6.始まりの草原【1】
翌日、レッドとウェスは早朝に宿を出た。
ウェスが「食べることは出来なくもないが、それをする意味がわからない」と言うので、朝食を取らずに早立ちする
ひんやりとした空気の中、二人は街道から外れた林に入り、
「ここら辺りなら、良いだろう」
レッドは足を止め、ウェスに振り返った。
「なにが良いんだ?」
「四足の
「だが俺は、
「それはしっかり指導してやるさ。ウェスは
「ものすごく短絡的に
「それは当然だろう。だが、使えちゃ
ウェスはちらと、レッドの顔を見た。
「参考までに、オマエは
「私はちょっと
「子供の頃? それってつまり、
「だから、
「分かった。なら、どうする?」
「声に出す時は、
レッドは右手を掲げ、空中に何かを描くような動きをした。
描かれた
二人に近づいてきていた四足の
「フリって、なんだ? ちゃんと教えると言ったじゃないか」
「私の描いた
「なんだそれ? 騙りじゃないか!」
「だから。最初からそう言ってるだろう。
「確かに……それは否定が出来ないが……」
「要は、
レッドはぱちんとウィンクをしてみせた。
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