二人が見つけた”カタチ”

——愛ってなんですか。


 雄介はラインでそう呟いた。ここがKeepでなく宝子のラインだと気づいて、削除を押そうとしたが、もう既読がついていた。


——わからないけど、今この時間も、一つの愛なんじゃない?


 雄介は興奮した。返信をフリック入力で打つ。


——そだね。俺ん家、くるか?


——くるよ。


 雄介の涙が、また増した。


——15時、待ち合わせな!


 見えないはずの宝子が雄介に見えて、彼女ははっきりと頷いていた。

 それは幻想の中だけでなく、現実でも——だ。

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