人ならざる者を切りながら、ある人を探す正体不明の女旅人と多くの同胞の死の謎を追う鬼族の男が、手を組みそれぞれの求めるものを探す和風ファンタジー。
細やかな登場人物と情景の描写に加えて、淡々とシリアスに展開されるストーリーが魅力的でした。
メインキャラクターである二人の力関係の妙を楽しめる豊かな設定に加えて、重めな心情描写から感じる、繊細な内面が生み出す没入感がとても心地よかったです。
また、主人公の正体について、ただ者ではないという風貌や風格を裏付けるような描写と相まって、これからのストーリーが気になるような謎的な要素も好きでした。
正体は知らずとも行動のための原動力がはっきりとしているので、応援したくなりました。
バディものとしても楽しめそうな場面もあり、今後の展開が楽しみです!
素晴らしい作品をありがとうございました。