第1話 カクヨムに帰還した三月
三月十三日。
二〇二二年七月二十五日から約一年半ぶりに、カクヨムに帰ってきた。
当たり前のように以前投稿していた小説の評価は上がっておらず、分かっていた事実に肩を落とした。
でもこれからだって頑張っていける。
近況ノートのいいねが三つでも、まだまだいけるはず。
今みたいに近況ノートを更新した途端にいいねの通知が来るわけでもなく、最新話を投稿した途端にハートがつくわけでもなかった。
よくあの状態で投稿し続けられたなぁ、と昔の自分を尊敬してしまう。
カクヨムに戻ってきたら、「いつものカフェの恋事件 ~友達と、初恋の人、どっちが大切?~」の投稿を開始した。
まだ全く知名度が上がっていなかったから、未だにPVは21。あまり筆が乗らず、一話を最後に投稿をしなかった。
ただ自分の気分だけで書いている自分に嫌悪感を持っていた。だからってキーボードを打つ手は小説ページを開いた瞬間に止まってしまっていた。
当時角川つばさ文庫小説賞に応募する予定だった「ヨメヨメ! ~余命を読め! 力を合わせて人を助ける⁉~」の投稿を開始した。この作品は六年生の頃に「小説係」で執筆していた作品だった。小説賞に応募するなら、と軽い理由で推敲をしながら書いていった。
だが、推敲する手も止まってしまった。二話から更新できておらず、結局応募締め切りに間に合わすことはできなかった。
「帽子が彩る恋の色。」も公開した。飽きっぽい性格だから、一個書けなくなったらすぐに他を書き始めてしまう。この作品も「小説係」で四作品目として書いていたお話だった。
こちらもすぐに更新が止まった。未だに書けずに、一話の更新が最後だ。
「未来は僕らが手に入れる。」を公開した。初めてのSFの挑戦。最近の私にしては上出来の五話まで公開できた。だが、「ここから!」というところからどんどん書けなくなってしまい、最終的に更新が止まった。
「君と見る星に願いを込めて 番外編」の公開を開始した。本編との世界線の違いを表すのが難しかった。九話まで公開予定だったのに、三話の公開で止まった。
書きたい気持ちはあった。でも、書けなかった。
たった一つ、短編で完結出来たのが、前回のKAC応募作品「レンズの奥に見えるもの」だった。PVは66、コメントも当時の私としては多く頂き、嬉しかった。
カクヨムに戻って来てからの自分の心情と、「これからこうなって欲しい」という希望を陰ながら込めた作品でもあった。
描写についても褒めて頂けることが多く、モチベーションになっていた。
「私の大好きな小説・曲紹介集!(文庫本と曲だけw)」の公開を開始した。大好きなものを書くのって、やはり楽しかった。
このエッセイを書くために評価を見返してみると、いつのまにか800PVを超えていた。最近では毎日8PVずつぐらい増えていたらしい。これを機にまた投稿し始めたいと思った。
とても少ない作品だけは良い評価をもらえたけれど、全体的には私にとって三月はどん底にいる時期だった。
その中で私を救ってくれたのは、「君と見る星に願いを込めて」本編だった。一年半越しの完結に読みに来てくださった読者さんが増えて、どんどんと星とランキングが上がっていく。最終話のハートは過去最高の36、コメント六件という、私にとっての快挙を達成した。
初めて三鞘ボルコム様の自主企画に参加させて頂き、堂々(?)の☆0を獲得した。だが、多くのアドバイスを頂いたためこれからに活かしていきたいと思った。
最終的なPVは2000を超え、未だに私の作品で一番のPV数を誇るのはこの作品だ。
完結させて本当に良かったと思った。
日に日に増えていく評価を見て、涙が出た。
カクヨム猫部に入部し、創設者様、他の部員様と仲良くさせて頂き始めた。それは楽しかったけれど、その頃には小学六年生の卒業式は終わっていて、友達のいない喪失感と共に毎日を過ごしていた。
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