行き来

ひじか ゆい

第1話

俺は両親は公務員、一般的に家庭に生まれた、今は成人し一人暮らしをしている。

唯一の楽しみはゲームをすることだ、仕事のストレスや疲れも吹き飛んでしまう。幼いころ、体が弱い俺は外で遊ぶより、家で遊ぶことが多かった両親は働いていて一人っ子の俺に与えてくれたのはゲームだった。学校ではゲーム友達もできたが転校することも多かったのですごく仲のいい友達や彼女なんかもできたことがない唯一オンライン上の仲間ハヤトが付き合いが長い。

今日も仕事が片付いてオンラインゲームでハヤトと待ち合わせしていた時間で遊ぶ時間になった。

コーヒーを入れてゲーミングチェアに着くゲームをスタートさせた、ゲーム内容は仲間と一緒にダンジョンを進みクリアすると報酬がもらえるそれでまた新しい武器、装備と交換し新たなダンジョンに進んでいくとゆうものだ。

自分のキャラクターを動かしハヤトと会う交流所に向かう、が時間になってもいつも必ず時間どおりに来るはずが来ない一時間待ったが来なかったので今日は「また明日、今日と同じ時間で待ってる。」とだけコメントを残しゲームを切り上げようとした時、手紙(ゲーム上でメールみたいなものだ)が届いた。

何気なく見てみると「逃げろ!」との内容だった。

宛名は白という名前だった、知らない名だったただのいたずらだと今日はゲームを閉じ動画を見ながら眠りについた。

スマートフォンからアラームの音がする、うなだれてアラーム消す。今日は日曜日仕事は休みだ、アラームはかけていないはずなのに、、。

またアラームが鳴る、睡魔に勝てず無視する。どんどん大きくなるアラームの音。放っておいたら止まった、今日はゆっくりしようと思った。すると「起きろ!!」という声?音?がスマホから聞こえた。

学生の頃母にそう言って良く起こされた事を思い出し咄嗟に布団から起きだした。

「なんなんだよ」とそんな昔を思い出し少しイラつく、スマホを見る、一瞬画面が荒れたのが見えたがすぐ正常に戻り、8時半平日通りのアラームの時間だ。

もう一度寝ようとスマホをポンと布団の上に投げると「いい加減にしろー!」という声と一緒にスマホの画面からにゅるりと砂嵐の塊が出てきた。


俺、佐久間タカシは日常を平凡に生きるサラリーマンだ。彼女もいないし動物も死んでしまうのが辛いから飼わない、観葉植物は唯一俺と一緒に暮らしている。1DKの狭いアパートに暮らしていると、人から見たら寂しいようだがそんなことは無い、この平和を愛している、満足だ。そう思っていた。


スマホの画面からにゅるりと出てきてテレビの砂嵐を起こしているものが目の前に現れた30センチくらいだろうか、クリーム色の尻尾が見えた「おいお前、佐久間タカシだな。」としゃべりかけてきた,しかも俺の名前を呼んで。

そうだ、俺は夢を見ているんだ。疲れてるんだな、よし寝よう、と布団にもぐる。

「寝るなーー!」とピコッと軽快な音で鳴るもので頭を叩かれた。

タカシは慌てて起きた、「やっと起きたな!タカシ!しっかりしろ!」と鬼教師のような口調で話す見た目は拍子抜けするネズミの人形の様なものがいた。

タカシは布団の隅にいながら、人形がしゃべる「私はスー。未来から来たデジタル警察部。驚くのも無理はないが急なんだ!お前の助けがいる。」

人形が架空のものでSFの事を何やらしゃべっていることは分かった。本物か足で人形をつついてみる、触れられる猫を触れているような感じだ。

「なにをするー!」と警棒でタカシの頭を叩く!ピコッと鳴るだけで特に痛みはない。

タカシは「分かった、分かった、俺が何をするって?」と手のひらを挙げて降参だと言わんばかりの素振りをしながら半信半疑で聞く。

ネズミは「タカシ、今ネットワーク、デジタルテロが起こっている。地球の重力を動かすコアが盗まれた。それを私と共に探してほしい。」

まだタカシは夢の中にいるのかと思い「いいよ。探そう。」とゲームをしている感覚で軽く承諾した。

ネズミは涙を脱ぐんで「タカシ、やはり女神に選ばれただけはある。お前は度胸のがある男だ~。」

「そうと決まれば!がってん承知!ゲートを開くぞ!」ネズミは尻尾の毛を一本抜いてそれを四角形に開いた、そこには青い靄が掛かった空虚な世界が広がっている。

「さあ共に!」とネズミがタカシの手を掴んでゲートとやらに飛び込んだ。捕まれた手は抵抗できなず、宙に浮くような感じだった。タカシもさすがに怖くなって「ぬわー!」と大きな声を出しゲートの中に連れ込まれた。

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