第13話

「ルカ…」


決して簡単ではなかった彼女の提案に答えを出した俺を、境界のぎりぎりに立っていたメラが抱きしめる。




「…決めてくれたんだね。」


「ああ。」





俺にとって、僅かな期間でも安らぎをくれた

彼女の方が、街の人たちよりも大切だった。




「…辛いよね、ルカ。これからは私が支えるから、ずっと一緒にいよう。」




この場所にも音が届くほど激しく行われる戦いの方角に目を向けたメラが、優しく俺の腕を

引く。






そのままゆっくりと、繋ぎ合った二つの手が彼女の街に入った瞬間、











俺の手に、想像を超える痛みが走った。

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