第10話

私がドアノブに触れるか触れないかした瞬間、肩を氷のように冷たい手が掴みました。

恐ろしい力引っ張られましたが、私は構わず扉を開けました。その時形に焼けつくような痛みを感じました。


「何やってんだ?君」

扉の外には警察官が二人、ライトを向けて立っていました。

「助けてください!変なものが追ってくるんです!」

息も絶え絶えに言うと、私はその場で倒れてしまったそうです。



その後、警察官が呼んでくれた救急車で私は病院に運ばれました。

目を覚ますとそこは病院で、私は二日ほど意識が戻らなかったそうです。

そして肩から背中に掛けて十数センチほどの皮がむしり取られていました。

病院に運ばれたときは血塗れだったそうです。



私を助けた警察官が中を見ると、悦子たち四人は体の皮を一部剥がされて精神病院に入院してしまいました。

A先輩は今でも行方不明です。

あの親子の姿はありませんでした。

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