プレゼント

天川裕司

プレゼント

タイトル:プレゼント


新しいアパートに引っ越した。

俺には今、付き合ってる彼女が居る。

その彼女がアパートにやってきてくれた。


知佳子「へぇ〜ここなんだね〜♪駅近でイイんじゃない」

「はは♪まぁ生活するぶんには困らんわな」


実は明日、俺の誕生日。


「ん?誕生日プレゼント?」

知佳子「うん。何が良い?」


「ああ、ありがとうな♪そうだなぁ〜、これから冬だし、あったかいマフラーとかあったら助かるなぁ♪」

ちょっとおどけて言ってみた。


知佳子「マフラーね♪わかった。もうすぐ届くと思うから待ってて♪」


「え?もうすぐ届くって?」

知佳子「うん。ここに届くのよ♪」


「……?」

としていたら、ピンポーン♪とインターホンが。


宅配の兄ちゃん「お届け物で〜す、ハンコか何かありますか?」

「あ…いや、じゃぁハンコで」


部屋に戻って送られてきた箱を開けてみた。

「え??マフラー…?」

箱の中には手作りのマフラーが。

間違いなく知佳子が編んでくれたもの?


「…知佳子、お前これ…。…あれ?」

部屋の中には誰も居ない?


「おい知佳子ぉ、どこ行ったんだよ??」


(少しして)


知佳子は先日、亡くなって居た。

その日に聞かされたこと。


思えば、

俺はこのアパートに引っ越してきたばかりで

ちゃんとアパートの住所をあいつは知らない。

それにプレゼントにしたって

さっき「これが欲しい」なんて決めたばかり。


「知佳子……」

あまりにわからない事が起きたので

しばらく心が波立ったが、

「あいつ……」

俺のためにここまでして愛を伝えてくれた…

それが今後、生涯、哀しみ続ける程に伝わった。


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=2vtNKjMRpWg

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プレゼント 天川裕司 @tenkawayuji

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