溝部ゆかり先生の最新刊エッセイ「不死鳥」を読みました。
数金都夢(Hugo)Kirara3500
サイン会に行きました
今日は楽しみにしていた
私が本を買って列の最後尾にしばらく並んでからしばらくたった後、開始時間になってスラッとした背の高いショートカット姿の彼女がやってきた。
「あの人が溝部ゆかり先生……」
私が目を丸くしながらつぶやいている間に彼女は席に座った。そして彼女はスラスラと本にサインをしながら長蛇の列に並んだ読者たちをさばいていった。そんな彼女をもう一度あらためてよく見ると後頭部からケーブルが伸びてその先は後ろの壁に刺さっている。そう、彼女はやはりアンドロイドだったのです。何らかの理由で機械の体を得た元人間なのでしょうか、あるいはそれとも。睡眠中だけでは充電時間が足りなかったのか、「食事」しながら次々に本にサインをしていくという普通の人間にはできない芸当をこなしていた。それはあまり表立っては言われることもないけど、文壇や一部のマニアックなファンの間では以前から噂されていたといいますか、もう公然の秘密でした。そして、背が高いのもバッテリーを体内に内蔵するための容積を確保するためですね。
長い列が目の前から消えて私の番になって、直前に買った本と私の名前を書いた申込用紙を彼女に渡した。
「
私はサインを終えた彼女と固く握手したとき、涙が出そうになって胸が一杯になりました。それは気持ちだけかもしれませんが普通の人と何も変わりませんでした。
帰宅した私は机に向かって早速その本を開いた。「帯に書いてある『壮絶な人生』とはどういう事だろう?」と思いながら。
(筆者注・次回以降は小説中エッセイになります。)
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