願いを叶え醜さを写す魔法の暖炉
@kawasimamomo
第1話金の欲
深い森の中に、昔老人が1人住んでいたらしい。不思議なことに老人が亡くなった後も暖炉だけが燃え続けているらしい。そしてその暖炉には、ある噂がある。紙に願い事を書いて暖炉に入れると次の日には願いが叶うという。今日もまた、醜い心を持つ男が1人暖炉に出向いていた。
「『一生困らない金が欲しい』っと。これで本当に金が手に入るのかよ。」
俺は、二十代にして金も友達も家族も失った。だから昔から有名な魔法の暖炉に出向いた。
半信半疑だった、こんなんで願いが叶うなんて夢のまた夢だろうなと思いながら、明日を待つように眠りについた。
朝起きて驚いた、町の王様か来て金と家をやるから土地をくれと言ってきたのだ。もちろん俺は了承した。
「まだだ、もっと金が欲しい!。」
俺は、もっと金が欲しくなった。だからまた暖炉の前にきていた。前回よりもたくさんの量の紙に願い事を書いて暖炉に投げた。
俺はそれから何回も何回も暖炉に金を頼んだ。気づけば俺は、王様よりも金持ちな農民になっていた。
「もっともっと金が欲しい。」
「そろそろやめておいた方が良いのではないですか?。」
「お前誰だよ。お前に指図される筋合いはないぞ。」
「申し遅れました。私は、セバスチャン。数十年前からこの家の主人に仕えるものです。」
数十年前?この男まだ二十代前後に見えるが嘘なんじゃないか。
「なんだよそれだけじゃねえか。もうその主人も死んでんだからよ好きにさせろ。」
「そうですかならお好きに。」
やつはそう言ってどこかに消えていったがそんなの無視して俺は、どんどん願い事を燃やした。全て燃えたのを確認してから家に帰ったが、、、。
「どういうことだよ。何で俺の家が燃えてんだよ!。早く早く金を出さなきゃ。」
ある家が火事になり住民たちにより火消されてだらしい。中からは、金だった灰と1人の男の骨が見つかったそうだ。
「何とも全く醜い生き物ですね人間とは。あっ私は、セバスチャン人間ではございません。妖怪や魔物の部類になり死ぬことはほぼありません。私の支えていた主人様は、数十年前自分の魂を暖炉の火に移し今もなお私がお世話をしております。主人様は、人の嬉しむ顔がお好きな方でしたが人々は、主人様の思いを踏みにじり欲に溺れて欲深い願い事しかしない。そんな彼らには、不幸が訪れる私はそんな欲深い人間の結末を見るのが一番の楽しみなのです。次は、どんな人間が来るのでしょう。」
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