ギャルが江戸川乱歩を説明したら

ちゃん丸

人間椅子って知ってる?

まず主人公がいるじゃん?

佳子(よしこ)っていう超絶美人の作家なの!

毎朝旦那を見送ったあとに洋館みたいな家の書斎でせっせと小説書いてる、みたいな感じ?


で、ある日、マジやばい手紙が届くわけ!

差出人不明で、めっちゃ分厚い原稿用紙なの。なんかね、佳子って小説家じゃん?

だからね、文章まじへたくそな勘違い陰キャから「俺の書いた小説読んでくれよ!」みたいのが届くんだって。マジ迷惑。

で、このくっそ分厚い原稿用紙もそういう奴だろうなぁと思いながら開いてみたら「奥様」って明らか手紙っぽい書き出しなんだって。

佳子、めっちゃ興味持っちゃって読み進めちゃったんだよ。


その手紙の主、めちゃブスの家具職人なんだって。つぅか手紙にそんなこと書くのまじやばくない?

で、まぁ特に椅子作るのがプロ級らしいのね。

まぁそこまではいいとして、ヤバいのが自分が作った椅子見てるとドキドキしちゃうらしいの。「誰が座るんかな~」みたいな想像するんだって。

そりゃさ、わかるよ?

職人さんだし「ちょー豪華な家に置いてほしいな」とか「こういうふうに扱ってほしいな」って思うのはわかるんだけどさぁ。

そいつちょーきもくて妄想するんだって。「金持ちの家のくっそ美人な奥様に座ってほしい」なぁとか。

でも現実の自分はそんな妄想とは全然違う暮らししてる……っていう超絶くそうぜぇ卑屈っぷり。

まぁいいや。

この人がね、外国人が経営してるホテルから超高級そうな椅子作ってくれって頼まれるわけ。で、この人マジ本気出しちゃって、ガチで完璧な椅子作っちゃうの!

いつもみたいにその椅子でまた妄想してたら、突然やばいこと思いついちゃって。


「この椅子の中に隠れて僕ちんもホテルへ潜入~デュフフ」みたいな。


まじで…って感じなんだけど、こいつマジでやっちゃうの!

椅子改造して、中に人間入れるスペース作って、そこに隠れてホテルに運ばれてくの。やばくない?


ホテルついたら、誰もいない時に椅子から出てきて、お金とか盗んじゃうわけ。

でも、こいつにとって一番やばいのは、椅子の中に隠れたまま、いろんな人が座る感触を楽しむことだったの。まじでキモイ。


特にある若い外国人の女の子が座った時、この人、一目惚れしちゃうの。まぁ、椅子越しだから、完全に片思いなんだけどね。かわいそ~。

つうか椅子越しだから一目惚れじゃなくね尻感触惚れじゃね。


で、こんな感じで数ヶ月経った時、ホテルが日本人の経営になっちゃって、椅子が売られることになんの。こいつ「これで日本人の女の子と…!」みたいな感じで期待しちゃって、そのまま椅子の中にずっといたの。


そしたらなんと!

その椅子買ったのが佳子だったの!

やば~い!

この人、佳子が椅子に座って小説書くたびに、超ドキドキしながら感触を楽しんでて、どんどん好きになっていくわけ。


最後に、この人、佳子に自分のこと知ってほしくなって、でも直接会ったら絶対通報されるじゃん?だから手紙で告白することにしたの。それが最初の手紙だったってわけ!


その手紙には、今までの全部が書いてあって、佳子への熱い想いもバリバリ書かれてて、最後に「一回だけでいいから会って~」みたいなお願いが書いてあったの。


佳子、マジびびっちゃって、「え、まじ?私が毎日座ってた椅子の中に人いたの?」みたいな感じで超パニックになってんの。


そんな時、メイドさんが新しい手紙持ってきたの。見たら、さっきの手紙と全く同じ筆跡じゃん!


佳子めっちゃガクブルしながら開けたら、こう書いてあったの。

「突然すみません。実は私、先生のファンで、小説書いてみたんです~。別便で送った原稿、読んでもらえたら嬉しいです。タイトルは『人間椅子』です!」


え、まって?

今まで読んでた手紙って…全部創作だったってこと?

椅子の中の人も、ホテルの話も、全部作り話?

やばくない?

このどんでん返し!

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