恐怖!?毒娘!〜転生したら猛毒なカラダで困ってます〜

きいろいの

第1話 私、猛毒になっちゃいました!?

 今、私は真っ暗闇にいます…。確か名前はスズだったと思います。少し前までは痛いのを刺されたり繋げられたり…家族の顔も名前もうろ覚えでわからなくなってます…。


 今は下にゆっくりと落ちてる感覚がします。天国とか地獄とかあるみたいですが、地獄に落ちてってるのでしょうか?


 …何か光が見えて来ました。優しくて綺麗な光。それが目の前まで来ました。私は触れてみました。すると私の方が一瞬黒と紫が混じった色をしていました。気のせいでしょうか。


—————


  気つけば綺麗な草原に立っていました。


「わぁ!外だぁ!空気が美味しい!」


 昔の私は外に出ることはなかった気がします。ここまで広い青空を見て感動してますから。私の服装を見ると病院で着る真っ白い服でした。こういう場所ではおしゃれな服で着てみたいですが、おしゃれがわかりません。


「あっちにお花畑がある!向こうは…ジャングルってやつですかね?」


 太陽の光で綺麗に照らされているお花畑と薄暗い森のようなジャングルのような場所を見つけました。私はお花畑ほうへ走って向かいました。走るのが凄く久しぶりな気がします。


「綺麗なお花…なんていう花なんだろう?」


 私は一本の白い花を摘んでみました。とても綺麗でいい匂いがします。ですが…


 ぐじゅ…ぐじゅじゅ……


 摘んだお花から嫌な音を出しながら枯れて黒ずんでいきました。


「お、お花さんが!?」


 驚いてる中、さらに周りにあった花や草も枯れていってました。まるで私を中心に枯れて黒くなっているようで恐怖を覚えました。もう花畑というものではなく黒くなった何かの集まりになっていました。


「い、いやー!!!!!」


 私は怖くなってその場から逃げました。そして最初にいたところに戻って気づいていたのです。

 黒くて紫色や緑色の混ざった何かの水溜りがありました。しかし不快感がありませんでした。


 「もしかして…」


 と水溜りに指を突っ込もうとしました。すると突っ込む前に…


 ポチャン…


 と同じ色をした液体が私の指先から落ちて来ました。つまりこれは私が意図せずに出したものだったのです。

 気つけばここも周りの草が枯れて黒ずんでいました。水溜りの周りも普通の土の色とは違ってドス黒いものに変色していました。


「これって…もしかして毒ですか…」


 私は猛毒のカラダでこの世界に来ちゃったようです。


「これからどうすればいいんですかぁ!?」


 猛毒になった私に明日はあるのでしょうか?どうしてこんなカラダになってしまったのでしょうか?誰か教えてください…!







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