異端スキル所持者として迫害された俺はある師との出会いをきっかけにすべてを覆す覇者となる
桜木赤城
第1話 異端スキル所持者「ヘレティック」
ここは、禁域とされている森「死霊樹林」の中央付近。
「996,997,998,999,1000! ふぅ、素振り終わり!」
誰も立ち寄らないこの森で、ひときわ異彩を放っているものがいた。
その者の名は『稲山加賀』
齢16の少年にして異端スキル所持者、通称「ヘレティック」と呼ばれる者の一人だ。
「師匠、日課終わったよ」
「そうか、そしたらしばらくはゆっくりしていいぞ」
そう返事を返したのは彼の師匠である女性『天城天華』
この森で倒れていた彼を拾い、体を鍛え、技を教えた師匠であり、共に過ごした家族でもある。
「しっかし、あんなひ弱だった奴が今じゃこんな立派になっちゃって、
あたしゃぁ嬉しいよ」
「それ、前にも聞きましたよ師匠」
「いいじゃねえか、減るもんでもねぇし」
「てゆうか、また朝からお酒飲んでるんですか? そろそろ取り上げますよ」
「おいおい、あたしから酒を取ったら何も残んねえじゃねえか」
「俺の師匠であることと、酒癖が悪いけどいい女ってことぐらいしか残ることありませんね」
「(こうゆうことをしれっと言うんだよな~こいつ)」
お酒のせいなのかそれとも別のせいなのか、若干顔が赤く熱くなったため手でぱたぱたと仰ぐ。
そんな平凡な日常を過ごしているかのように思えるが、忘れてはいけないのがここが「禁域」であるということだ。
「師匠」
「ああ、わかってるよ…行くか」
そう言って二人は歩き出す。
「せっかくの酔いが醒めちまったよ。ちゃっちゃと片付けて晩酌の続きと行こうかね。」
「ええ、ひと暴れ、しましょうか」
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