当世数寄者けむりくらべ
猫田芳仁
はじめに
おまえ、まだ随筆をするのか。
私の正体をご存じの方はこう思ったことと察する。ご新規のお客のために説明すると、私はオタク女随筆(気が向いたとき更新)、食い物随筆(旨いものが口に入ったとき更新)、そして日常生活の報告をしているだけの随筆(できるだけ毎日更新)を3本抱えている。そして動画と称するのも今どきおこがましい古式ゆかしいスライドショーに、一応アバターらしきものをくっつけて動画勢VTuberを名乗りYouTubeにも棲んでいる。Twitterでは自分で描いた絵や萌え転がった末の妄言を吐き散らすが、結局料理の写真が一番伸びる。
何の話だったか。
とにかく、新しい随筆をまた書くぞと、そういう話である。
がさつな私にはあまり似合わない、香りという繊細なテーマを取り扱う。素人なのでなんとかノートのウッディな香りがどうたらこうたらら言われてもわからないが、そこはこれまで通り勢いで踏みつぶしながら進んでいきたいと思う。
つまりはいつもの私だということである。
一年の計は元旦にありというが、私の生家および現在生活している文化圏では「大晦日からおせち料理を食べてしまう」という習慣がある。これにならって、この随筆も大晦日から始めようではないか。
とにかく、これから続きを今日中に急いで書くから、ちょっと待っていてほしい。
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