双奏
浅貴るお
第1話
「おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ」
あたしは、双子の姉として、音楽家の家庭に生まれた。
あたしは「奏(かなで)」弟は「双(そう)」と名付けられた。
音楽家の父と母は、共にキーボディストでだった。その為か、物心ついた頃から、家にあるピアノに姉弟共に触れていた。
そんなもので、あたしたちのピアノの実力はメキメキ上達し、両親の英才教育も始まった。
ピアノはとても楽しかった。自分を表現できるツールとして。たが、ひとつ問題があった。家にピアノがひとつしかなかったのだ。
その為、ピアノの順番待ちがあった。はずなのだが、
双奏 浅貴るお @ruo
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