自己嫌悪が過去最高にやばい

Unknown

本編

 今は、こうやって一人で文を書いていないと、気が済まない。


 俺はおそらく、境界性パーソナリティ障害がある。だから年が明けたらすぐに精神科医に相談したいと思う。「僕はもしかしたらそうかもしれません。大好きでずっとそばにいたい人を傷付けてしまうんです。本当は大事にしたいのに、真逆の行動をとるんです」みたいに。


 本当は、死ぬまでそばにいたいと思ってた。あの子に運命すら感じた。実はそれはただの直感であるが。でもあんなの初めての感覚だった。心が癒される感覚がした。実は今も、その気持ちが変わらない。だから、相手の立場になって、考えまくる。


 その結果が、最悪のことになってしまったのは、既に変えられない事実としてある。


 俺はどうにかして、俺の人格を矯正して、また仲良くなりたい気持ちがあるけど、それは流石に虫が良すぎる。どう考えたって俺が百パー悪いし。


 だから、もう既に関係が100パー終わった可能性と、0,1パーセントくらいの僅かな望みがある可能性の2パターンで俺は今後の行動を取りたいと思った。


 後悔しても遅いが、未来を変えることは今の行動でできる。


 それにしても、俺が意図してわざと自分からあの子を傷付けて突き放しておいて、死ぬほど後悔して寂しくなって暗い部屋で超泣きまくるのが、本当に俺は馬鹿で頭がおかしい。どこまで俺は卑しくて独善的なんだ。本当に俺は馬鹿で終わっている。ありえない。


 他人の心に甘えすぎた。俺はもうガキのまま変われないのか。


 でも相手の人には感謝しかない。俺のトラブルさえ無かったら、笑いっぱなしの本当に楽しい時間を過ごせる。多分、相手も同じだ。


 でも俺は今は、過去最大に落ち込んでいる。


 こういうときほど、俺は冷静さを保つ必要がある。客観する。相手の気持ちに立つ。俺のとった行動を心理学的な観点から分析する。


 どうして、大好きになった相手の心さえも信じ切ることが出来なかったんだろう。どれだけ俺は頭が悪いんだろう。


 人間不信もここまで極まると、本当に自分に対しての嫌悪感がやばい。


 俺が他人を愛したり、自分を愛したり、そういう理想の生き方をするのは本当に一生できないのかも知れないと怖くなった。俺の精神は多分、小さい幼少期のガキのまま止まった。だから自分のすべてを無償の愛で包んでほしかった。代わりに俺も無償の愛を与える。自然と俺はそうしたくなった。でも、究極の理想論かもしれない。俺はもう小さい子供じゃない。それに、あの子も大人だ。


 でも俺や相手の価値観が、奇跡的に嚙み合ったのは事実だと思う。


 だけど、それが故に、お互いがどんな言葉に傷つくか理解している。


 マジで人を疑う俺がすべて悪いし、こういう俺の嫌な面が本当に大嫌いで仕方ない。衝動的に言葉のナイフで他人を切った。


 本当に俺のこんなゴミすぎる心を治せる可能性が少しでもあるなら、その可能性を信じて、再び病院に行く。って速攻で決めた。


 認知のゆがみは絶対あるから、先生に初めて俺の心の中身を全て伝える覚悟が出来た。


 あと俺が恐れているのは、その人が自分を責めてしまうか不安という点だ。


 俺が百パーセント悪だから、自分を責めるのだけはやめてほしい。


 とは伝えてある。


 ◆


 俺のメンタルが回復したと思っていたのは、精神科医と俺の二人による大きな勘違いだったみたいだ。実はまだ根深い問題を俺は心の深淵に抱えていた。


 医者にすら本当の自分を全て伝えたことが無いし、心を開くふりをして常に閉じている。


 だから、「普通の人」の演技だけがうまくなっていく。


 俺のメンタルの本当の根っこの大問題は、何も解決していない。もう俺は何も失いたくないと、それだけを思いまくっていたのに、どんなに反省を重ねても失敗する。メンタル疾患に関しての色んな勉強をしても、何一つ変われちゃいない。もう好きな人を失いたくないから、衝動的になり、考えうる最悪の方法で自分から好きな人の悪者になろうとしてしまう。そしてまた大好きな人が俺の「そば」から消えて、後悔して一人で泣きまくる。


 28年の人生を総括するとそういう感じ。ずっと誰もそばにいないのが、寂しかった。ただ隣で誰かそばにいてほしかった。幼いころからずっとそうだった。


 意図して俺からあの子を傷付けて突き放しておいて、寂しくなって泣きまくるのが、本当に救いようがないけど、お医者さんとかカウンセラーを信じるしかない。


 治ると思わない限り、メンタルの問題点は治らない。それは実感としてある。


「おいお前、反省してるふりだけは最高に上手いなー」と、俺の中の悪魔なのか天使なのか見分けが付かない奴が言ってくる。おそらく悪魔だ。


「アンノウン、きっとどうにかなるよ。私はずっとそばにいるからね」と天使らしき奴が俺にささやく。


 でも本当に今回ばかりは、自分に過去最大に絶望したというか、失望した。俺ってこの期に及んでも、まだ他人と自分を完全に信用できないんだって。


 人生でこんなに人と接して楽しかったのは初めてだった。そのくらい大切な人を、俺の身勝手な言動で傷付けた。それだけが事実として残っている。


 心が一気に空っぽになったような感覚がする。


 いい歳して俺は途轍もなく幼稚だ。「幼稚園からやり直せ」って言葉があるけど、俺の場合、どこからやり直せばいいのだろう。前世? 


 そういえば、その人と2人で、「●●と俺って本当に似てるね。同一人物みたい。前世が同じ人だったのかな」みたいな話をした。そしたらその人も同意していた。


 今からでも、ちゃんと俺はお医者さんに「僕は境界性パーソナリティ障害かもしれません。いや、絶対そうだと思うんです。聞いてください、実はこんな事がありまして……」って言う。


 どうしても自分も他人も信じることが出来ない。


 ああ。いつも自分で勝手に笑って、自分で勝手に傷付く。何度も繰り返す。自覚はあるのに治せない。


 俺は絶対に境界性パーソナリティ障害だと思う。


 年が明けたら、これは必ず医者に話す。俺が今のままでは周りに被害を与えてしまう。これ以上の大失態は、俺が自分を絶対に許せない。


 人生、どう転がるかは全く予測できない。だから、命さえ繋いでおけば好転する。まあ、その逆もあるけど。


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