愚才な武人と天才少女たちの魂の伝承十一章 友歌の妹ユリ

不自由な新自由主義の反乱児

第1話愚才な武人と天才少女たちの魂の伝承 十一章 友歌の妹ユリ

そしてようやく、日本に帰って来たのは六月に入ろうとする日で

アリサはもうすぐ二十歳、美樹とエリカははに十八歳になる年である。

日本のユニオンに着いたのは早朝だった。

ユニオンの輸送機は旅客機の約半分の飛行時間で到着するのだが、時差と飛行時間と精神的疲れでヒロはへとへとだった。

ユニオンの空港に着き姉のヒトミに電話を入れると

【ご苦労様、大変だったみたいね】と労いの言葉を言う。

意外な反応だと思った、いつもなら、そっけなく了解で終わる。

家に着くと驚愕の書置きが置いてあった。

自分たちの荷物を片付けたらキッチンとリビング、ダイニングを大掃除しておいて

下さいと書置きが置いて有った。

ここにも一人鬼が居るとヒロは思った。

家に帰り、ヒトミの置手紙を見て一瞬魂が抜ける気がしたが、再度気を取り直し、 丹田で呼吸をし、娘達には自分の荷物を整理させて、自分の荷物は自分の部屋に放り

ヘトヘトの中、キッチンの片付けと大掃除から、独りで始めた。

娘達には荷物の片付けが終わったら、自由に休むも報告書と日報を入力するも

自由と言って、自分はひたすら家の大掃除である。

昼に成りヒロはキッチン掃除が終わり、リビングとダイニングに取り掛かっていると美樹が部屋から出て来た。

ヒロは心の中で美樹が手伝うと言うのを期待したが美樹は(先生お腹すいた)

と言う。

ヒロは今、掃除で忙しいからユニオンの食堂でランチするか弁当を買ってこいと

お金を渡しアリサとエリカも一緒に行ってこいと言った。

ヒロは俺は早死にする、そうでなくても、うちの家系は長生きの家系では無い

と思いながら、掃除を続けた。

昼食も取らず掃除が三時ぐらいに終わり、シャワーを浴びて一休みしていると、

ヒトミから電話で【ちゃんと掃除してくれた?】と一言。

ヒロが【もう終わっている】と言うと

【今日私とユウは帰れないからそっちはそっちで適当にして】と言う。

俺はお手伝いさんじゃ無いと思いながら、娘たちと居候状態のため

文句が言えないヒロだった。

夕方になりヒロがソファーでウトウトしていると美樹がヒロに

【先生、今日夕食、何にする】と聞く。

しかし若い娘が食欲旺盛と思うが、美樹は特別、食が太い。

しかし娘の中で一番スレンダーなタイプなのだ。内臓の代謝が活発で基礎代謝も

高いのであろう、水樹もそうであった。


エリカは少し小食なのに普通より少し細いくらいのスタイルでアジア人と言う感じのスタイルだ、そして清楚で可愛い雰囲気でクラスの男子に人気だったようだ。

エリカは美樹のスタイルと体質を羨ましいと思い、美樹はエリカの清楚な可愛さを

羨ましいと思っている、不思議なものである。

美樹はヒロに【今日は焼肉食べに行きたい】とねだる。

ヒロは肉より魚派だが昼を食べてない、韓国料理なら色んなものが食べる事が

出来る、久しぶりに良いかと思った。

美樹に【皆で久しぶりにシュリでも行くか】と言うと美樹は【わーい、ジュン姉さまに久ぶりに会える】と喜ぶ。

ジュンはヒロのユニオンの後輩で水樹の所の出身である。

現在はエージェントをリタイヤして結婚して自分で韓国料理店をユニオンの

近くの街で営んでいる。

本格的な味を出して評判を得ている、韓国系の人たちも多く訪れて居るようだ。

肉や食材も彼らのルートで良いものを仕入れたりしているようだ。

ヒロ達はシュリに行き、中に入るとバイトの男の子がいらっしゃいませ

と挨拶をして席に案内する。

ジュンがおしぼりを持って来て【兄様いらっしゃい、ご無沙汰だったね。

どこで浮気していたの】と聞く。

ヒロは【任務で過労死するぐらい働かせられていたんだよお前は気楽でいいよな】

と言う。

ジュンは【また大げさに、こっちはこっちで個人経営は大変なの】と反論する。

確かに飲食店経営は、良く脱サラしてやりたい、と言う人は多いが大抵が

失敗に終わる。

顧客の獲得も大変だが、客層は常に移動したり年齢が変わって環境が変わったり、

世の中の環境も変化する。

またライバル店が近くに出店したり、大手の資本がチェーン店を作ったり

飲食には様々な壁が存在する、しかし店内を見ると、しっかりお客さんが

入っているようだ、ジュンの努力の賜物なのだろう。

ジュンが【飲み物、何にする】と聞くのでメニュウーを眺めながら

ヒロは、えびすビールの中瓶を注文した、アリサとエリカはジャスミン茶、

美樹はヒロのビールを拝借すると言う。

飲み物と付け出しのナムルとカクテキが来て、メニューを見ながら注文する。

上焼肉セットを2つ頼み、あとは娘たちとヒロが、それぞれ好きなものを

注文することに。




美樹は脳みそが完全に焼肉に成っている。

特上ミスジ、ザブトンを頼む、ヒロは特上牛タンとキンパ‘(‘韓国風巻き寿司)

エリカとアリサは二人でサムゲタンを頼んだ、ヒロはここのキンパが大好きで

目当ての一つだった。

以前仕事で韓国に行った際に初めて食べて、この食べ物を気に入った。

恐らく日韓併合され、日本の巻きずしと、韓国の味付けが混ざり

この食べ物が出来たのだろう。

向こうとこちらで本家や始まり論争をしているが、どうでも良いことである。

それぞれの国の文化で、違う味の食べ物に成っている。

焼肉とてそうだ、韓国の文化が入ってこなければ、日本でこんな旨い肉は食べることは出来なかった。

空手とテコンドウとて、それぞれの文化や事情で違う闘技として存在している

それぞれ良い面を持ち学べる所を吸収するのは人間の歴史の中で進化のために必要だ

どちらが祖であるに何の意味があるのだ?人間の馬鹿な心理に幻滅してしまう。

美味しい料理や肉を皆で食べていると、手がすいたジュンがテーブルに来て

【兄様、私も一杯頂いていい?】と既に大ジョッキの生ビールを持ってきている。

ヒロはもう飲んでるやないかい、と思いながら【ああ】と返事をする。

ジュンが【このまえシャチ君が会議の後とか言って寄ってくれたよ】と言う。

ジュンとシャチは同期である。

ヒロが【シャチも水樹姉が逝って寂しいのかもな、美樹もこっちで預かっているし】と言う。

ヒロが【お前誰かシャチに紹介してやれよ】と言うと。

ジュンは【うーん、彼は真面目すぎるから難しいのよ】と言う。

ヒロが【真面目で何が悪いんだ、顔だって悪く無いだろ】と言うと

【面白味が無いから難しいの】とジュンが言う。

ヒロは【何だ面白味って、真面目で顔が普通以上ならなんの問題があるんだ。

女って言うのはどれだけ欲深いんだ、もっと己をきちんと自己評価して考えろ】

と怒る。

【兄様がそんなムキになる必要ないでしょ、何怒っているのよ】と言うと

【先生は古代人並みに考えが古いんです】と美樹がジュンに訴える。

ヒロは【お前が新人類過ぎて訳が解らん】と言い返すと。

【兄様、そんなんじゃ年取って弟子たちに見放されるよ】とジュンが言う。

アリサが【ジュン姉さまって先生と昔から仲が良かったんですか】と突然聞く。

ジュンが【どうしてそんな事聞くの、仕事はバディー組んでいたけど、個人的には

普通かな、仕事では良く助けられたけど、兄様はビジネスライクって感じだった、

こんな感じに話をしだしたのも私がエージェントを辞めてからね】と言う。

アリサが【へーっ、そうなんですか、なんか意外です】と言う。

【兄様は女嫌いとか、シスコンとか噂が有ったからこっちも最初は絡み辛らかった】とジュンが言うと。

美樹が【それ私も聞いたことがある】と言う。

ヒロは、ムッとして、二人に【水樹姉がデマを流していたんだ】と答えると

ジュンは【最近はロリコン説まで聞いたこと有るけど】が言う。

するとヒロは【誰だ、その噂を言って居たのは、それだけは許さんそれじゃ

犯罪者予備軍みたいじゃ無いか】と顔色を変えて怒る。

ジュンが【別にそんなこと気にする?】と言うと。

ヒロは【ユニオンで犯罪まがいどころかアンリーガルな仕事もやるのに、

ロリコンだけはダメだ】とムキになる。

ジュンが【別に相思相愛なら良いでしょ】と言うと【そう言う問題じゃ

無い、相手がまだ判断する能力が無いのに相思相愛も有るか】と言う。

ジュンが【堅い性格過ぎるよ、兄様は年齢だけで、判断できるとか

関係無いでしょ】と言う。

美樹が【私たちはもう子供じゃ無いもんね】と言うとヒロは【お前はまだまだ

子供だ】と否定するのだ。

まるで父親が娘の大人に成ったのを認めない様子だ。

ヒロ達は家に帰りゆっくり休むことにした、ヒロは娘たちが独り立ち

する時の事を考えて複雑な心境になり、結局、ウシュクベ ストーン フラゴン

【ハイランドのブレンドウイスキー】を飲むのだった。

ウイスキーならこれから美味しさが増すのが二十年以上の熟成だと、

これを女性に言えば完全に訴訟されるようなことを、思いながらである。

翌朝起きて朝食を取り、娘たちとユニオンでメディカルチェック

をすると、ある人物を姉のヒトミから紹介をされた、医師で科学者だと言う。

彼女は名前をユリと言い年齢は三十前くらいに見える。

ヒトミが、【これから貴方のメディカルトレーナーをお願いすることに

成った先生よ】と言う。

ヒロは【そんな物必要か?自分の身体は自分で管理できる、体調悪ければ

ちゃんと相談する、それにオリンピック選手でも無いのに】と言うと。

ヒトミが【貴方もう年よ、それにこれは絶対必要な事なの、命令よ】と言う。

【理由をきちんと説明してくれ、何か不調でも見つかったのか】と聞くと、ユリが

【完全な肉体なんか存在しないわ、完全に近づける為、ケアと改善を依頼されたの、

貴方以前より回復が遅れたり自律神経の調節が時間が掛かったりしていない?】

と聞く【それは仕方ない話だ、二十代とは訳が違う、上手く付き合うしか無いだろう】とヒロは答える。

ヒトミが【それじゃダメなのよ、とにかく命令よ】と言う。

ヒロは、なんだか死ぬまで激務を与えて、働かせるつもりか?

と思ったがしぶしぶ了承した。

ユリがじろじろヒロを眺めながら、【これがヒロ君か】と何とも失礼な

物言いをしている。

ヒロは、なんだか実験動物に成っている気分だ【そんなに珍しい?】とヒロが聞く。

そもそもヒロは医者と言う人種がそんな好きでは無い、特に日本の医師は信用

していない、大学病院の医師には患者を実験材料のように考え臨床している

人間さえいる。

そうでなくても患者本人を見ないで検査データーしか見ず診断を下したり病気を誤診するケースもある、ガンなどの病気や体の異変も少しの違和感を、あらゆる角度で推測する必要が有るのだがデーターだけでは見逃すことが多くなるのにも関わらずだ。

そして日本の医療システムにも問題が多い、予防医学に対する認識の弱さだ。

ヒロはこれこそ究極の医療費削減策、と思うのだが、これは金に成らない。

薬品会社も医者も儲からない。

ヒロは医師も製薬屋もマッチポンプぐらいに感じている。

ユリは直接ヒロに色んな質問や生活習慣を聞き、筋肉を触り、心臓の音を

聞き関節の動きを確認しながら、【改善の余地が沢山あるね】と言う。

そしてヒロに【私を見て何も思い出さない?】と聞く。

ヒロが【どこかで会いました?】と聞くと【まあ友歌ちゃんとは腹違い

で似てないと言われるから仕方ないか】と言う。

ヒロはえっ?と思いよく見る、目の色だけが友歌やマリと同じ色なのだ。

ヒロは【まさか】と言うと【そのまさかなんだな】とユリは答える。

妹が居る話は聞いた事が有るが、そんなに詳しく聞いていない。

当時、友歌と一緒に居るだけで幸せで、他は見えて無かった。

20代前半の世間しらずの学卒で武人、普通の社会人の恋愛や結婚感とは違う

ヒロだった。                                 ヒロは【ちょっと待ってくれ、俺の身体の話より、それを先に整理したい】と言う。 ヒトミが【それは後々順を追って説明するわ、今はちゃんとチェックに専念して】、

と言う。

ユリが【とりあえず状態をチェックしましょう】と言い別室にヒロを移動させた。

そこには今まで見たことも無い機器が並んでいてワイヤレスで何かを計測出来る

機器の様だ。

そしてヒロの身体にシールのようなものを頭や手足、体幹部、数か所に張り付け

武術の動きを見せろと言う。

そのような事を三十分繰り返し【今日はここまでにしましょう】と言う。

ヒロが【これは何の検査だ?】と言うと【脳出力と筋出力、交感神経、副交感神経の伝達を可視化する装置よ、Aiで編集して今度解りやすく説明してあげる】と言う。

ヒロは【要は気の流れを感じることだろ、そんな物無くても修行したらその感覚は

解ってくるだろ】と言うと、ユリは【それを可視化することで早く前に進める事を 可能にしていくの、またあなた達が気の力とか言っている物を更に具体的に、

システムを解明するのにも約立てる、また出力をいかに体にダメージを与えず上げて行くかを進化させるのに役に立つわ】と言う。

【何だ結局、俺はモルモットじゃ無いか、これだから医者や科学者はと】言うと

【貴方の愛した友歌ちゃんやヒトミさんも医者で科学者よ、私や友歌ちゃんが、貴方と話せるのも科学の力によるものよ】とユリが言う。

たしかに何故二人とも日本語が話せるのか不思議で有った。

ユリは更に【これはAIが脳の側頭葉の聴覚野と前頭葉の頭頂葉を通って

ブローカ野に送り言葉として教育するシステムを完成したから】と言う。

ヒロは専門家が素人を詐欺る話し方に聞こえると思った。

理屈的には解らないことも無いが、そんな事が可能なのか?と思った。

その後、娘達と合流し家でランチに玄米ご飯と野菜、鶏肉と卵で雑炊

を作り休憩を挟んで4人で修行した。

今日は任務で疎かに成っていたフィジカルトレーニングを中心にした。

まず上半身の胸、背中をスーパーセット(二種の運動を交互にする)で

何種目か軽く負荷を与え、身体を負荷に慣れさせ、

最後に高出力高負荷で筋肉を追い込む久しぶりのウエイトマシントレーニング。

限界まで追い込む訳では無いが、きっと明日は筋肉痛だろう。

それが終わるとバーベルをスクワットラックにセットしてそれぞれの筋力に合わせ

バーベルスクワットを行う、キングオブトレーニングと言われる所以はそのキツさと

フィジカルにおけるスクワットの重要性だ。

ヒロは300キロを超える重さでトレーニングする、娘たちも皆、100キロを

超える重さを扱う、アリサに至っては最高重量150キロを超える。

軽量級の女子としては規格外の筋力だ。

その後スピードトレーニングを少し、有酸素トレーニングもこなし、

しっかりストレッチする。トータル3時間追い込みが浅いと言え、へとへとに成る。

因みに追い込みを強くすると短時間で追い込めるが、その分負荷も強くなり久しぶりのフィジカルトレーニングには向かない。

少ないセットで強く追い込むのは勿論効率も効果も高いのだが、いきなりだとケガのリスクも上がる。

ヒロは計画的プログラムを弟子たちに組んで、色んな負荷の種類を使い

進化を促している。

アリサに至ってはヒロのトレーニングと修行で女性としてはかなり高いレベルに

達していた。

技の技術とメンタルを成長させれば、更なる高い次元に行けるとヒロは思っている。

修行が終わったのは午後五時で、今日はユウが夕食の担当に成っていた。

普段はだいたいヒロが担当だが、今日はメディカルチェックと午後のトレーニングの

予定でユウがやることに成っていたので、どうせ手抜きは覚悟はしていた、

ユウが担当だとそうなるのだ。

昨日、本格的焼肉で味覚とともに栄養も取ったから良いと思ったのだ。

家に帰ってシャワーを浴びていると、ユウが病院を出た後スーパーで買い物をして

帰って来た。

ヒロ達は丁度シャワーから出ると買い物を袋から食品を出している。

予想通り、全て出来合いの物だ、出来合いの握り寿司セットが人数分、

野菜の煮物の出来合いのパック、ユウ自身のビールのお供。

ヒロはいくら何でも、これが医者の夕食に選ぶメニューかと思い、ため息をついた。

するとそれが気に障ったのか【何か文句有るの?有るなら自分で作れば

良いじゃない】と突っかかって来る、兄弟喧嘩が、そこから始まるのだ。

ヒロは【文句と言う訳じゃ無いが、医者が選ぶ夕食メニューがこれか?

育ち盛りの娘が居るんだから、栄養を少し考えたらどうなんだ】と売り言葉に

買い言葉、こんなことから夫婦間にヒビが入るのだろ。

二人は夫婦では無いが、ユウが赤ちゃんの頃、ヒロの父の養子になりヒロが家に居る時はヒロもユウの面倒も見ていた。二十七年も兄弟として付き合いだ。

アフリカに居るサチは、ユウより5歳年上だが、同じ時に兄弟同時に養子として

ヒロの父のもとに来たのだ。

彼女たちの母親は、ヒロの父の部下で、不幸な実験による事故で

亡くなってしまった。

そしてヒロの父が彼女たちを養子として預かったのだ。

しかし実質、母親のように面倒を見たのはヒトミで有る、病院の託児所に預けたり、夜はヒトミが面倒を見てのだから、ヒトミも凄い女性である。

ヒロも家に居る時は彼女たちの面倒を見ていたが、大半、修行に行っていたり

戦いの任務に参加していたのだ。

都合の良いときだけ、面倒見たと言っても、二人には響かないのであろう。

ユウと口論していると丁度ヒトミが帰って来た、

【また喧嘩しているの、止めなさい】とヒトミが言う。

ユウが【お兄ちゃんが私のメニューが気に入らないって文句言うからよ】と言うと

ヒロが【文句じゃなくて、栄養を考えた方が良いと言っただけだ】と言う。

ユウが【そんなの兄ちゃんのサプリで補いなさいよ、こっちは昨日から

働いて帰って来ているんだから】と言う。

ユウの言い分の方が、冷静に考えれば正しく感じるが、これが男と女の

売り言葉に買い言葉である。

ヒトミが仲裁して結局ヒロが冷蔵庫の残った鳥肉と野菜を使い汁物を作って

寿司と総菜を皆で食べた。

ヒトミが白ワインを飲みながら、東側の任務とヨーロッパでの事を聞く。

ヒロが【任務の事は報告書で書くよ】、と言うと【チヅルちゃんとマリちゃんの様子を聞きたいのよ】と言うと【二人とも元気だよ、チヅルもマリもどんどん成長してる、でもチヅルはあの国の任務から早く変えて欲しい、あの国を含めて複雑に

絡み合ってその糸に絡まったら身動きが出来なくなる危険が有るあの年齢で

それに絡まるのは俺は見たくない】と言う。

ヒトミが【そんな時は貴方が助けてあげて】と言うと【簡単に言うなよ、そっち系の仕事は俺向きじゃ無い、それにチヅルにも、やらせたく無い】とヒロが答える。

美樹が【チヅル姉さま凄いですよね、向こうの人とも、向こうの言葉で

コミニケーションして大使館の人も、何かチヅル姉様が指揮していたみたいでした、あのドレスも凄く綺麗に着こなしていたし】と言うと。

ヒロが【チヅルの能力が高いのは解っている、でもまともな任務でその能力を

生かして欲しいんだ】と言う。

ヒトミが【解っているわ、私だってユキちゃんとは友達だったのよ

でも個人的感情で情報部を動かす事は出来ないの、解ってよ】と言う。

ヒロはそれを聞いて何も言い返すことが出来なかった。

【そう言えばあの女の件だけど】と切り出すと、【それはまた時間を掛けて説明する

貴方が感情的に成らないようにね】とヒトミが言うと、アリサが【誰ですかあの

女ってと食いつく】ヒロが【俺にも招待不明の女だ、アリサは心配しなくていい】

と言う。その時アリサが【そう言えばマリちゃんがもうすぐ日本に来るって

メール有りました】とヒロに報告した。

ヒロが【ホントか姉ちゃん】と聞くと【本当よ、日にちはまだ決まってないけど

マリアさんも一緒に来るわ】と答える。

ヒロ達は次の日からも修行とフィジカルトレーニングを繰り返しながら、

一週間に一度ヒロはユリの色んな検査やテストトレーニングを受けた。

一か月程たち七月に入る頃、マリとマリアが日本にやって来た。

ユニオンの空港に迎えに行き二人をコウジの働く科学部の研究所に運ぶことに

成った。

【何故研究所なんだ】とヒロがマリアに聞くと

【私たちが会いたい人がそこに居るの)と言う。

ヒロが【義兄さんに用事なのか】と聞くとマリアは【そうねコウジ先生の話も

聞かないとね、貴方やマリちゃんにも関係有る話よ】答える。

ヒロは【やはりあの女の事なんだな、本当の事だと思っているのか】とヒロが聞くと【貴方は信じて居ないの?】と聞き返す。

【何も詳しい話は聞いていない、急に言われても信じる材料も無い】そう言うと

マリアは笑って【貴方、性格悪くなった?】と言う。

ヒロは【そうかもな、誰かさんのお陰かな】と答える。

娘のマリが【パパはパパのままよ、いつも私達に優しい】と言う。

ヒロは笑顔に成り【マリは俺の唯一の宝ものだ】言うと、マリアは

【それは私にとってもよ、この子は未来への希望なの】と言う。

ヒロが【未来の希望を、大人の事情にあんまり巻き込むなよ、頼むよ】と言うと

【出来ることならそうしたいけど、この子たちに未来を託すためなの、

解って欲しいわ】とマリアが答える。

ヒロが返事をせずに黙っていると、マリが【パパ、私達は大丈夫、自分たちの未来のために覚悟を持って動いている】とヒロに言う。

何故か彼女の母親、友歌の面影をヒロは感じるのであった。

マリアが【貴方は友歌さんに本当にそっくりに育ったわ】と言うと

ヒロは【俺に似ずに良かったと言っているのだろ】と拗ねる。

マリアが【昔からそう言う捻くれた所は変わらない子ね】と答えた。

研究所に着くと、コウジとユリがコウジの部屋で待っていた。

応接室のように見えるが、普段コウジはそこで研究の論文を書いて

寝泊りもする、家に帰るのは1週間に一度くらいだ。

ヒロは科学者の中で唯一、尊敬出来る人格者だと思って慕っている。

ヒロとマリ、マリアが部屋に入りソファーにすわりコウジに

【義兄さん働きすぎだよ、ちゃんと家に帰って休んでよ】と体を気遣うと。

【睡眠はちゃんと取っているよ】とコウジが答える。

そしてコウジがマリアに【彼女が友歌さんの妹のユリさんです】と紹介する。

マリアが【初めましてお会い出来て光栄です、私はマリアそしてこの娘がマリです】と挨拶する。

ユリはマリを見て【何て可愛いの、友歌ちゃんの若い頃より可愛いかも】と言う。

マリアが【友歌さんはお元気?】と聞く。

ユリは少し暗い顔になり【元気は元気ですけど大変な状況です】と答える。

ヒロが【無事なのか?どんな様子なんだ?どうすれば会いに行ける】と迫ると

マリアが【慌てないで、順を追って聞きましょう】と言う。

ユリが【まず友歌ちゃんは無事よ、そして今はあの星の女王として星を収めている。

私は秘密裏にこの星に自分の意思で来ている】と答える。

ヒロが【どうやって来たんだ、母船は地球の近くに有るのか?】と聞く。

ユリが【言って置くけど、あっちに行きたくても、今は無理よ、私は小さな宇宙船を使って来たけど、第三者の手助けでこの星に来た、今友歌ちゃんに会うのは無理、

もしかしたら数年後会えるかも知れないけど】と言う。

ヒロが【友歌が女王とか、想像が付かない、象徴的に利用されているのか、

宗教のようなものか】と聞くと【そう言う所も有るけど実質的なリーダーとして

治めている、貴方が知っている友歌ちゃんと違う一面も有ると考えると良いわ】

とユリが答える。

マリアがヒロとマリに【私は色々彼女に話が有るから、二人は先に帰っていて荷物は一旦預かって置いて】と言う。

ヒロはマリを連れて家に帰ると時間は昼前に成っていた。

娘たちは自分達で修行している、娘たちに電話すると修行を終え、帰る所だと言う。

待っている間、マリがヒロに【いつかママに会えるかな】と聞く。

ヒロは【マリも友歌に会いたいよな】と言うと【会える定めならいつか会えるわ

パパ】と笑顔で答える。

そうしていると娘たちが帰って来てアリサがマリに抱き着く。

美樹が【マリ姉様お帰りなさい】と言う。

マリが【美樹ちゃんは相変わらず可愛いわね】と言うと【あんまり褒めると調子に

乗っちゃうから、ほめ過ぎないで】とアリサがマリに言う。

美樹は【姉様は私に厳し過ぎるんです】と言い返す。

ヒロが娘たちに【ランチにしよう、パスタで良いか】と聞く。

美樹が【オムレツパスタが食べたい】と言うのでヒロが調理した。

オムレツパスタはパスタを茹でそれを鳥ミンチと玉ねぎとトマトピューレで炒め、

味を調えた上にオムレツとケチャップを乗せた料理だ、ヒロは調理油を使わず、

ミンチ肉の油でパスタを炒め、オムレツも薄く油を敷いて余分な脂肪を使わず作る。

鶏肉は高たんぱくで、パスタは低Gi【グリセミックインデックス】なランチだ。

アスリートなどのランチにはお勧めなメニューである。

【みんなで食べるランチは美味しいね】とマリが言うと

美樹が【先生は料理だけは上手なんです】と言う。

ヒロが【料理だけって?】と突っ込むと【ユウ先生が先生は料理で奥さんを騙して

結婚したって言っていたもん】と答える。

ヒロは、あながち嘘とは言えないと思いながら【他にも何か有るだろう】と言うと、美樹は【うーん?何だろうな】と真剣に悩む風だ。

エリカが【先生は弟子たちに優しいよ】と言うと【それはエリカちゃんに優しい

だけで、私には厳しいもん】と美樹が答える。

【パパは美樹ちゃんが可愛いのよ】とマリが言うと。

美樹は【えーっ、それならもぅと優しくしてよ先生】とヒロに言う。

一番身長は高くてもいつまでも子供の美樹だ。

それでも末っ子として愛されるキャラなのだ。

食事が終わると娘たちは自由に休ませ、ヒロは午後から少しトレーニングと

修行をした。

武でヒロが重要視しているのは気持ちの強さ、フィジカル的強さ、そして技術

そして結局そのどれもが修行やトレーニングで養われる。

勿論実戦経験やマインドトレーニング、イメージトレーニングも必要だが、

基礎が無ければそれは絵に書いた餅になり下がる。

トレーニングが終わるとストレッチをしぅかりして、筋肉や腱を伸ばした後に

修練場に有る薬浴の浴槽に入浴した。

薬浴でなくとも入浴には非常に大きな疲労回復効果が有る。

一つは毛細血管が広がることで疲労物が体外に出やすくなる。

もう一つは高まった交感神経を制御して副交感神経に切り替え

リラックス効果が出て、脳や体を休める事が出来る。

ヒロが入浴した薬剤はハーブから抽出したリラックス効果を高める物である。

ヒロが浴場から出て着替えると携帯に着信が残っていた。

ヒトミからである。慌てて掛けなおすと、今日は皆で外に食べに行く事に

成ったと言う。

ヒロは【家で食べれば良いじゃないか】と言うと、ユリを招待して、皆で外で

食事することに成ったと言うのだ。

場所は西と言う高級料亭で、めったに行けるようなところでは無い。

また【奢った場所で】と言うと【特別なのよ】とヒトミが言う。

ヒロは、急に予約が取れる場所では無いだろう、と思ったが、そこは以前から興味が有った料亭だ、値段以上に味や技術が素晴らしいと聞いていた。

ヒロが常連の銀座の岡も親方と尊敬している。

料亭、西に着き席に案内されテーブルに座る、個室にテーブルが置いて有る部屋で

薄いグリーンの九谷焼きの花瓶に、白い小菊が飾っている。

上品に数本だけを控えめに飾らてる。

何より久谷焼きの色が、素人のヒロにも花の可憐さを引き立てて見える。

ユリがそれを見て感動したようだ。

こんな可愛くけなげに咲く花が有るなんて。

ヒロが自慢げに【これが日本の文化なんだ、小さな命の美しさを、美しく見せる。

景色も食べ物も豊かな自然を大切に味わう事を大事にする】と言う。

マリアも【素敵な文化で私も日本の文化は好きよ、でも残念よね多くの日本人が

どうやらその文化を忘れ去っているように見えるわ】と言う。

美樹やエリカはその雰囲気に飲まれ、そわそわして見える。

そうしていると店主の西がヒトミに挨拶に来た。

【今日はありがとうございます、精一杯務めさせていただきます】と言う。

ヒトミが【急な予約でご無理をかけて申し訳有りませんでした】と言う。

西は【先生のご予約ならいつでも歓迎いたします】答える。

ヒロがヒトミに【姉ちゃん来たこと有るのかよ】と聞くと

【学会の会合とかでお世話になることが有るのよ】と言う。

西が【お飲み物は何かご指定ございますか】と聞くと、

ヒトミとマリアはビール、ユリとヒロは日本酒、娘たちは温かいお茶を頼んだ。

流石の美樹もここでは酒を頼めないと思ったようだ。

マリアが【美樹ちゃん今日はお酒はいいの?】と聞くと【なんか緊張して】答えるのだった。

日本酒は三重県の而今の 純 米 吟醸、ビールはエビスビール、

突き出しにタコとモズクの酢の物、タイと万願寺の木の実和え、じゅんさいの酢の物

刺身にコチ、キス、スルメイカ、アマダイ、焼き物にスズキ、丸ナスの味噌田楽

そして揚げ物はアユの天ぷら、吸い物はコチの吸い物、

ご飯ものにタイ三種の手まり寿司、文句の付ける所が無い仕事が施してあった。

ユリは料理の種類と色んな食材の豊かさ味付けの違いに驚いた。

そしてヒロに【地球は本当に豊かな所ね、こんなに食材が多くて美味しくて、

でもこんな小さな生物まで食べたり、多くの食材を一度に使ったりして罪深く無いの、法でそれが許されているの】と言う。

ヒロは【厳しく規制され、取る数や量を決められている物も有るよ、

ただ資源の大切な事をまだ理解できていない所もある】と答えた。

ヒロが【俺もまだ君に質問が有る、友歌の事だ、彼女は女王として星を収めていると言った、彼女は幸せなのか】と聞く。

ユリは黙ってマリの方を見た、そして【どうかしら、人の幸せかなんて誰にも解ら ないかもね】と答え【マリちゃんは幸せなの?】と聞く。              

マリは【私はパパや皆が居るから幸せ、ママにも幸せでいて欲しい】と答えた。  ヒトミが【マリアさんとユリさんと三人で話をしに行くけどどうする?】と

ヒロに聞く【俺は娘達を家に送る、マリは家に泊まるだろ】と言うとマリは

【アリサちゃん達と色々話したい】と言う。

タクシーを三台呼んでヒトミたちは2件目に、ヒロ達は家に帰った。

家では娘たちは色々、話し合っているようだ、ヒロは一人秘蔵のミルトンダフの

古酒(スペイサイドモルトの銘酒)を飲んで友歌の事を考えた。

翌日ヒロは朝の修行が終わると、弟子たちを休息日にした、マリと彼女たちが

都会の街に出てみたい、と言うからである。


弟子たちは普段、ユニオンで修行の毎日、季節の変わり目に私服を買いに行くことはあるが、他の同年代の若者のように週末は街で過ごすと言う事は無い。

ヒロは例の検査と、メディカルトレーニングを受ける日である。

朝十時にユリと待ち合わせた病院内の場所に行き、ユリにあるスーツを着るように

言われた。

スイッチをユリが入れると急激に身体が重く感じた。ユリが自慢げに、ふふふっと

笑い、【どうよヒロ君】と聞く。

【どうよって、これはなんだ、急に体が重くなったが何故だ】とヒロが聞くと

【地球を利用しているのよ、苦労したんだから】とユリが言う。

ユリ曰く、ドラゴンボールとか言うアニメを見て思いついたらしい。

地球の磁力は北から南そして地殻の鉄分によって発生しているらしい。

特別な繊維がその磁場に引き付けられるように強い磁力を発するように

作られている。

スイッチを入れることでGがスーツに加わり、体に負荷を与える。

ユリが【負荷を少し上げるわよ、いつもの型をやってみて】と言う。

勿論負荷により重く感じるのだが、それ以上に感覚が狂い型式が

崩れている気がする。

疲れるのは勿論だが調子が狂うのだ。

それをユリに告げると【ふふっ、それで良いのよ。それを一度脱いで

同じ型式をやってみて】とユリが言う。

するとスピードが戻りイメージが良くなった気がする。

ユリはヒロに【これはやりすぎないで、週一これで修行して後は通常のメニューで

こなしてみて、それからその後はこのサプリを飲んで】と言う。

ヒロが【なんだこれは?】と聞くと【自律神経を回復させるサプリ<このメニューは

脳を騙して修行の負荷を与えるメニューだからこれは必須なの、負荷を上げれば回復も大切なのは、いくらヒロ君でも解るでしょ】と言う。

ヒロはこれもドラゴンボールでは無いかと思った。

そしてヒロは【ヒロ君でもってどう言う意味だ】と聞くと。

【そう言う捉え方良くないよ、子供っぽいって言われない?】とユリが言う。

ヒロは、この女も姉のヒトミやマリアと同じタイプだと、苦々しく思うのだった。

それでも言う通り、週一でメニューをこなしていく。

その日の夕方、娘たちが帰宅して夕食を取る、ヒトミ、マリア、コウジは

相変わらず忙しいようだ。

ユリが来たことで何かが動いているのだ。

今日はヒロがスーパーで、夏野菜を色々買って、ラム肉と夏野菜で

蒸し鍋を作った。

ミニトマト・ナス・オクラ・ズッキーニ・さやいんげん・パプリカ

ピーマン・ゴーヤ・ししとう、色どりも綺麗で栄養も豊富、

ラム肉は高たんぱくで筋肉のグリコーゲン回復にも良い。

娘たちは、新大久保に行ったらしく、ヒロにキムチをお土産に買って来た、

このメニューでビールと行きたいところだがヒロはなるべく

2日連続のアルコールは避けようとジャスミン茶にした。

そこに妹のユウがかえぅて来た。

ユウも一緒に夕食を食べ、ユウは冷蔵庫からビールを出し、飲みながら食べる。

昨日は宿直で料亭に行けてないが、娘たちに韓国コスメを頼んでいてご機嫌の様だ。

美樹とユウは韓国ネタで盛り上がって、いつも仲が良い。

ヒロはコリアンポップスとか、全く知らない、しかし若い娘には人気らしい。

マリは若者の街を見て、びっくりしたとヒロに話す。

自分たちの世界と日本は完全に別世界、まるでコンピューターが作った

仮想空間のように感じたという。

渋谷、新大久保、お台場と回ったらしいが、日本だけ何かが違うと言う。

これはどういう訳であろう。

マリには人の生活感が感じない、と言うのだ。

実際には裏に回れば、そこにも人の生活は存在するが、それを見せる事はない。

韓国コスメやコリアンポップス、オタク文化、ネット世界、現代には人の生活の匂いを出さない事が根付き始めているのか?

ヒロは文化とは人間を表現するものと思っている、みやびな物、泥臭い物、

激しい主張、色々有っても良い、そこに人間が介在して表現するのが文化である。

でも長く愛されるのは、やはりどれだけ人間の魂が籠っているか、奥深く突き刺さる物が有るのかだと、ヒロは思っているのだ。

酒、音楽、芸能、絵画、建築、文学、それらは後世まで愛されるものが多くある。

そこには何かしらの生活、人間の魂が存在していたと思うのであった。

ユウが【ユリ先生って、すごい天才だし、ユニークで素敵よね】と言う。

ヒロは【ユニーク?俺からすれば不気味で変人に感じるけどな】と言うとユウは

【親しみやすいし可愛いじゃん】と言う、美樹も【私もユリ先生親しみやすい

感じがする、年は若いけど、マリ姉さまの叔母さんに成るんでしょ】と言う。

ヒロは【見せかけで年齢は判らない、本当の性格なんて特に直ぐには

判らないものだ】と言う。

マリが【私は信じてみようかと、思っているよ】とヒロに言うと

ヒロは【今は信じるしかない、俺はともかく、家族や仲間を傷付けたら

許さんけどな】と言った。


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愚才な武人と天才少女たちの魂の伝承十一章 友歌の妹ユリ 不自由な新自由主義の反乱児 @tbwku42263

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