第29話


シャチはすべすべしているんだと思っていた。


あんなに水の中を滑るみたいに泳ぐから。


触れたシャチは思ったより固くてびっくりした。




予想とは違ったけれど、心地の良いシャチの胸の中は泣きたいくらい安心した。












目が覚めたとき、宗一さんの胴体にコアラのように抱きついていて


叫びそうになった。

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