客層
その夜の客層は、遠方から訪れる公務員、セクキャバ嬢、同業者、気前の良いおじさんといった顔ぶれで、来店数は20人に満たなかった。
一人あたりの単価が高いのだろう。
綺麗なお姉さん(おかま)たちを引き連れてたくさんシャンパンをおろしてくれるはげたおっさん。
なぜああいうひとはなぞに関西弁なのだろう。
どこか漫画じみた光景だったが、こうした「お約束」感がこの業界の味なのかもしれない。
仕事といえば、彼ら彼女たちとお喋りをしたり、ピッチャーをおねだりしたり、一緒にカラオケを歌ったりすることが中心だった。
お酒を作るほうが少なかったくらいだ。
というか、印象的だったのはスタッフの相槌の速度。
相槌の代わりにコールしてたような気がする。「うんうんうん。そうだね」が流れるように出てくるから、会話のうすっぺらさが目立つ。
でもそれを感じさせないのがプロなんだろう。ボクにはよくわからいない。
「お前ほんとに話聞いとんか」って時々突っ込みたくなる。
知らない飲みゲームでボロ負けしたり、ボードゲームやダーツでお客様と戯れたりするのはなれてしまえばルーティーン。
まぁ鏡月のお茶割りだから、酔うほど飲んでないないし、いくら飲まされても平気ではあったが、さすがに次の日はのどの調子がよろしくなかった。煙草も吸ってないのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます