最後まで奏でられなかった音楽(シーズン18)
殴り書き書店
第一章 第八十七話 No secret(隠し事なし)
1428 いつもとは違う愚痴の質
【シーズン18!!】
第一章・第八十七話【No secret(隠し事なし)】が、新年早々始まるよぉ~~~♪
(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
本年も毎日更新を目標に頑張りますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
<(_ _)>
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087【No secret(隠し事なし)】
―――サイド真琴。
『平穏な日々が懐かしいな。またあんな風に、みんなで楽しめる様になれば良いのに』
俺の気持ちが、そう言う風に揺れ始めてはいる。
けど、毎度毎度の事なんだが。
こう言った事と言うのは、思うだけなら簡単なのだが。
今ある状況を打破して、それを現実化させるのは非常に困難を極めているの明白だろう。
なにもかもが、そんなに自分の思い通りに上手く行くほど世の中甘いものでもない訳だからな。
この辺については、前回モジャが言った様に『1度でも深く罅の入った関係を修復する事は難しい』と言った言葉が、それらを全て物語っている様に思える。
まさに俺もその通りだと思うしなぁ。
しかも、その罅の入った原因が、自分の彼女と、自分の親友が行なった肉体関係。
即ち、自分には全くと言って良いほど非がない性交渉だったからこそ、どうにも自分からは動きようがないし、なまじ両者を知り過ぎてるだけに、尚更、修復は難しいだろうと俺は考える。
これぞまさしく四面楚歌。
救い様が無いぐらい、どうにも成らない状態ってもんだ。
……でもな。
そんな劣悪な環境に有って尚。
俺は、まだ心のどこかで『ひょっとしてアレは、なにかの間違いだったんじゃないのか?』なんて夢物語でも有り得無い様な事を模索し続けている部分がある。
あれだけ、明確な『証拠』を目の前で突き付けられてると言うのに、まだ懲りずに、こう思う。
……って事はだ。
まだ心のどこかで、あの楽しかった奈緒さんとの関係を取り戻したいと、本気で修復したいと望んでいる証拠なんだろうと思う。
……って言うのもな。
今まで奈緒さんがして来てくれた事。
『俺に気遣ってくれたり』
『親切にして来てくれたり』
『俺を信じ続けていてくれてた気持ち』が、今更ながら、どうしても嘘や、偽りだったとは思えなくなってきてるんだよな。
それに、あの人が意味もなく、自己の性的欲求を満たすだけに、ワザワザ揉め事に成り得る事を『崇秀』に求めるって言うのも考え難い。
他の男ならまだしも、俺が一番嫌がる相手だと解っている筈なのに、ワザワザ奴を選ぶ理由が、どこにも見当たらないんだよな。
俺が奈緒さんに嫌われてしまっているならまだしも、奈緒さんは、そんな素振りすら見せてはいなかったしなぁ。
どうにも腑に落ちないんだよなぁ。
それになにより引っ掛るのが。
あの崇秀をボテ繰り回した現場で、眞子の言った、あの『私のせいだ』と言うセリフも耳に残って離れない。
これこそが、奈緒さんを疑いきれない、最大の鍵と成っているのかもしれないな。
だが、頭の悪い俺では、これが謎を解く鍵だと解っていても、この鍵の使い方が、全くと言って良いほど解らない。
現状で考えうるパターンでは、どうやっても『私のせい』っと言った眞子のセリフに、ピタリと当て嵌まる様な解答が見つからないんだよ。
例えばだな。
①『眞子が無理を言って、奈緒さんと崇秀をHをさせた』
……なんて言うのもパターンとしては考えられるんだが。
これ自体が、あまりにも無理がある変な話が故に、こんなものに意味が見い出せない。
大体にして、奈緒さんと崇秀に、そんな真似をさせてなんの意味があるんだよ?
②『昏睡してる俺の代わりに、崇秀を、奈緒さんに差し出した』
……なんてパターンもあるんだが。
これも冷静に考えればわかる事なんだが、元よりアイツには、そんな権利はないんだよなぁ。
もし仮にだな。
この時点で、アイツと崇秀が付き合っていており。その権利を有していたとしても、敢えて自分の彼氏を、奈緒さんに差し出すなんて真似をする筈がないんだよな。
変な話だが、奈緒さんに誰かを差し出すなら差し出すで、もうちょっと差し出す相手を考えてから、眞子なら差し出すと思うしよ。
まぁまぁ、それ以前に問題としてだな。
仮に眞子が差し出したとしても、あの奈緒さんや崇秀が、そんな馬鹿げた話を受け入れる筈がない。
それこそ崇秀の『眞子、オマエ馬鹿じゃねぇの?頭大丈夫か?なんで俺らが、そんな真似をしなきゃいけないんだよ?』の一言で、すべて終わってしまうのがオチだろうしなぁ。
故に、此処に、なにかしろの隠された真実が有るのだけは十分に解ってはいるんだが。
俺がそうやって考えれば考える程、深みに嵌る一方で、なにも良い解答が導き出せない酷い状態な訳だ。
……そんな困り果てた悩みを抱えてる中で。
もう一点、更に、今後、解決して行かなければイケナイ大きな問題が追加される事に成った。
当然、それは、さっき話していたモジャと成立した【GUILDに対抗する組織を作る】って話だ。
あの話自体が、崇秀や、奈緒さん。
それに、今、問題に成っている眞子とは完全に対立しなきゃイケナイ様な話だからな。
これにより『SEX問題』を出来る限り早期に解決した上で、両者との絶妙なバランスを取りながら話を纏めていかなきゃ、俺達の関係は、本当の意味で修復不能になるどころか、完全に空中分解してしまう可能性すら秘めている。
正直、俺なんかでは、到底対応の出来る様な話ではないんだが。
流石に、この場は、今唯一、アイツ等に謝罪される立場である俺が、どうにかしなければイケナイのは間違いないとは思ってはいるんだが。
なのに、何もアイディアが浮かばないまま、ただただ時間だけが過ぎていく。
本当に俺は、一体どうすべきなんだろうか?
(´Д`)ハァ…ホント困った問題が満載だよ。
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【後書き】
まずは、何を差し置いても、新年明けましておめでとうございます♪
そして元旦から、本作を読んで下さり、ありがとうございますです♪<(_ _)>
……っでまぁ、新年早々。
こうやって倉津君恒例の愚痴から始まった訳なのですが。
今回の倉津君の愚痴は、少々いつもとは質が違い。
どちらかと言えば、前向きに動き出そうとしての愚痴なので、いつもよりかは結構悪くはないかなぁって思っております(笑)
かなり冷静になれて来てますしね♪
……っとは言え。
幾ら前向きに成ったとしても、問題を解決出来なければ、これは意味がない行為。
なので次話では、イキナリ『倉津君には回答を導き出す為に試練』を与えたいと思いますので。
良かったら、またそれをご確認しに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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