎて、男子と喋ったことも滅多にない。

 話しかけられたこともない。

 そんな私が、告白されたの?白山君に?


 白山君は、クラスメイト。

 バスケ部で背が高くて、カッコイイ人だ。

 ヤンチャな男子とも遊んだりしてたけど、おとなしい人とも仲良く出来るような人。


 と、思っていただけだった……


 なんの係わりもなかったのに、告白されることなんてあるの?

 私を好きそうな素振りなんて、全く感じたことなかったし。


 何かの罰ゲームみたいなやつで、とりあえず誰かに告白してこいよ!!とか?


 だとしたら、

「はい。お願いします!」

 とか言ったら、

「えっ?本気にしちゃった?嘘だから!」

 って言われちゃうやつか……



 1週間、何事もなく過ごした。


 掃除の時間、また水道で雑巾を洗っていると、

 隣りに白山君が来た。


「この前の件、考えてくれた?

 そろそろ、返事もらいたいんだけど」


 は?この罰ゲームは、私の返事を聞いてくるところまでいかないと終わらないのか? 


「これ、誰に言われてんの?私の返事を聞いてこないとダメなんだって?」


「ん?なんか、勘違いしてる?」


「勘違い?」


「仲田のこと好きなんだ。冗談とかじゃなくて。ウソだと思ってた?」


「ウソなんでしょ?」


「あはは!意外と頑固なんだ~!

 うそ偽りなく、仲田美月さん、僕と付き合ってくれませんか?って話なんだけどな」


 マジか…………


 相変わらず、廊下はうるさくて、私たちのこんな会話を気にする人もいなかった。


「返事は、またでいいからって言いたいところだけど、俺、この1週間、マジで、仲田の返事待ってるだけで、超 疲れちゃってさ……

 出来れば、今すぐに返事もらいたいんだけど。

 ちょっと、精神的にキツい」

 

 そう言うと、白山君は、はははと微笑んだ。


 マジで、告白されてる?


 初めてで、なんて言ったらいいのか、言葉が浮かばない。




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