第2話転生

「あぅー」


この世界に転生して1ヶ月たった……どうやら俺はいいとこの家に転生したようだ。前世じゃ見たことないぐらい豪華な内装していらっしゃる。メイドさんいるし。母親っぽい人は分からなかったけど恐らく父親はいた。茶色の髭が生えたスキンヘッドゴリマッチョというとんでもないThe武闘派という見た目のおっさんだった。そのおっさんは俺を見て笑顔で何かを言って頬でスリスリしてきやがった。結構痛くて泣いてしまった。昔……前世か。なら不快だ、で

済むのだがどうやらこの体だと激痛のようだ。結構慌ててその後メイドさんにバチくそ叱られてた。


異世界に転生して1年がたった。だんだん神様?が言っていた知識が頭の中に入ってきた。この世界はアースガルドといい、大陸はいくつかあるが俺は中央大陸の北に位置する大国、グランディア帝国に生まれたようだ。あの神様はアルステミスといい、教会もあちこちにあるらしい。相変わらずおっさんの頬擦りは痛い。


転生して2年目……ハイハイをマスターして少しの間だけ立ち上がることができるようになった。そしてだんだん周りの人が何を話してるか理解出来るようになった。どうやら俺はラーガスト伯爵家という貴族の妾の子(次男)でクランツという名前らしい。俺をお世話してくれたメイドさんの中の気が強そうな赤い髪の女性が俺の母親のようだ。名前はユーリシア。父親と勝手に想像していたおっさんはやはり父親だった。グスタフというらしい。一応正妻と思わしき人が俺のとこに来たが珍しいものを見る目で俺を見てから去って行っただけだった。てっきり冷遇されるかと戦々恐々していたのだが意外だった。そしてここまで成長して俺はようやく思い出したことがある……俺異世界に来たんじゃん!!!The魔法使いの見た目の人が目の前を通るまで忘れていた。魔力を感じるーみたいな訓練やらステータスの確認やらしてなかったじゃん!と気づいた時結構本気で落ち込んだ。このところすぐ寝てしまうからしょうがないとはいえ……やっぱショックだった。


そんなワケでステータスと言おうとしたが


「してーたしゅ」


みたいにしか発音できないわけで……どうしようか考えてヤケクソで頭の中でステータス!と呟いたら……出ましたよ、出ちゃいましたよ!クソが!


————————————————————


【ステータス】

名前:クランツ・フォン・ラーガスト

職業:???

レベル:1

HP10/10

MP45/45

攻撃力1

防御力1

魔法攻撃力1

魔法防御力1

知力20

器用1


スキル

ゴーレム召喚

武装召喚(ゴーレム専用)

土魔法

盾剣術



……まあ想像どうり低いな。この世界の子供平均がどんなもんかわからんが。だがMPだけ高いのかな?そしてスキルはなんにも使えなかった。悲しい。


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