神ゲー 『宇宙』それは神様の『ゲーム盤』
なつきコイン
彗星
『宇宙』それは、ヒマを持て余した神『ハル』が、ヒマつぶし用に創った『ゲーム盤』であった。
「ハル、彗星ゲームしようぜ」
「え? いいけど、あなた今までに一度も彗星ゲームで私に勝てたことがないじゃない」
「フフフッ。今回はコマとして特製の氷塊を創ってきたからな。これなら絶対に負けることはない」
「またそんな無駄なことに力を使って……。でもまあいいわ。ヒマしてたし、付き合ってあげる」
「やった。なら、早く始めようぜ。ハルも何かコマを用意しろよ」
「私は……。そうね、そこにある雪玉でいいわ」
「おいおい、そんな適当な選び方でいいのか?」
「あなたに勝つだけならこれで十分でしょ」
「余裕を見せられるのも今のうちだけだぜ。ルールはいつもどおり、長い尾を引いたほうが勝ちだ」
「特別ルールは有り?」
「惑星軌道に乗せて、周期彗星にしたら勝ちというやつか? もちろん、有りだ」
「わかったわ。じゃあ、どちらから始める?」
「先手必勝。もちろんコッチからだ!」
「では、お先にどうぞ」
「太陽スレスレを狙って……。ここだ!」
「ちょっと狙い過ぎじゃない?」
「そんなことないさ。行け、行け、行け。あと少し! ギリギリを通過しろ!」
「あっ! 太陽フレアが……」
「あー! なんてこったー、フレアの影響で特製のコマが分裂するなんて……」
「あーあ。全部蒸発しちゃったわ。残念だったわね」
「くっ! 次は絶対勝ってやるぞ。覚えてろよー」
「ちょっと! まだ私の番……。行っちゃった。まぁ、いいか。でも、せっかくだし私もやってみよ」
ハルの放つったコマは、太陽系最大の惑星の引力に捉えられ、周期彗星となり何度も長い尾を引き、ヒマなハルのココロを癒したのであった。
彗星ゲームの概要
1. コマの材料と大きさを選択
2. 太陽に向けて打ち出す角度と速度を決定
3. 太陽の活動、惑星の動きを考慮し、タイミングよくコマを打ち出す
うまくすれば、長い尾を引く綺麗な彗星を楽しむことができる。
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