自身の死を予言して亡くなった同級生
中学、高校と同級生だったK.Sくんの話。
中学ん時からめっちゃ筋肉質だったK.S
スポーツは万能、勉強は… うん。
でも気の優しいすごい良い奴っだった。
同じ高校に入って1年が過ぎ、2年から3年に上がる時に
K.Sはダブっちゃってさ、俺は3年、そいつはまた2年をやり直し。
そんな頃かな? いや、そもそもダブった原因もそこにあったのかもしれない。
なんか変な宗教にハマっちゃったんだよね。
ちょっと伏せ字で書いても問題ありそうなので、MH教って書くね。
それにハマっちゃってから、筋肉質だった体はブクブク太りはじめ
マジで昔の面影なんてない位に変わっちゃってさ。
んで、俺は高校を卒業した後
仙台市にあるコンピュータ系の専門学校に行くことになる。
高校卒業から半年くらいかなぁ? 同じ専門学校に入った友達から
「K.S 死んだってよ」
って聞かされたの。
え、何で? って聞くじゃん?
そしたら、次の体育の授業で、マラソン走る前の休み時間に
「俺、次の時間、マラソン走ってる途中で死ぬからさ、今までありがとうな」
って、クラスの全員と握手して
んで、本当に走ってる途中で亡くなったって言ってたぜ、って。
それが本当かどうかは別として、夏休みに実家に戻った時に
地元の友達5~6人とK.Sの家に行って線香あげてきたわけ。
突然お邪魔したK.Sの家には母親とおばあちゃんがいてて
いきなりお邪魔したにも関わらず、お茶とお菓子出してくれた。
んで色々話すと、やっぱりマラソンの話って実話で
「今でもたまに自分の部屋走ってんだー」
っておばあちゃんが言うわけ。
何でも、夜中になるとドタドタ走り回るらしい。
んで、みんなで線香あげて帰った。
そこから5年以上かなぁ? 俺も地元に戻って就職してさ
そんな事があったのもすっかり忘れてたんだよ。
そんなある日の出勤時に、ふと突然K.Sの事が頭によぎった。
ああ、そういえばそんな事もあったなぁ、と言うのと
なんで、今思い出したし? という疑問
どうしても気になって、そのまま出勤途中で歩きながら
当時のダチに電話で連絡した。
「変な話でアレなんだけど、突然今、ほんと今、K.Sの事思い出してさ」
って話した。
「は? マジで? 実は俺も今朝夢に出て来て、何か呼ぶんだよ…」
って言うワケ。
え、ナニソレ、偶然の一致にしても変じゃね?
って事で、急遽仕事終わり次第、一緒に線香あげに行くか、って。
んで仕事終わってからダチと合流するじゃん?
なんか手ぶらなのもなって事で、適当にオレンジジュース買っていくわけよ。
んでK.Sの家に行って、昔の同級生でーって説明して線香あげた。
おばあちゃんもまだご健在で、あの時と同じ様に色々会話したんだけど
「しかしよくK.Sの好きだったオレンジユース、覚えててくれたねぇー」
ってお母さんが言うワケ。
「「えっ!?」」
全くの偶然にしても、えっ?ってなった。
もしくは社交辞令かな?とも思ったんだけど
仏壇の周りを見るとオレンジジュースだらけ…
マジかよ… って感じでダチと目線を合わせる。
んで、じゃぁそろそろこれで、と帰ろうとした時にお母さんがさ
「よく、今日の命日覚えててくれてありがとうねー、K.Sも喜んでると思うー」
って聞いて、固まる俺とダチ。
「「えっ…!?」」
全くの偶然にしても、的な話をしてK.Sの家を後にしてダチと別れた。
ちょっと背筋に寒いものを感じながら家路に着いたって話。
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