あの頃の夢を

ラグランジュ

第1話 プロローグ

 全ての人々は、現在を生きている。未来は不透明だ。必ずしも希望の未来とは限らない。それでも未来に向かって時間は流れていく。


 ある人物はこう言った。あなたが未来でなく過去に向かうなら記憶が完全ならば、不透明でなくなるのではないか。


 素晴らしい記憶が必ず一致するならばの話ではあるが、人間の脳とは記憶を改ざんする可能性がある。例えば、嘘をつき続けていると、それが記憶の中では本当になっていく。そしてそれは真実なのだ。


 この世界は完全なるもの。そう思い込んでいた。それは人々の記憶がそうさせているだけだ。


 経験していないからだ。百聞は一見に如かず。確かにその通りではあるが、全ては経験からのこと。ならば経験をしていないことは真実から除外されて、それは嘘になってしまう。


 勿体無いと思わないか?つまらないと思わないか?可能性を自ら閉じてしまっては…


 さて、話を戻して記憶と過去と真実と嘘を繋げてみよう。


そこに見えるものは………真実………


あなたはこの物語の主人公Guestです。


この物語をあなたはどのように考えますか?


 全てが幸せとは限りません。人それぞれ捉え方や忍耐力が異なるためです。


 ここでは主人公Guestの行動が全てです。過ちを犯してしまうことも考えられます。


 それでは、ある一人の人間の行動を見ていくとしますか。最高級の入れ立ての珈琲至福の香りとゆったりとした時間ときと共に。


 




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