第3話 初めてのデート





「まず最初のデート場所はここです、!」


俺が手を広げながらそう言って着いた場所はと言うと、


「ここって、猫カフェ、?」


「はいっ!近くにあるって知って、それで!」


京哉きょうや君、動物好きって言ってたので!」

「どうでしょうか?」


俺が少し不安になりながらそう聞くと、、、、


「、、、、華月はづき君、、嬉しい。動物好きって覚えててくれたんだ、ありがとう、笑」


「!はいっ!さっ、入りましょう!」


そうして、俺と京哉さんは猫カフェに入って行く。


ニャー ニャン


「はわぁ〜、可愛ええ〜」


ニャッ‼︎


猫が俺の膝に乗ってくる。


「可愛い、やっぱ猫は天使、!」


「、、、、、、、、」


ニャァ?


「ウグッ オヤツ買おうかな、、、、ぁ、おもちゃかな〜」


パシャッ


俺が猫と触れ合っていると隣から写真を撮る音が聞こえて俺はそっちを見ると微笑んでスマホを向ける京哉さんがいる。


「!!?!? きょ、京哉さん?な、何やって」


「ん?写真撮ってるけど?」


「何で?」


「両親に見せる用のデート写真とか撮らないとでしょ?」


「、、、、そうやね。俺も撮りますからね」


「はーい」


少し恥ずかしなりながらも猫達と接して行く。


ニャーン


「可愛い、、、、ナデナデ」


「、、、、」 パシャッ


ニャッ ニャー ニャ!


「喧嘩してる、、、、アハハッ 」


「、、、、」 パシャッ パシャッ


ニャン ニャッ?


「うぅ、モフモフニャンコ天国過ぎるで〜笑」


「、、、、」 パシャッ パシャッ パシャッ


「、、、、と、」


「?と?」


不思議そうに首を傾けながら聞きてくる京哉さんに俺は少し大きな声で、


「撮り過ぎや!」


「! ダメかな?(潤目)」


「ウグッ ダメやないけど、は、恥ずいんやもん!/////」


少し顔を赤くしながら俺は京哉さんに言う。そんな事を言って京哉さんはと言うと、


「、、、、可愛い、笑」


「//////// そんな顔で可愛いって言わないで下さいよ〜」


俺は顔を赤くなって恥ずかしがりながら顔を膝に埋める。京哉さんの無自覚イケメンオーラで言われると、ホンマに照れる。


「、、華月君、、、、やっぱ、俺に写真撮られるの嫌かな?」


少し悲しそうな声と顔で俺を見つめてくる京哉さん。俺はすぐに顔を上げて、


「違っ、!違う、写真撮られるのは別にええけど、もうちょっと、デート楽しんで欲しいんよ」

「一応仮やとしても俺と京哉さんは付き合ってるんやし、やから、、、、」


「、、、、!」


俺が俯きながらそう言うと京哉さんは何も言わず、少し時間が流れたと思ったら、2つの手が俺に近づいて来た。

すると、


グイッ

「!、、へっ?」


京哉さんが両手で俺の頬を包んで顔を上げた。京哉さんの顔は少し申し訳なさそうな顔をしていた。


「ごめん、、、、」


「え?」


「俺、写真の事しか考えてなかった。そうだよね、仮でも俺と華月君は付き合ってるもんね。なのに、ちゃんとデートを堪能してないよね?」

「写真じゃなくて華月君を大切にしないと、、、、今からちゃんとデート頑張るからチャンスを下さい」


京哉さんはそう言って頭を下げる。俺は少し黙ってから、まだ頭を下げている京哉さんの頬を両手で包んで顔を上げる。


「別に俺怒ってないです。でも、そう言って貰えると嬉しいです。写真は適度に撮ってくれれば俺も怒ったりはせんから、分かった?」


「、、、、はいっ!」


ニャー


京哉さんが元気良く返事したら、猫が俺の近くに来て可愛く鳴いた。


「「ふふっ」」


俺と京哉さんは一緒に笑い合う。





あれから1時間後猫を堪能してから俺達はカフェを出た。


「では、次に行くのは、お昼時やから、ラーメン屋さんです!」


「ラーメン、!華月君、好きって前言ってたもんね」


「はい、!この前行って美味しかったラーメン屋さん行きましょう!」


俺はそう言って京哉さんと一緒に目的のラーメン屋さんに向かう。


歩いて20分ぐらいの所にあるラーメン屋さんで俺が1番好きなのが醤油ラーメンで1番美味しかったので京哉さんにも共有しようと思った。


「じゃ、入りましょう!」


そう言ってラーメン屋さんに入店する。


「いらっしゃいませ〜!!!!!!」


「ここ、食券スタイルなんですよ」


「へぇ〜、ぁ、華月君、何食べる?俺お金払うから」


「ぇっ、良いですよ。俺払います」


俺はそう言いながら財布を取り出そうとすると、取り出そうとする手を止めるかの様に京哉さんの手が俺の手に触れる。


「今日はデートでしょ?これぐらい、奢られて」


「、、、、ゎ、分かりました」


少し圧があって断れずに奢ってもらった。俺は醤油ラーメン(中盛り)と餃子のセットで、京哉さんは、


「俺は、、豚骨にしようかな。後炒飯と餃子のセットで」


「結構食べますね」


「猫カフェで猫と結構戯れたからね笑」


何て笑いながら食券を手に取る。俺の食券を受け取って店員さんに渡したら、数分後、、、、


「はい、!お待たせしました!!醤油ラーメンと餃子のセットと豚骨ラーメンの炒飯と餃子のセットです!お気をつけてお食べ下さい!!」


「はい、ありがとうございます」


「ありがとうございます」


ラーメンと餃子と取って自分の前に置いて、写真をパシャリ。


「ぁ、なら俺も撮ろ」


俺が撮ったから京哉さんも続けて撮る。


撮り終わった俺は割り箸を割ってまずはスープを1口。


「!美味っ!やっぱ、ここの醤油ラーメン美味しい。濃厚だけどくどくなくて飲みやすい」


「食レポ美味いね笑 じゃ俺も、、、、!濃厚過ぎなくてあっさりとした舌触りだし俺好きな味かも」


京哉さんもスープを飲んで気に入ってくれた。


「本当ですか。良かったです」


俺は箸で麺を掴んでフーフーと少し冷ましてから口に入れてズルズルと音を出す。


「モグモグッ モグッ ん〜、中太のちぢれ麺だからスープと良く絡んでて美味しい」


「ふふっ 」


「ん?何ですか?」


「いや、本当に美味しそうに食べるな〜って、思ってさ。やっぱり可愛い」


嬉しそうに俺の方を見る京哉さんに少し恥ずかしなりながらも、


「// そうですか。、、、、ラーメン冷める前に食べた方が良いですよ」


「うん、そーする」


そう言って麺を人啜りする京哉さんは美味しそうに食べていて俺は結構満足している。


引き続きデートを上手くいかせようと頑張ろうと思いながら、餃子を1口食べる。





俺の隣で可愛くラーメンを啜っている君を見ていると悲しい気持ちが吹っ飛んでいく。


彼女、いや元カノと別れた時も優しくだけど泣くほど芯の強い言葉で俺を励まし立ち直らせてくれて俺の為に怒ってくれた君には俺は心から感謝しかない。


「フーフー ズルズル ズルル モグモグッ ん〜」


少し顔を赤くしながら幸せそうな君を見ながらラーメンを食べると美味しいと感じる。

俺と華月君の関係はただの隣人だけど、華月君は「隣人は隣人でも友達な隣人です!」って、昔言ってくれた。


「、、、、!(髪の毛が口の中に入ってる)」


俺はそう気付いたから、華月君の頬に触れながらも髪の毛を触って取る。すると、


フニッ

「!!?? ピャぅ へ?ぇ?」


何が起こったのか分からない華月君は混乱しながら俺の左手を見る。


「華月君、髪の毛食ってたよ」


俺がそう教えると、少し間が空いたと思ったら顔をさっきよりも赤くしながら照れる様に俺を見つめる華月君。


「、、、、恥ずかしい〜 /////」


「、、、、、、」 パシャッ


俺はその照れた顔を見て咄嗟に写真をパシャリ。


「!!恥ずいんで撮らんでや」


「いや、可愛くてつい」


「ついや、ないですよ。もぉ〜」


ちょっと不貞腐れながらも再びラーメンを食べ始める華月君にちょっと笑ってしまったのは秘密。


それから俺もラーメンと炒飯、餃子を食べてお店を出て次のお店へと向かう。


「、、ここって、ショッピングモール?」


「はい!この中にあるゲームセンターに行きたくて、俺最近ハマってて」


「、楽しそうだし、良いね」


俺達は早速中に入ってるゲームセンターに直行。華月君は早速、クレーンゲームをやり始める。


「ん〜、むずいな〜」


最初の1回目はやっぱり取れなくてそれから何回も挑戦して8回目で、


「取れた!よし、!次のやりましょ」


「はいはい、取れたのは俺に貸して」


「ぁ、お願いします」


その次もちょっと難しいのに当たった華月君。


「ぁ、!後もう少しだったのに〜!はぁ、京哉さんちょっとお金両替してきます」


「はーい」


何て会話をしたり、


「、、、、よしよしよし、!取れたっ!これ寝る時に抱きしめて寝ようかな」


「良いんじゃない。ちょっと大きいけど」


「でも、取れたからええんです」


取れたのが嬉しかったのか機嫌が良くて、それから少し苦戦しながらも、取ったりする華月君。中々取れないのは諦めたりしてたけど、俺も欲しいのを取ったりして久しぶりに子供に戻ったみたいで楽しかった。


「、、、、!京哉さん、あれやりません?」


華月君が見ていたのは、太鼓の達人だった。提案されたのを断る理由もないので断らずに、華月君とやる。


「京哉さんって太鼓の達人得意ですか?」


「どうだろ。結構やって来てるから上手いと思うけど」


「へぇ〜、俺太鼓の達人、Wiiでやってきてたんで結構上手いと思うますよ」


何て意気込みながらバチを持っている華月君に少し可愛いと思ってしまう俺。


それから、3曲叩いて合計で俺の方が成績が良かった。


「、、楽しかった〜、って、そろそろ次の場所に行かないと」


少し焦った表情をしながらそう言う華月君。


「次の場所?」


「はい、!ぁ、荷物はロッカーに入れておきましょう」


取った物はロッカーに入れてから次の場所とやらに向かうと、そこは、


「映画館、、、、」


「はい、友人達にオススメされてる映画が上映されてるので見ましょう、!」


「へぇ〜、楽しみかも(、、どんな映画だろ〜)」


飲み物とポップコーンを買って映画が上映されたが、その映画は、、、、




『貴方の事を好きになったのがいけないの!』





『俺はお前以外とキスなんてしたくない!』






『私を幸せにしてくれる?』






超が付くほどの恋愛映画だった。少し恥ずかしいな、何て思いながら横を見ると、、、、


「キャー ///////// ((両手で目を隠すが全然隠れてない))」


「ぇ、ぇ (泣) 」


「良かった〜」


小さい声で顔が赤くなったり泣いたり、小さい声で喜んだりして映画を見ている華月君に俺は少し可愛いと思ってしまって、映画を平然と見れてしまった。


「良い話でしたね。涙あり笑ありって感じで」


「、、、、そうだね。華月君の反応も結構良かったし」


「ぅ、そうやろうか」


「可愛いって言う意味でね」


「なっ /////」


俺の言葉でまた顔を赤くする華月君はまだまだ可愛過ぎると思う今日この頃。俺はふとスマホを見るとそろそろ19時になろうとしていた。俺は華月君に質問をする。


「華月君、この後はどうするの?これで終わり?」


「ぇ?ぁ、いえこの後は京哉さんのお家にお邪魔したくて」


「俺の家に?」


「はい、その前にスーパーに寄れたらと良いんですけど」


華月君がそう言うので、俺は了承する。


「分かった。良いよ。帰りにスーパー寄ろっか。ぁ、その前にロッカーだけど」


「はい」


何て会話をしてからロッカーに寄って、スーパーに寄って買い物をする。


「何買うの?」


「えーっとですね」


俺が聞くとカートを押しながらスマホを見る華月君。


「煮込みハンバーグとポトフ後サラダ作ろうかなって」


「、絶対美味しいじゃん。食べてなくても分かる」


「いや、食べてから言って下さいよ笑」


何て話しながらじゃがいも1袋と人参1袋をカゴに入れる華月君。


「華月君何か慣れてるよね」


「まぁ、週に1、2回は買い物来てるんで、京哉さんは?」


「俺は溜め込んで買ったりする方かな〜それに最近はお弁当が多くて」


「、、、、京哉さんの御両親に報告だな」


と、言う華月君に俺は少し焦ってしまった。


「待って、俺の両親はそー言うのに厳しいの知ってるでしょ?」


「、、、、知ってるからこそですが?」


「、、、、華月君の鬼」


「鬼で結構です。彼氏の健康を維持するのも彼女の役目でしょ」


少し照れながら野菜売り場の方に目を向ける華月君はとっても優しくて可愛いって思えた。何か、こんな健気な子が俺の為に彼女やってくれてるとか、マジやばい。

何て思いながら買い物を進める。


「京哉さんって結構食べますよね?」


「まぁ?それなりに」


「なら、ハンバーグ大きめ2個にします?」


「、、、、お願いします」


何て少し一礼して言うと、少しの間沈黙が続いた後、


「「、、、、、、、、」」


「「ふふっ アハハッ」」


揃って笑い合った。ただの隣人で友人という関係だけど、とても楽しいと思える。


買い物を終えて、俺の家に帰り夜ご飯の準備を始める。


「よし、出来るまで待ってて下さい」


エプロンを付けながら俺に言う華月君に俺はすかさず、俺用のエプロンを手に取る。


「俺も手伝う。それにこっちのキッチンなら俺も手慣れてるし」


「そう言うなら、、、、ぁ、御両親へのエピソード的には良い話ですよね」


「そー言う意味はないんだけどな、苦笑」


何て話しながら、俺はお米を炊いて、華月君は玉ねぎを微塵切りにする。炊飯器のセットを終えて、ポトフ用の野菜を切る為に準備しようともう1枚のまな板を取り出そうとして華月君の方を見たら、


トントンッ

「スンッ スンッ 、、、、(涙目)」


「!!?! 華月君!?」


俺が驚きながら少し大きな声で言うとビックリした表情で俺を見る華月君。


「ぇ?!何ですか?(涙目)」


「何で涙目?ぁ、やっぱり仮とはいえ俺も付き合うのとか、嫌だったとk 「全然違いますっ!」」


即座に否定する華月君は続けて話す。


「涙目なのは玉ねぎ切ってたから、目に染みたんです。やっぱり冷蔵庫である程度冷やしてからやれば良かったですね(涙目)」


「ぁ、俺の勘違いか、ごめん」


でも、華月君の泣いた姿、涙目でも見たくないなぁ、、、、君が俺の笑顔が素敵だって言うのなら、俺だって君の笑顔が可愛いと思えるし素敵だと言える。


ピトッ

「?、、京哉さん、あのこの手って?」


「、、、、ぇ?、、ぁ」


何て思っていたら気付いたら無意識で華月君の目元に手が行っていた。俺は瞬時に手を離す。


「ごめん、ビックリしたよね!」


「ビックリはしましたけど、どうしました?疲れました?」


心配そうに俺を見つめる華月君は自然と上目遣いになって可愛い、何て思ったりするが今はそんな感情は放って置いて、すぐにごまかす。


「違う違う、華月君のメイク凄いな〜、って改めて思ってさ」


「ぁ、そうなんや。ならええですけど」


安心したようにまた玉ねぎを微塵切りにしていく華月君に少し安堵。


それから料理も出来てご飯を食べながら両親に言うエピソードトークの作成や練習をしたりして、夜も遅くなったので華月君は隣の家に帰って行く。


「今日は1日ありがとうございました。では、来週の土曜日、よろしくお願いします」


「こちらこそ、こちらの勝手なお願いで、」


「いえいえ、じゃ、俺もう帰りますね」


華月君はそう言って玄関の扉に手をかけて扉を開けて家を出ようとして俺は、ずっと言いたかった事を言う。


「華月君、!」


「ぇ、はい」


「、、、、華月君が俺の彼女になってくれて良かった。ありがとう、」


「、、、、はい、こちらこそ。京哉さんが俺の彼氏になってくれてありがとうございます。これからも宜しく、!」


華月君は笑顔でそう言って俺の家を出た。玄関の扉が閉まった瞬間、俺はその場で座り込んでしまった。


「はぁ〜、やっちゃった〜、///// てか、あの笑顔ズルすぎるでしょ〜、はぁ〜」


顔を赤くしながら俺は来週の土曜日を色んな意味で待ち侘びていた。





















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