午後五時に私は「年越しそば」を作った
隅田 天美
午後五時に私は「年越しそば」を作った
今回、『午後五時に……』と書いているが、下拵えなどを考えれば一週間ほど費やした。
まず、スーパーでお買い物。
ちょうど、クリスマス商戦真っ盛り。
その合間に昆布やら鰹節、煮干しなどを買う。
周りのバカップルは無視。
年越しそば制作一日前の十二月三十日。
煮干しと昆布を掃除して水を張った大鍋に入れる。
その間に、三温糖(本当は原作通りにザラメ糖が欲しかった)と酒、醬油でかえしを作る。(かえしとは、ラーメンにおけるスープの素みたいなもの)
当日(大晦日)、大鍋を弱火にかけ、沸騰直前に昆布と煮干しを取り強火で沸かして鰹節を入れて火を止める。
鰹節が沈む間に、海老天を作る。
丸々一本ではなく、葱と衣を合わせた「かき揚げ」である。
かき揚げが出来上がれば、鰹節も沈殿しているので、濾すついでに蕎麦汁用と雑煮用に分ける。
原作などでは蕎麦は乾麺を使っていたが、私は茹で麺を使った。(面倒なんだもの)
蕎麦用の汁にかえしを入れて煮立たせ、麺を入れて蒲鉾などをあしらい、最後にかき揚げを乗せて完成。
なお、正午から作って午後五時完成である。
--疲れたよ、パトラッシュ……
そんな言葉が頭をよぎる。
それでも、年末。
居間に蕎麦の入った丼を持って卓に置く。
色々あった、一年であった。
本当に色々ありすぎるほどあった一年であった。
悲喜こもごものあった一年であった。
とりあえず、まずは原作でイリヤちゃんが「このスープ好き」と言った汁を飲む。
感想。
北関東のしょっぱい味に慣れた人間からすると「甘い」
ただ、嫌みな甘さではなく、コクというべきか……
かき揚げ小二枚(大量にできた)ぐらいしかメインの具はなかったし、蕎麦も一人前だったが十二分に満足できた。
ぜひ、おためしを。
かき揚げの感想は……プロってすごいね。
午後五時に私は「年越しそば」を作った 隅田 天美 @sumida-amami
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