時間という名の薬(短編小説)

小さな貝がら

時間という名の薬

父の大きな背中の記憶が思い出せない。全く記憶にない。顔すらも思い出せない。「あんたの肩幅が広いのは父親似だ。」とか伯母に言われてもピンと来ない。


父の愛に包まれ、母の愛に包まれ、二つの手に、二人の温もり感じたい。せっかく二つ手があるのに、二つとも温かいって思いたいよ…。

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