邪悪な巫女に全てを奪われたので最強妖怪を目覚めさせて復讐します。
ピグマリオン若口
プロローグ
「皆の者、聞きなさい。」
巫女の冷たい声がその場に響いた。辺りにはは瓦礫の山と化した家々と倒れた村人たちの姿がある。
年に一度の祭りになるはずだった広場は恐ろしいほどの地獄絵図に変わっていた。
「妖怪どもを村に呼び寄せたのは天穹院紅羽、その者だ!」
巫女は迷いなく紅羽を指差した。あまりに突然のことに紅羽はギョッとして立ちすくんだ。
巫女はさらに言葉を重ねる。
「天穹院家が持つ封印、それを紅羽が解いたのです!」
「そんなこと……!」
紅羽の声は震えていた。彼女には思い当たる節が何一つなかった。
それでも、巫女の言葉に村人たちは納得したようだった。
「そんなはずはない!私は何もしていない!」
紅羽は否定しようとしたが、村人たちの視線を感じて立ちすくんだ。
その目には明確な敵意が浮かんでいた。
なぜ、こんなことに。広場には未だに、人々の恐怖と混乱が渦巻いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます