:睡眠の大切さ
目を閉じると、視界はなくなる。当たり前のことだ。
じゃあ、寝ている間はオレの周りの世界はどうなっているんだろうか。
暗闇が怖いわけじゃない。さすがに、もういい大人だ。
カーテンの隙間が怖いわけじゃない。布団に入ってしまうと、閉めるのはもう面倒だ。
そういうことじゃない。
視線は感じない。というか、寝ている間はほとんど気絶しているみたいに何も覚えていないから、どうなっているのかわからない。
もしかしたら、“あれ”は、オレの枕元までやってきているのかもしれない。
だけど、特に何も起きてはいない(と思う)。何せ、まだオレは元気に生きているから。
十分に睡眠は取れている。ほとんど毎日ちゃんと7時間以上は眠っている。寝不足に苛まれることなんてほとんどない。
それなら、どうして眠ることがこんなにも不安なのだろうか。
周りが見えなくなるのが怖いのか? いや、それなら、まばたきすら出来ない。さすがにそんなのはない。そこまでいったら、もう精神を病んでしまっている方を心配すべきだ。
目を開けて眠る方法はない。
暗闇はいつもそばにあるのだから、受け入れるしかない。
そして、オレは今日も約7時間、何も感じない暗闇に放り込まれる。
近視について かみひとえ @paperone
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